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2021年の医療機器の規格・規制の情報&リンク

 

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2021年12月の情報

欧州規制情報

MDR における電子形式の取扱説明書について。

MDR における電子形式の取扱説明書にかかる欧州委員会施行規則が発行されましたのでご紹介します。

2021年 12月 14日、MDR の要求事項に合わせた電子形式の取扱説明書(以下 e-IFU  と記載)にかかる Commission Implementation Regulation が EU 官報に掲載されました。この Commission Implementation Regulation は Commission Regulation (EU) No.207/2012 からの置き換えとなり、発行から 20日後の 2022年 1月 4日より発効となります。なお、MDR 第120条(3)移行措置規定に従って 2024年 5月 26日までに Place on the market 又は使用開始された機器については、これまで通りの要求事項が適用されます。本規則は、MDR 附属書 I 第3章 23.4項で詳述された IFU の情報を、23.1 (f) 項で言及されている電子形式で製造業者が提供するための条件を示しています。なお MDR 附属書 XVI に記載された機器(医療目的を持たない機器)は対象外となります。

使用説明書を紙媒体に替えて電子媒体で提供できる機器は以下となります。

MDR の対象となる埋込み型及び能動埋込医療機器、並びにそれらの付属品
MDR の対象となる固定設置型医療機器及びその付属品
MDR の対象となる医療機器及びその付属品で、使用説明書を視覚的に表示する内臓システムが備えられているもの
新たな要求事項として、e-IFU を採用する場合はすべての版を WEB サイト上で利用できるようにしなければなりません。また、有効期限が設定される埋込み以外の医療機器については、最後の出荷から 10年維持することを要求しています。

MDR の対象となるソフトウェアについては、紙媒体でなくソフトウェア自体による e-IFU を提供することができます。その際、使用説明の情報は、ソフトウェアへのアクセスが許可される場所で提供されるものでなければならないとされてています。

参照 URL:
https://eur-lex.europa.eu/eli/reg_impl/2021/2226/oj

参考:文書のダウンロード:
COMMISSION IMPLEMENTING REGULATION (EU) 2021/2226 of 14 December 2021, laying down rules for the application of Regulation (EU) 2017/745 of the European Parliament and of the Council as regards electronic instructions for use of medical devices [PDF]

関連セミナー:
欧州医療機器規則(MDR)関連対策勉強会


欧州規制情報

IVDR の移行処置規定改正について

欧州委員会による IVDR 移行処置規定改正の提案(本ページ「11月情報欄」参照)が欧州議会に受諾されました。欧州委員会からプレスリリースが出ましたのでご紹介します。


解説:
重要なプレスリリースとなりますので以下に全文和訳をご提供します。IVDR 改正内容は、本ページ「11月情報欄」で解説していますのでご参照ください。また新規の製品(適合宣言されていないもの)についての期限の延期はなく、2022年 5月 26日から IVDR に適合する必要がある点にご注意ください。

欧州委員会プレスリリース:Brussels, 20 December 2021

IVDR は 2022年 5月 26日に適用されますが、前向きに延期することができました。欧州議会と欧州理事会による受諾に感謝します。

COVID-19 のパンデミックという危機に対する前例のない挑戦のため、加盟国、健康機関及びエコノミックオペレータは、財政的なリソースや及びその他のリソースを再配置してきました。それにより、彼らによる、医療機器の特定の要求事項及び(いわゆる)適合性評価機関のより強い役割を導入した 2017年 IVDR の導入は遅延しました。欧州委員会は、その遅延の結果として主要なヘルスケア製品の供給の混乱が生じるのを防ぐため、10月に 2017年の規則の延期を提案しました。議会議員による提案の受諾により、そのような主要なヘルスケア製品の供給を維持できることになります。

この受諾を歓迎し Commissioner for Health and Food Safety である Stella Kyriakides は以下のように述べます。「前例の無い公衆の健康の危機の中で、主要な医療機器を不足させるというリスクはとれません。ヘルスシステム及び日常のヘルスサービスは、過去にはなかったレベルで試されてきていました。また同時にパンデミックは正確な診断、及び IVD 医療機器に対する弾力性のある規制の枠組みの重要な必要性を強調しました。この IVDR の改正は COVID 又は HIV 試験のような重要な医療機器が継続的に利用可能であり、安全であることを保証するでしょう。加盟国、製造業者及びノーティファイドボディは、今、この追加的な時間を必要なキャパシティの確立に使用しなければなりません。そして製造業者は、新しい要求事項への移行のために準備しなければなりません。休む時間はありません。」

次のステップ
この規則の改正によって 2017年の IVDR の要求事項は何も変更されません。この改正は、特定の医療機器の要求事項のいくつかについて適用される日を変更するだけです。HIV や肝炎の検査のような高リスクの機器(Class D)については、新しい要求事項は 2025年 5月から適用されます。

特定のインフルエンザ検査のような、それよりは低いリスクである Class C 機器については、適用される日が 2026年 5月まで延期されます。一方で、低いリスククラスの機器(Class B 及び Class A 滅菌)については 2027年 5月に適用されます。更に、同一の健康施設で製造され、使用される機器(In-house device)についての特定の要求事項の適用を 2024年 5月まで 2年間遅らせます。

背景
2017年のオリジナルの IVDR は、例えば HIV検査、妊娠検査又は SARS-CoV-2 検査のような IVD 医療機器の規制の枠組みに本質的な変更を与えました。適合性評価機関(ノーティファイドボディと呼ばれる)はより重要な役割を演じます。彼らは、独立性をもって機器が EU 市場に投入される前に安全性と性能の要求事項を遵守しているかを監視します。

全体としては IVDR は予定通り 2022年 5月 6日から適用されます。しかしノーティファイドボディのキャパシティの制約から、規則が要求している適合性評価手順を、製造業者が間に合うように実施することが不可能になりました。この規制上のアクションなしでは、数多くの主要な IVD 医療機器の市場への供給に重大な混乱が生じるリスクがありました。

CEマーキングのためにノーティファイドボディの関与が要求されない機器に対しては変更は提案されていません。また「新しい」機器、即ち、指令 98/79/EC の下でのノーティファイドボディの認証が無かったか、又は適合宣言がされてなかった機器に対しても同様に変更は提案されていません。そのような種類の機器については、2022年 5月 26日から IVDR が適用されます。

参照 URL:
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_21_6965

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVDR)関連対策勉強会


国際規格関連情報(ISO 10993-10:2021)

国際規格 ISO 10993-10:2021 の発行について

2021年11月に、国際標準化機構より、ISO 10993-10:2021 が発行されましたのでご紹介します。

解説:
国際規格 ISO 10993-10 とは、皮膚感作を誘発する可能性に関して、医療機器とその構成材料を評価するための手順を規定した国際規格です。この国際規格は、2021年 1月に発行された国際規格 ISO 10993-23:2021(医療機器の生物学的評価 パート23:刺激性のテスト)と調和するように作成されました。In vivo 皮膚感作性試験に関連する材料の準備に関する手続きは、附属書Aに記載されています。

国際規格 ISO 10993-10 は、医療機器とその構成材料について皮膚感作を誘発する可能性を評価するための試験手順を規定しています。

これまで、当該規格は刺激性試験と感作性試験の二つの試験項目が掲載されていましたが、2021年 11月に発行された第4版では、感作性試験のみを掲載しています。

刺激性試験はすでに、2021年 1月に国際規格 ISO 10993-23:2021 第1版として発行されており、感作性試験の発行に際して調和をとっています。

感作性試験、刺激性試験それぞれ、試験結果を解釈するための鍵となる要素を示したほか、従来より用いられている in vivo試験に加えて、動物を用いない in vitro 試験が附属書に紹介されています。

参照 URL:
https://www.iso.org/standard/75279.html

関連セミナー:
ISO 10993 医療機器の生物学的安全性評価ビギナーズセミナー


厚生労働省関連情報

医薬品医療機器総合機構(PMDA)による MDSAP の調査結果受入れについて

厚生労働省から、MDSAP の調査結果受入れの基本的考え方を示した通知及びその質疑応答集が発出されましたのでご紹介します。

厚生労働省は令和3年 9月 29日に通知「MDSAP の調査報告書の受入れについて」(薬生監麻発 0929 第7号 薬生機審発 0929 第2号)を発出しました。令和4年 4月 1日から申請される QMS適合性調査より、MDSAP の調査結果を受入れ開始します。

医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施する QMS適合性調査にあたり、MDSAP 報告書に基づく MDSAP 調査結果を受入れることにより調査手続きを合理化し、QMS調査要領通知(令和3年 3月 26日付 薬生監麻発0326第12号)によらず、書面調査となります。

当該通知は、細胞組織医療機器、放射性体外診断用医薬品、再製造単回使用医療機器以外の各登録製造所が対象となります。報告対象施設に対して適用される QMS省令の要求事項を全て網羅しているMDSAP 報告書を提出することで、原則書面調査で実施されることになります。ただし、令和3年 11月 29日付事務連絡「MDSA Pの調査報告書の受入れに係る質疑応答集(Q&A)について」によると、提出される MDSAP 報告書が実地調査を伴わずに行われたものであるのみである場合、実地調査が必要と判断される可能性があることに留意する必要があります。

QMS適合性調査における MDSAP 報告書を利用する場合、必要な提出資料の一覧は、医薬品医療機器総合機構理事長通知(薬機発 1118022号 令和3年 11月 18日)よりご確認いただけます。

参考:文書のダウンロード:
薬生監麻発 0929 第7号 / 薬生機審発 0929 第2号
令和3年 9月 29日
MDSAPの調査報告書の受入れについて [PDF]


薬機発 1118022号
令和3年 11月 18日
QMS適合性調査におけるMDSAP報告書の利用手続きについて [PDF]


事務連絡
令和3年 11月 29日
MDSAPの調査報告書の受入れに係る質疑応答集(Q&A)について [PDF]


米国規制関連情報

医療機器ソフトウェアの市販前申請におけるガイダンス文書草案について。


2021年 11月 4日に、米国 FDA(食品医薬品局)より、市販前申請における医療機器ソフトウェアに関するガイダンス文書草案が発行されましたのでご紹介します。

解説:
このガイダンス文書草案には、ソフトウェアに対する FDA の考え方や、市販前申請時における FDA による評価手続きで必要とされる文書の概要が記載されています。Software in a Medical Device(SiMD)とSoftware as a Medical Device(SaMD)を明確に区別しつつも、両者ともソフトウェア機能(Software functions)であると規定しています。

必要とされる文書のレベルは、患者、機器使用者や使用される環境に対するリスクに基づいて決定するという原則を規定しつつも、額から断続的に体温を測定することを目的とした非接触赤外線体温計から、ピロプラズマ病のスクリーニングを目的とした体外診断用医療機器に至るまで、様々な具体例を用いて解説しています。更に、ソフトウェア機能の開発及び市販前申請文書の準備の際は、ISO 14971 や IEC 62304 といった FDA 認知規格(recognized consensus standards)の使用を推奨しています。

参考:文書のダウンロード:
Content of Premarket Submissions for Device Software Functions (Draft Guidance) [PDF] 

関連セミナー:
FDA 規制 510(k) 申請方法解説セミナー
ISO 14971:2019 医療機器のリスクマネジメントセミナー
医療機器ソフトウェア・プログラムの国際標準規格(IEC 62304:2006 + A1:2015 / JIS T 2304:2017)セミナー


欧州規制関連情報

IVD エキスパートパネルによる最初の意見書の公示について

2021年 11月 20日に、IVD エキスパートパネルより、ある Class D 機器の性能評価報告書に対する最初の見解書が発行されましたのでご紹介します。

解説:
Common specifications が存在しない Class D、かつ最初の認証となる体外診断用 (IVD) 医療機器に対しては、IVDR の第48条の (6) 項に沿って、エキスパートパネルのコンサルテーションが必要となります(当 WEB ページの 2021年 9月の情報欄を参照)。

IVD エキスパートパネルから初めて公示された見解書は、E型肝炎ウイルス(HEV)のスクリーニングを目的とした体外診断用医療機器に関するものです。この見解書には、全体的な要約に加えて、科学的妥当性、分析および臨床評価報告書の評価、ならびに臨床的証拠を収集するために取られたアプローチの正当性、文献検索方法・プロトコルおよび報告書、機器が採用している原理、意図した目的、および機器性能または安全性についてなされた主張、医学における最新技術水準に対する臨床的証拠(臨床データおよび性能評価結果)の受容性等が記載されています。

なお、この最初の意見書について、エキスパートパネルによる発行期限である 60日間は、定めらた期日通り守られたようです(MDCG 2021-4参照)。また現在、コンサルテーションが進行中の案件については、下記 EU 公式 WEB ページから閲覧することが可能です。

参照 URL:
 https://ec.europa.eu/health/md_expertpanels/list-opinions-pecp_en#fragment1

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会

 

2021年11月の情報

米国規制関連情報

De novo process に関するに関するガイダンスについて

2021年 10月 5日に、米国 FDA(食品医薬品局)より、De novo process に関するガイダンスが発行されましたのでご紹介します。

解説:
De novo process とは、米国における医療機器の市販前申請制度の一つで、新規性は高いがリスクが低い医療機器を対象とした、 PMA (Pre-Market Approval)より簡略化された手続となります。申請者から De novo request(申請)があった際に、FDA は、まず RTA 審査(本審査の前の予備的な審査)と呼ばれる審査を行います。このガイダンスでは、RTA 審査の場面で必要となる提出資料及びその確認のためのチェックリストが示されています。

De novo 申請に通ると、新しいタイプの医療機器が認可され、その際に Class I 又は Class II にクラス分類されます。本ガイダンス中のチェックリスト部分では、提出資料の中で、提出者が、該当の医療機器が Class I 又は Class II のどちらに分類されるべきかについての意見及びその正当化を示す必要があると記載されています。この最終規則は、発行から 90日後より施行されると記載されています。

参考:文書のダウンロード:
Acceptance Review for De Novo Classification Requests [PDF]

関連セミナー:
FDA 規制 510(k) 申請方法解説セミナー


欧州規制関連情報

IVDR の改正提案について。

10月の情報欄でご紹介した IVDR 移行期間延長の提案についてのお問合せをいただいていますので、以下に解説をご提供します。なお、これは現時点ではあくまで「提案」であり、決定されたものではないことにご注意ください。内容の修正、あるいは改正案自体の却下等がある可能性もあります。

IVDR 移行処置規定改正提案

第110条 第2項 改正案の骨子:

最終的に(従来の規制である)IVDD の認証書がすべて無効になる日を 2025年 5月 27日とする。

解説:
現状は 2024年 5月 27日ですので、1年間延長の提案となります。

第110条 第3項 改正案の骨子:

次の機器は、以下に示す日まで EU 市場への Place on the market(最初の流通)が可能となる。

IVDD 認証書がある機器:対象の IVDD 認証書の有効性があれば、2025年 5月 26日まで。
IVDD 認証書が不要な機器(IVDD で「その他」に分類される機器):2022年 5月 26日までに IVDD 適合宣言が実施されており、かつ IVDR において認証書が必要となる場合は、IVDR におけるクラス分類ごとに以下に示す日まで。
(a) Class D 機器: 2025年 5月 26日
(b) Class C 機器: 2026年 5月 26日
(c) Class B 機器: 2027年 5月 26日
(d) Class A 滅菌機器: 2027年 5月 26日 

ただし、IVDR 適用日(2022年 5月 26日)からは、市販後監視、市場監視、ビジランス、登録については IVDR に従わなければならない。また、製品に関わる Significant change の実施は不可となる。

解説:
現在の IVDR の規定では、IVDD 認証書が不要な機器は、IVDR 適用日(2022年 5月 26日)以降の IVDD の CE マーキングによる EU 市場への Place on the market がまったく許容されていませんが、条件付きで許容することが提案されています。またその期限は、クラス分類によって変わってきます。

なお IVDD 認証書が不要で、かつ IVDR 認証書も不要な場合については、移行期間延期の提案がなされていません。即ち、その場合は、IVDR 適用日(2022年 5月 26日)から IVDR の CE マーキングが必要となります。

また IVDR 適用日(2022年 5月 26日)自体の延期も提案されていません。

第110条 第4項改正案の骨子:

IVDR 適用日(2022年 5月 26日)前に、IVDD の CE マーキングによる EU 市場への Place on the market が実施されている機器は、2025年 5月 26まで域内流通が可能。

IVDR 適用日(2022年 5月 26日)後に、上記第3項に基づいて IVDD の CE マーキングによる EU 市場への Place on the market が実施される機器は、以下の日まで域内流通が可能。

(a) Class D 機器: 2026年 5月 26日
(b) Class C 機器: 2027年 5月 26日
(c) Class B 機器 及び Class A 滅菌機器: 2028年 5月 26日

解説:
前半部分の影響は小さいと思われます。流通期限を 2025年 5月 27日から 2025年 5月 26日へ、一日早めるというものです。後半部分は新しく設定されるルールです。上記の第3項に基づいて Place on the market された機器の域内での流通期限となります。


関連セミナー:
欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) 改正対策勉強会
欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) アドバンスド・セミナー
規制遵守責任者のための MDR/IVDR 勉強会


欧州規制関連情報


レガシー機器への MDR 適用に関するガイダンス文書について


2021年 10月に、欧州委員会より、レガシー機器(MDD に基づいて CEマーキング表示した機器)及び 2021年 5月 26日以前に欧州域内へ上市した機器への MDR の適用に関するガイダンス文書(MDCG 2021-25)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
このガイダンス文書には、レガシー機器(MDDに基づいてCEマーキング表示した機器)の製造業者は、MDR 第86条に従って PSUR(Periodic Safety Update Report/定期的安全更新報告)の作成及び更新をする責務があると記載されています。

そして、レガシー機器の製造業者には、EUDAMED とは別に、要求に応じて規制当局が PSUR を利用できるようにする義務があると記載されています。更に、レガシー機器の製造業者は、ノーティファイドボディによる MDD の定期監査の際に、PSURを利用できるようにすることと明記されています。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-25 Regulation (EU) 2017/745 - application of MDR requirements to legacy devices and to devices placed on the market prior to 26 May 2021 in accordance with Directives 90/385/EEC or 93/42/EEC [PDF] 

関連セミナー:
欧州医療機器規則 (MD Regulation) 改正対策勉強会
規制遵守責任者のための MDR/IVDR 勉強会


MDSAP 関連情報

MDSAPに関する新規ガイダンス文書の発行について

2021年 9月 8日に、米国 FDA(食品医薬品局)より、MDSAP に関する新規ガイダンス文書(MDSAP AU P0037.001)の公示がありましたのでご紹介します。

解説:
この新規ガイダンス文書に記載されている重要な点は、MDSAP 監査の不適合報告書の重み付け(格付け)に係わる次の二点の変更です。

ISO 13485(医療機器ファイル)の 4.2.3 項に関連する観察事項は、QMS に直接影響を与えると見なされるため、3に格付けされること
ISO 13485(内部監査)の 8.2.4 項に関連する観察事項は、QMS に間接的な影響を与えると見なされるようになったため、1として格付けされること

参考:文書のダウンロード
Guidelines on the use of Quality management system - Medical devices - Nonconformity Grading System for Regulatory Purposes and Information Exchange (GHTF/SG3/N19:2012) for MDSAP purposes [PDF] 

関連セミナー:
MDSAP (Medical Device Single Audit Program) 入門セミナー
MDSAP Audit Approach 文書解説セミナー

 

2021年10月の情報

欧州規制関連情報

欧州委員会からの IVDR 移行期間延長に関する提案について

2021年 10月 14日に、欧州委員会より、体外診断用医療機器規則(IVDR)の段階的な展開を含む新提案の公示がありましたのでご紹介します。

解説:
この提案は、IVDR の要件を本質的に変更するものではなく、移行措置規定のみの変更案です。提案された移行期間の長さは、体外診断用医療機器のクラス分類によって異なります。Class D 及び Class C の移行期間はそれぞれ 2025年 5月及び 2026年 5月まで、Class B と Class A 滅菌装置の移行期間は 2027年 5月までと明記されています。

この提案には、パンデミックは医療機器業界にも前例のない課題をもたらしたが、IVDR への適用に備えるための期間を長く設けることで、安全性を損なうことなく、市場に不可欠な体外診断用医療機器の継続的な流通を保証することにつながると記載されています。

この提案は公式協議中であるため、承認されるまで注視する必要があります。

IVDR の適用日(Date of application = 2022年 5月 26日)自体の変更は提案されていません。IVDR の適用日の後、いつまで IVDD の CE マーキングによる EU 市場への place on the market を許容するかという点について期限及び条件の変更などが提案されています。

参照 URL:
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_21_5209

関連セミナー:
欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) 改正対策勉強会
欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) アドバンスド・セミナー
規制遵守責任者のための MDR/IVDR 勉強会


厚生労働省関連情報

MDSAP の調査結果について本格受入れに移行することを合意しました。

PMDA が 5年間にわたり試行的に受入れてきた MDSAP の調査結果の取り扱いについて、令和 4年 4月 1日より、本格受け入れに移行することが、行政、業界の双方で合意されました。

解説:
本格受け入れへの移行ともない、MDSAP の調査結果を利用する製造所については原則書面調査となるとされていますが、法令の遵守状況や安全対策の面から実地調査が必要と考えられるケースもあり、その基準について今後通知が発出される予定です。

また、MDSAP 調査結果を用いて適合性調査申請するにあたり、製造販売業者向けに申請前のチェックリストが公開されています。

関連ページ:
https://www.pmda.go.jp/review-services/reexamine-reevaluate/registered-cb/0003.html


欧州規格関連情報

EN ISO 13485:2016+A11:2021の発行について


2021年 9月 9日に、CEN(欧州標準化委員会)及び CENELEC(欧州電気標準化委員会)より、EN ISO 13485:2016+A11:2021 が発行されましたのでご紹介します。

解説:
EN ISO 13485:2016 の使用は MDR/IVDR 適合性を示す上で強制ではありませんが、品質マネジメントシステム構築に係わる要件(附属書 IX、附属書 XI)への適合を実証するために利用することのできる、最有力な手段として認められている欧州規格です。 

EN ISO 13485:2016+A11:2021 には、国際規格版 ISO 13485:2016 にはない附属書 ZA と ZB が追加されており、それぞれ MDR と IVDR の要件とEN ISO 3485:2016+A11:2021 の特定の要求事項との関係が明記されています。製造業者、指定代理人等は、この附属書 Z を参考にしてギャップ分析を実施し、MDR/IVDR の要件を満たすために必要な補足プロセスを特定することが可能です。

EN ISO 13485:2016+A11:2021 が整合規格として欧州官報に公示された後、その特定要求事項への適合は MDR/IVDR の該当要件に適合しているとみなされることとなります。

参照 URL:
https://standards.cencenelec.eu/dyn/www/f?p=305:110:1526482030303101::::FSP_ORG_ID,FSP_PROJECT,FSP_LANG_ID:581003,69481,25&cs=1509ADED00932206A957654A75183AC50

関連セミナー:
欧州 MD 規則 (MD Regulation) 改正対策勉強会 
欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) 改正対策勉強会
規制遵守責任者のための MDR/IVDR 勉強会


 

欧州規制関連情報

MDR クラス分類ガイダンスの発行について

2021年 10月に、MDR のクラス分類ガイダンスとして「MDCG 2021-24 Guidance on classification of medical devices」が発行されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンスでは、第3章で「Continuous use(連続使用)」や「Invasiveness(侵襲)」などの用語の解説が示された後、第4章では、MDR 附属書 VIII に示されたクラス分類の各ルール毎に、適用対象となる機器の例、及びそのクラス分類がリストで示されています。MDR のクラス分類の解釈及びルールの適用方法が正しいかどうかの確認のため、確認が必要となる重要な文書と考えられます。

一例を挙げると「ルール14」の解説では、抗凝固剤を用いた血液バッグが適用対象であることが明示的に示されています。これは「抗凝固剤」が血液と触れる「substance(物質)」ではなく(注:その解釈の場合はルール3の対象となる)「medicinal products(医薬品製品)」とみなされるという解釈を示しています。

どちらの場合でも分類は Class III となりますが「medicinal products(医薬品製品)」を用いた機器とみなされる場合は、単に Class III 機器であるだけではなく、医薬品行政当局によるコンサルテーションの対象機器という位置づけにもなります。なお、従来の規制である MDD (医療機器指令)では、血液バッグは抗凝固剤の使用有無に関わらず Class IIb とされていました。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-24 Guidance on classification of medical devices [PDF]

関連セミナー:
欧州 MD 規則 (MD Regulation) 改正対策勉強会 

 

2021年 9月の情報

国際規格情報

IEC 81001-5-1 FDIS 版及び JIS 化の方向性について

国際規格 IEC 81001-5-1 FDIS 版に関する情報を解説します。

解説:
2020年 9月に IEC/FDIS 81001-5-1 が出されて「投票期間中」のステージとなりました。10月 22日まで参加国による投票が実施されます。本規格は、ISO 13485 及び IEC 62304 に基づいて、ソフトウェアを持つ医療機器(ソフトウェア自体が医療機器である場合を含む)の開発を進める上で必要となるサイバーセキュリティに関する取組みを規定した規格です(ただし、ISO 13485、IEC 62304 を引用規格とはしていません)。

規格制定後、米国の認知規格、欧州整合規格などの形で世界の規制当局によって用いられていくと予測されており、日本でも医療機器の規制内容の国際整合上の観点から、JIS 規格化(仮:JIS T 81001-5-1)の方向で準備が進められています。

医療機器のサイバーセキュリティがますます重要になるなか、グローバルに整合された規制要求事項として用いられるであろう本規格は、能動医療機器関連のメジャーな規格の一つと位置付けられていくことが予測されます。早い段階から検討を進めていくことが望ましい規格です。

参照 URL:
https://www.iso.org/standard/76097.html


欧州規制関連情報

特定の体外診断用医療機器の IVDR 認証手続きに関するガイダンス文書の発行について

2021年 8月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、common specifications が存在しない Class D、かつ最初の認証となる体外診断用 (IVD) 医療機器に対する手続きを明確化したガイダンス文書(MDCG 2021-22)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
上記の種類の IVD 医療機器については、IVDR の第48条の (6) 項に規定されている通り、エキスパートパネルのコンサルテーションを介したノーティファイドボディによる認証手続きが必要となります。

このガイダンス文書では、いつエキスパートパネルのコンサルテーションが必要とされるのかの説明と、その際に使用するテンプレート情報等が提供されています。また、進行中の全てのコンサルテーションは、エキスパートパネルの WEB ページで公示される予定であると記されています。さらに、最初の機器に関するエキスパートパネルとのコンサルテーションの相談が完了するまでは、類似した第二、第三の機器に対する認証書を発行することはできないと記載されています。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-22 Clarification on "first certification for that type of device" and corresponding procedures to be followed by notified bodies, in context of the consultation of the expert panel referred to in Article 48(6) of Regulation (EU) 2017/746 [PDF]

関連セミナー
欧州 IVD規則 (IVD Regulation) 改正対策勉強会 


欧州規制関連情報

EU のエキスパートパネルが、IVDR に基づいたコンサルテーションの申請受付を開始しました。現状、新型コロナウィルス (Covid-19) 診断用機器などの、一部の Class D 機器がこの対象となります。

解説:
Common specification が存在しない Class D、かつ最初の認証となる体外診断用 (IVD) 医療機器は、エキスパートパネルのコンサルテーションを介したノーティファイドボディによる認証手続きが必要となります。

この制度は IVDR には規定されているものの、これまでエキスパートパネルがコンサルテーションを実施する準備ができていなかったため機能していませんでした。ただし今回、エキスパートパネルが、IVDR に基づいたコンサルテーションについてノーティファイドボディからの申請の受付を開始したという情報が入ったという経緯となります。

なお、未確定ですが、新型コロナウィルス (Covid-19) 診断用機器を対象に含む Common specification が近々発行されるのではないか? という情報も入っています。もし Common specification が発行された場合は、その対象となる機器についてはコンサルテーションプロセスはスキップされます。

参照 URL:
https://ec.europa.eu/health/md_expertpanels/overview_en


欧州規制関連情報

流通業者および輸入業者に対する品質マネジメントシステム要求事項に関するガイダンス文書の発行について

2021年 8月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、輸入業者・流通業者に対する品質マネジメントシステム要求事項に関するガイダンス文書(MDCG 2021-23)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
製造業者が、EU の輸入業者又は流通業者に医療機器の再梱包や再ラベリングなどを委託する際は、委託先となる EU の輸入業者・流通業者における品質マネジメントシステムの確立及び実施が求められます。

このガイダンス文書は、主にノーティファイドボディに対して記載されたものですが、MDR/IVDR の第16条第4項に規定された形で医療機器の再梱包や再ラベリングなどを EU の輸入業者又は流通業者に委託している日本の製造業者にも役立つ情報が含まれています。

内容として、輸入業者・流通業者との契約内容についての要点などが記載されています。その場合、製造業者の責務は MDR/IVDR の第10条に規定されているもののほとんどであること、及び輸入業者・流通業者に課せらる責務はラベリングの正確な翻訳や再梱包された機器の品質等を確実とする手順を含む品質マネジメントシステムが実施されていることであると記載されています。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-23 Guidance for notified bodies, distributors and importers on certification activities in accordance with Article 16(4) of Regulation (EU) 2017/745 and Regulation (EU) 2017/746 [PDF]

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欧州規制情報

医療機器と併用する医薬品の品質文書に関するガイドラインについて

2021年 7月 22日に、医療機器・機器と併用する医薬品の品質文書に関するガイドラインが、European Medicines Agency(欧州医薬品庁)から発出されましたのでご紹介します。

解説:
医療機器・機器と併用する医薬品について、欧州指令 2001/83/EC (Community code relating to medicinal products for human use)又は欧州規則 726/2004(Community procedures for the authorisation and supervision of medicinal products for human and veterinary use and establishing a European Medicines Agency)に基づいて提出する市販前認可申請文書の中の、品質文書部分についてのガイドラインを欧州医薬品庁が発出しました。

2022年 1月 1日より適用開始されます。

品質、安全性及び有効性(最終的にはベネフィット/リスクの決定)に影響を及ぼす医療機器・機器特有の品質側面に焦点を当てており、以下の場合に、本ガイダンス文書が適用されます。

医療機器・機器と医薬品が再使用できない一体型製品を形成し、医薬品の作用が主である医薬品の場合
承認取得者(MAH)によって市場に出荷された医薬品に、医療機器が一緒に梱包されている場合
医薬品であって、併用する医療機器が特定されておりユーザーが個別に医療機器を入手する場合

参考:文書のダウンロード
Guideline on quality documentation for medicinal products when used with a medical device [PDF]


厚生労働省関連情報

添付文書の登録義務化に伴う基本要件の一部変更について(基本要件告示の改正)

令和 3年(2021年)7月 2日に「厚生労働省告示 第267号「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第四十一条第三項の規定により厚生労働大臣が定める医療機器の基準の一部を改正する件」が発出され、基本要件告示が改正されましたのでご紹介いたします。

解説:
本サイトの 2021年 5月の情報に関連する事項となります。令和 3年 7月 1日より、注意事項情報の登録が義務付けられたことに伴い、基本要件 第9条2 及び第17条が改正されました。本件は、令和3年 8月 1日より適用開始されていますのでご注意ください。

参考:文書のダウンロード
厚生労働省告示 第267号 [PDF]

 

2021年 8月の情報

厚生労働省関連情報

医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者及び選任外国製造医療機器等販売業者等に係る評価基準の一部改正について

令和 3年(2021年)7月 13日に、厚生労働省から、通知「製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制の基準に関する省令の評価基準の一部改正について」が発出されましたのでご紹介いたします。

解説:
令和元年 12月に公布された「医薬品医療機器法の改正法(令和元年法律 第63号)」及び令和 3年 1月に公布された「医薬品医療機器法の施行に伴う関係省令の整備等に関する改正省令(令和 3年 厚生労働省令 第15号)」に伴い、製造販売業者の「体制省令」(製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制の基準に関する省令)の評価基準が改正されました。

なお、製造販売業者の「体制省令」は QMS 省令を参照して作られているため、本通知の実質的な内容は QMS 省令の組織体制の整備及び責任者に係る要求事項に対する評価基準となっています。

参考:文書のダウンロード
薬生監麻発 0713 第4号
令和3年 7月 13日
製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制の基準に関する省令の評価基準の一部改正について [PDF]


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欧州規制関連情報

品質マネジメントシステム内に UDI を組み込むためのガイダンス文書の発行について

2021年 7月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、品質マネジメントシステム内に UDI を組み込むためのガイダンス文書(MDCG 2021-19)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
この 10ページのガイダンス文書は、MDR の第10条 (9) (h)  及び IVDR の第10条 (8) (h) が組織に対して要求している UDI 関連の義務について、どのように品質マネジメントシステムの中へ組み込むことが可能なのか、その指針を示しています。

例えば、機器の設計・開発の際は、ノーティファイドボディへ技術文書を提出するのに先立って、 UDI-DI の割り当てを確実とする必要があるというように具体的な指針が記されています。また、記録保管の手順書、データベース更新を含む UDI システムの変更管理、印刷機器のメンテナンス、UDIシステムに係わる要員への教育訓練といった、ノーティファイドボディによる UDI 関連の審査項目がこのガイダンス文書には明記されています。

参考:文書のダウンロード
MDCG2021-19 Guidance note integration of the UDI within an organisation’s quality management system [PDF] 


米国規制関連情報

UDI の様式及びコンテンツの要求事項に関するの最終版ガイダンス文書の発行について

2021年 7月に、米国食品医薬品局(FDA)より、UDI の様式及びコンテンツの要求事項に関する最終版ガイダンス文書が発行されましたのでご紹介します。

解説:
この 11ページのガイダンス文書は、21 CFR 801 の関連要求事項についての FDA の解釈を明確し、製造業者を含む「ラベラー」と呼ばれる関連企業等が UD I要件を適合することを支援するために、最終版として作成されたものです。

目視可能文字、及びバーコード・RFID といった AIDC を含む UDI の代表的な様式についての最終指針が示されています。更に、UDI キャリアの目視可能文字として明示されるデータと区切り文字の使用方法について詳細が言及されており、特に区切り文字に関する指針は草案ガイダンス文書から改訂されています。

下記のページにて、関連情報及び文書を入手できます。

参考URL
https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/unique-device-identification-system-form-and-content-unique-device-identifier-udi


JIS 規格関連情報
 
IEC 62366-1:2015 の AMD1:2020 の小改正内容を反映した JIS 規格案の意見募集が行われています。

解説:
医療機器のユーザビリティエンジニアリングの国際規格 IEC 62366-1:2015 + AMD1:2020 の改正内容を反映した形になるように「JIS T62366-1 医療機器 - 第1部:ユーザビリティエンジニアリングの医療機器への適用」を改正する作業が最終段階に近づき、現在、意見募集(パブリックコメント)が行われています。

現在、能動医療機器の承認・認証基準として多く用いられている JIS T0601-1 は、IEC 60601-1-6 を国際規格として引用しています(IEC 60601-1-6 の JIS版はまだ制定されていないため)。更に IEC 60601-1-6 が IEC 62366-1:2015 + AMD1:2020 を引用する形になっています。

現在、これを全て JIS 規格版での引用になるように各 JIS 規格の整備作業が進められており、その流れの中で、本 JIS 規格の作業も進められています。即ち、JIS T 0601-1 が承認・認証基準である医療機器は、その引用規格から更に引用されている本 JIS 規格の適合も必須となる見通しです。

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豪州規制関連情報

3Dプリンティング技術で製造された機器を含むオーダーメイド医療機器(Personalised medical devices)に関するガイダンス文書の発行について

2021年6月に、オーストラリア保健省薬品・医薬品行政局(TGA)は、改訂版オーダーメイド医療機器に関するガイダンス文書を公示しましたのでご紹介します。

解説:
歯科矯正治療の分野等に代表されるように、その医療機器製造にアディティブマニュファクチャリング(3Dプリンティング)技術が広く採用されつつあります。オーストラリアの医療機器規制当局である TGA は、カスタムメイド機器の法規制について、その関連ガイダンス文書を継続的に更新しています。例えば、これまでカスタムメイド機器の全ては ARTG 登録から除外されてきました。新クラス分類の導入により、2021年2月25日以降は、3Dプリンティング技術で製造された患者に合った医療機器(patient-matched medical devices)は ARTG 登録が必要となっています。
 

参考:文書のダウンロード
https://www.tga.gov.au/resource/personalised-medical-devices-including-3d-printed-devices
Personalised medical devices (including 3D-printed devices) [ PDF ]


関連セミナー(アディティブマニュファクチャリング特有の品質保証)
https://www.tuvsud.com/ja-jp/services/training/ac/psms/com-am-e-learning


日本規制関連情報

令和3年(2021年) 8月 1日から薬機法一部改正内容が施行されました。

解説:
本ページの 2021年 5月の情報欄で既報の通りですが、法改正により、8月 1日から、PMDA ホームページへの添付文書掲載が義務化されましたのでご注意ください。
 
また、虚偽・誇大広告を行った企業などに対して、課徴金の対象期間における該当製品の売上高の 4.5% を課徴金とする制度が導入され、これは医療機器メーカーだけでなく、医療機器輸入業者や流通業者なども対象となります。それ以外にも改正点は多々ありますが、医薬品に関連する内容が主で、医療機器メーカーにとって影響がある点はないように思われます。
 
なお、この法改正に伴って、PMDA から「添付文書等記載事項」を「注意事項等情報」と呼称するという旨の読み替え通知が、令和3年 7月 30日付けで発出されていますので、あわせてご覧ください。
 

参考:通知のダウンロード
薬機発第0730002号
令和3年 7月 30日
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部 改正に伴う関連通知の読替えについて」[PDF]


参考URL
https://www.pref.kanagawa.jp/docs/n3x/yakumu/seisan.html
※ 改正内容については神奈川県のサイトが参考になります。

 

2021年 7月の情報

欧州規制関連情報

MDR 及び IVDR の欧州整合規格リスト・初版の発行について

2021年 7月 16日と 19日の欧州官報で、欧州委員会が、欧州医療機器規則(MDR)及び欧州 IVD 医療機器規則(IVDR)の整合規格リストの初版を公示しましたのでご紹介します。

解説:
今回の官報では、MDR の欧州整合規格として五つの EN 規格、IVDR の欧州整合規格として四つの EN 規格が参照されています。滅菌関連の四つの規格(EN ISO 11135:2014、EN ISO 11137-1:2015、EN ISO 11737-2:2020、EN ISO 25424:2019)は、両規則に対して共通に規定されています。更に、MDR の欧州整合規格として、生物学的安全性の規格 EN ISO 10993-23:2021が規定されています。

今回は、以上の五規格のみの指定となりますが、今後、段階的に欧州整合規格が拡張及び更新される予定です。CEN(欧州標準化委員会)及び CENELEC(欧州電気標準化委員会)による提言が、通常三カ月毎に実施されると言われています。

参照 URL:
https://eur-lex.europa.eu/eli/dec_impl/2021/1182/oj
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32021D1195&qid=1626772424446

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カナダ医療機器規制関連情報

カナダ医療機器規則改正のための対策情報

2020年 12月に発行された SOR/2020-262 という文書によって改正されたカナダ医療機器規則への対応が必須となっています。

解説:
具体的には「カナダ国外の行政当局や販売組織に医療機器の重大なリスクに関してコミュニケーションを取った場合、72時間以内にカナダ保健省にそのことを報告しなければならない」という要求事項が、2021年 6月 23日より強制化されていますのでご注意ください。社内手順書の改訂等の対策が必要となるものと思います。

これは、例えば、米国 FDA に MDR 報告要否を打診した場合は、そのような「コミュニケーションを取った」ということ自体がカナダ保健省への報告対象になりうるという意味になります。それを「72時間以内」に報告しなければならないという、非常に短い期限設定とともに、他に類例を見ない規制内容ではないかと思われます。

更に、上記の SOR/2020-262 文書では、医療機器の安全性に関わる市販後情報を収集し、定期的に取りまとめて分析した上で「サマリーレポート」を作成することも要求しています。こちらは  2021年 12月 23日からの施行とされていますが、医療機器製造業者にとって非常に負荷が高い要求事項であることをカナダ保健省も認めています。

サマリーレポートの詳細については、下記のガイダンスが出されていますのでご参照ください。サマリーレポートの様式は指定されておらず、その内容や構成等を本ガイダンスで示すという形をとっています。なお、サマリーレポートの作成時、複数の機器をグルーピングすることが許容されますが、その許容範囲も本ガイダンスで示されています。

文書のダウンロード:
Guidance on summary reports and issue-related analyses for medial devices [PDF]

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欧州規制関連情報

欧州 IVD 医療機器規則 (IVDR)の実行計画について

2021年 6月 7日に、欧州委員会は、欧州 IVD 医療機器規則(IVD Regulation)の実行計画を発表しました。現状では IVDR の適用日(2022年 5月 26日)の延期予定はないことが記載されています。

解説:
5月末に開催された MDCG 会議後に公示されたこの実行計画には、IVDR の適用日(2022年 5月 26日)を延期しないという EU の意向が示されています。IVDR への切り替えに伴って IVD 製造業者が直面する技術面、時間面の困難さへの考慮については明示的な記載はなく IVD 製造業者側の事情という視点から見ると厳しい内容のように見えます。

IVDR の適用日遵守の上でのさまざまな課題を指摘しながらも

「IVDR の適用は重大なチャレンジである。更に、COVID-19 のパンデミックにより追加的な努力が必要となった。しかし、安全で有効な IVD 製品へのアクセスのため、加盟国及び EU 委員会は、他の利害関係者全体と共に 2022年 5月 26日の IVDR 適用について責任を持っている」

という主旨が記載されています。その一方で、IVDD のノーティファイドボディが 22組織であったのに対して IVDR では 5組織(更にその一つが UK の組織)であることと、COVID-19 下での審査の物理的な困難さに関わる懸念が示されています。また「ノーティファイドボディ」以外には「指定試験所」「Common Specification」「専門家パネル」などが懸念事項として挙げられており、項目ごとに解決すべき課題とその時期が示されています。

また、現在ノーティファイドボディによる EC 認証書無しで欧州市場に上市させている IVD 機器の中には、IVDR では Class D に分類されるものもあるが(その場合は、特に適合性評価に時間がかかる)、それを含め、 EC 認証書無しで欧州市場に上市されている大部分の IVD 機器について、もし 2022年 5月 26日以降も上市を継続する場合は、2022年 5月 26日までに IVDR の審査を完了していなければならないとしています。

参考:文書のダウンロード
Joint implementation and preparedness plan for Regulation (EU) 2017/746 on in vitro diagnostic medical devices (IVDR) [PDF] 

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欧州規制関連情報

トルコにおける MDR 及び IVDR の適用について

2021年 6月 2日に、トルコ政府は、欧州規則と完全に整合した Medical Device Regulation (MDR) 及び In vitro Diagnostic Medical Device Regulation (IVDR)を官報にて公示しました。

解説:
EU 規則上、英国とスイスが「第三国」の扱いになったことを受けトルコの動向が注目されてきましたが、トルコ政府は MDR と IVDR を適用することを正式に決定しました。これは 2021年 5月の、医療機器に関する EU・トルコ間の関税同盟に関する手続きに関連したものです。なおトルコに EU の MDR 及び IVDR が直に適用されるのではなく、それと整合させた国内法を作りトルコ国内で施行する形式のようです。

トルコにおける MDR 及び IVDR の適用開始日は、それぞれ 2021年 5月 26日及び 2022年 5月 26日と、EU と同一期日が規定されています。

参考:文書のダウンロード
https://www.resmigazete.gov.tr/eskiler/2021/06/20210602M1-2.pdf [PDF](トルコ語)

参考 URL:関連情報を要約(英語)
https://medikalbulut.org/t/new-medical-device-regulations-entered-into-force-14-06-2021/6928


欧州規制関連情報

スイス・EU 間の MRA 終了及びスイス指定代理人に関する文書の発行

従来、欧州医療機器指令(MDD)の下で、スイスは、EU と MRA(Mutual Recognition Agreement)を締結することにより、EU 加盟国と同等と見なされてきました。しかし、医療機器規則(MDR)の適用に関して、EU とスイスの間での相互承認協定(MRA)は締結に至らず、医療機器規則(MDR)の適用日である 2021年 5月 26日をもって、EU 規則上、スイスは「第三国」の扱いになったとのことです。

更に、それに関連して Swiss medic から Information sheet Swiss authorised representative という文書が発行されています。

解説:
EU との MRA 終了に伴い、EU 規則上、スイスに欧州指定代理人を設置すること不可となりました。また、日本からスイス国内の企業へ医療機器を輸出し、更に EU 加盟国に流通させるようなケースでは、スイスの企業は EU 規則の上での輸入業者ではなくなります。EU 加盟国内で医療機器を受領する流通業者が EU における輸入業者としての規制上の責務を果たす必要があります。

 Information sheet Swiss authorised representative という文書には、以下の内容が記載されています。

 スイス指定代理人の設置の必要性

 スイス指定代理人の表示

 スイス指定代理人のシンボル(CH REP)の使用

参照 URL:
https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/IP_21_2684

参考:文書のダウンロード
Information sheet Swiss authorised representative  [ PDF ]

 

2021年 6月の情報

欧州規制関連情報

英語版 European Medical Device Nomenclature (EMDN)  について

2021年 5月に、欧州委員会は、European Medical Device Nomenclature (EMDN)  用語体系の英語版と Q&A 集を発表しましたのでご紹介します。

解説:
EMDN は、医療機器の EUDAMED データベースへの登録などで使用され、UDI-DI とも関連するものです。欧州域内で医療機器、あるいは体外診断用医療機器を上市する医療機器メーカーにとって、技術文書作成、ノーティファイドボディによって実施される技術文書審査のサンプリング、市販後監視、ビジランス活動等において重要な役割を担うものとなります。EMDN は、下記にリンクしたサイトから入手していただけます。

この英語版 EMDN は現在精査中で、今年 2021年の第三四半期に第2版がリリースされる予定と記載されています。また、この第2版に合わせて、医療機器ソフトウェアの用語とその一般記述が新たに公示される予定とあります。あわせて、Q&A 文書も発表されています。


参照URL
https://webgate.ec.europa.eu/dyna2/emdn/

参考:文書のダウンロード
Q&A European Medical Device Nomenclature (EMDN)  [ PDF ]

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欧州規制関連情報

Class I 医療機器のための MDR ファクトシートについて

2021年 5月に、欧州委員会は、Class I 医療機器の製造業者に関連する課題を 3ページにまとめた、MDR ファクトシートを発表しましたのでご紹介します。

解説:
MDR 適用開始日である 2021年 5月 26日が過ぎ、Class I 医療機器の製造業者は MDR 要求事項に対応する必要がある状況となります。MDD の下で欧州域内で上市されていた Class I 医療機器が、どのように新たな規制への対応をすべきか、この MDR ファクトシートは説明しています。

例えば、以下の内容が記載されています。
・  製造業者が果たすべき責務(QMS、技術文書、第10条への適合、適合宣言書、EUDAMED、市販後監視など)。
・  MDD で Class I の機器が、必ずしも MDR では Class I とはならないこと。
・  Class I の機器のための MDR 対応のガイダンスとして MDCG 2019-15 rev.1 を確認すべきであること。

文書のダウンロード:
Factsheet for Class I Medical Devices  [ PDF ]

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2021年 5月の情報

英国(UK)規制関連情報

医療機器の市販前登録ガイダンスの更新について

2021年 5月 24日に、英国医薬品庁(Medicines and Healthcare products Regulatory Agency: MHRA)より、医療機器の市販前登録手続きに係わる改訂版ガイダンス文書が発行されましたのでご紹介します。

解説:
このガイダンス文書は、英国市場及び北アイルランド市場に医療機器を上市するに先立って、MHRA に医療機器を登録する手続きを記したものです。英国市場について、日本の医療機器メーカーのような英国以外の製造業者は、まず英国に事業拠点を置く UK Responsible Person を指名する必要があり、そして UK Responsible Person が医療機器登録等の責務を担うと規定されています。北アイルランド市場については、北アイルランドに指定代理人を置くか、そうでなければ、製造業者が指名した UK Responsible Person が MHRA へ医療機器登録等の手続きをすると記されています。登録期限については、以下の記載があります。

移行処置期間なし。
● Class I devices
● General IVD(注:List A / List B / Self-Test ではないもの)

2021年 5月 1日から登録が必要となっているもの。
● Class III medical devices
● Class IIb implantable medical devices.
● IVD List A

2021年 9月 1日から登録が必要となるもの。
● Class IIb non-implantable medical devices
● Class IIa medical devices
● IVD List B products
● self-test IVDs

参照URL
https://www.gov.uk/guidance/register-medical-devices-to-place-on-the-market?utm_medium=email&utm_campaign=govuk-notifications&utm_source=669e88f2-0e76-4e68-a364-ac3253831f36&utm_content=immediately#history


欧州規制関連情報

MDR と IVDR の欧州整合規格リスト発行に向けた準備状況について

2021年 5月 12日に、CEN(欧州標準化委員会)および CENELEC(欧州電気標準化委員会)は、欧州委員会の標準化要求を受け入れたことを欧州委員会に正式に通知しましたのでご紹介します。

解説:
この CEN 及び CENELEC による決定通知は、欧州委員会の標準化要求が委員会実施決定(C(2021) 2406 final (M/57))として採択された 2021年 4月 14日から約一カ月後になされました。この決定通知は、欧州連合官報において、MDR と IVDR の欧州整合規格リストの発行手続きが開始するための法的根拠を与えるものです。

欧州整合規格リストの初版は 2021年 6月に公示され、それに続き、徐々に拡張されると予想されています。

参考:文書のダウンロード
COMMISSION IMPLEMENTING DECISION of 14.4.2021  [PDF]

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欧州医療機器規則(MDR)対策勉強会


欧州規制関連情報

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連 IVD 機器に関するガイダンス文書(MDCG 2021-7)の発行について

2021年 5月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、COVID-19 関連 IVD 機器に関するガイダンス文書(MDCG 2021-7)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
COVID-19 の変異が IVD 機器の性能に与える影響への製造業者の対応に関するガイダンス文書です。COVID-19 の変異の影響については、IVD 機器の製造業者が責任をもって検証した上で、もし危害を及ぼすような機器性能の変化があった場合は、それによるインシデント(発生した場合)を当局へ報告するとともに、 FSCA(市場での安全に関わる是正処置)を介してエンドユーザーへ通知すべきと述べています。

なお、COVID-19 診断関連の IVD 機器は、IVDR では Class D となります。現在、指定試験所、Common Specification がない状態で、専門家パネルも機能していないため、CE マーキングを IVDR に基づいて表示するための手続きにはかなりの期間が必要と予測される状況です。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-7  Notice to manufacturers and authorised representatives on the impact of genetic variants on SARS-COV-2 in vitro diagnostic medical devices [PDF]

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欧州IVD規則(IVD Regulation)改正対策勉強会


厚生労働省関連情報

PMDA ホームページへの添付文書掲載の完了期限について

2021年(令和3年)4月19日に、厚生労働省より、医療機器の注意事項等情報の提供に係る対応についての事務連絡が公示され、PMDA ホームページへの添付文書掲載の完了期限である本年 7月末が迫ってきましたので、ご紹介します。

解説:
従来より、クラス IV 医療機器については、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)のホームページで注意事項等情報の公表が義務とされてきました。本年 8月1日からは、クラス I ~ III 医療機器も含め、全ての医療機器の注意事項等情報を公表することが必要となりました。そのために、本年 7月末までに、PMDA ホームページへの添付文書掲載する必要があります。

対象:全ての医療機器(クラス I ~ IV)※
掲載完了期限:令和3年7月31日まで
※主として一般消費者の生活の用に供されることが目的とされる医療機器を除く(薬機法施行規則別表第4の2 及び 令和 3年厚生労働省告示第44号参照)

参考:文書のダウンロード
薬生安発0311第1号
令和2年3月11日付
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の改正を踏まえた添付文書等記載事項の情報通信技術を利用する方法による公表について(依頼)」 [PDF]


事務連絡
令和3年4月19日付
「医療機器の注意事項等情報の提供に係る対応について(周知依頼)」 [PDF]


参照URL:

添付文書の電子化に関する PMDA ホームページ
https://www.pmda.go.jp/safety/info-services/0003.html

情報提供パンフレットへのリンク:
https://www.pmda.go.jp/files/000240414.pdf [PDF]


欧州規制関連情報

医療機器の標準化に関するガイダンス文書(MDCG 2021-5)の発行について

2021年 4月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、医療機器の標準化に関するガイダンス文書(MDCG 2021-5)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
MDR/IVDR は、第8条において「欧州整合規格(hENs)への適合が示された機器は、規則(MDR/IVDR)の要求事項を満たしたものとみなす」という記載があります。その一方で、MDR/IVDR のための欧州整合規格(hENs)は、まだ公表されていません。これに関連して、本ガイダンス文書には、順守すべきは規制の要求事項であり、欧州整合規格(hENs)の使用は任意であること、及びこのことが欧州標準化規則(EU)1025/2012にも記載されていることが記述されています。

ただし、例外として、シンボル(記号)とカラーコード(識別色)を使用する場合は、もし利用可能な場合は、欧州整合規格(hENs)に従うことが強制(mandatory)であると記述しています。

また、本ガイダンス文書の中では、MDR/IVDR に基づいた適合性評価と認証上の規制遵守の上で「最新技術水準(state-of-the-art)の考慮(taking into account)」が求められるということも記述されています。ただし、最新技術水準(state-of-the-art)のレベルが何か?は複雑な問題であり、どこかで画一的にに示されているものではないことを述べています。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2021-5 Guidance on standardisation for medical devices [PDF]
 
関連セミナー
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厚生労働省関連情報

プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインの発行について

2021年 3月31日に、厚生労働省より、プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインとして以下の文書が発行されましたのでご紹介します。

薬生機審発 0331 第1号/薬生監麻発 0331 第15号
令和3年 3月31日
プログラムの医療機器該当性に関するガイドラインについて

解説:
日本の規制では「ソフトウェア」ではなく「プログラム」という言い方をしています。あるプログラムが日本の医療機器規制の対象なのか否かを確認する方法として、これまで、厚生労働省からの関連通知「プログラムの医療機器への該当性に関する基本的な考え方について、薬食監麻発1114 第5号(平成26 年11 月14 日)」等が利用されてきました。

今回発行されたガイドライン文書は、これに置き換わるものです。ガイドライン文書の別紙には、日本の法規制上、そのプログラムが医療機器に該当するのかしないのかを判別するための、一連の質問からなるフローチャートが記載されています。また、このガイドライン文書には、そのプログラムは医療関係者が使用するのか、個人が医療関係者の管理下で使用するのか、個人が使用するかといった、新たな判別基準が追加されています。

参考:文書のダウンロード
薬生機審発 0331 第1号/薬生監麻発 0331 第15号 令和3年 3月31日 [PDF]
 
 

2021年 4月の情報

MDSAP 関連情報

改訂版 MDSAP Audit Approach の発行について

2021年 4月 1日に、米国 FDA(食品医薬品局)より、改訂版 MDSAP Audit Approach(MDSAP AU P0002.006)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
改訂版 MDSAP Audit Approach は、今般の QMS 省令改正等を反映したものとなっています。附属書5 が追加され、そこには QMS 省令第二章と ISO 13485 との対比表が注釈付きで記載されています。例えば、第4条の1では、一般医療機器に該当する製品(クラス I医療機器)は、第30条から第36条の2 までの規定(設計管理規定)の適用を要しないといった日本特有の法規制の注釈が記されています。

参考:文書のダウンロード
MDSAP Audit Approach (MDSAP AU P0002.006) [PDF]

関連セミナー
MDSAP AUDIT APPROACH 文書解説セミナー


欧州規制関連情報

IVD 機器に係わる二つのガイダンス文書(MDCG 2021-2, MDCG 2021-4)の発行について

2021年 3月と4月に、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の迅速抗体検査に係わるガイダンス文書(MDCG 2021-2)と、IVDR における Class D 機器の認証に係わるガイダンス文書(MDCG 2021-4)がそれぞれ発行されましたのでご紹介します。

解説:
ガイダンス文書 MDCG 2021-2 では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の迅速抗体検査用機器の性能評価手段に関して最先端と見なされる実践が含まれています。例えば、診断感度評価において、陽性サンプルパネルには、SARS-CoV-2 感染の診断が確認された個人からの少なくとも 200 の検体が含まれており、その検体と潜在的な症状の発症との間のタイミングの詳細が追跡できる必要があるとしています。IVDR における申請や審査プロセスに関わる記載はなく、あくまで純技術的な解説をするための文書となります。

ガイダンス文書 MDCG 2021-4 は、IVDR における Class D 機器の認証に関わる種々の疑問点に対する回答を示した Q & A 文書です。

参照URL
MDCG-2021-2 [PDF]
MDCG 2021-4 [PDF]

関連セミナー
MDCG 2021-4 について、2021年 5月 18日開催の 欧州 IVD 規則(IVD Regulation)アドバンスド・セミナー  で解説します。


厚生労働省関連情報

QMS 省令改正及びその関連通知について

2021年3月26日に、厚生労働省より「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部を改正する省令(令和3年3月26日厚生労働省令第60号)」が発出され、QMS 省令が改正されました。また、関連して下記の 3件の通知も発出されましたのでご紹介します。

厚生労働省令第60号
令和3年3月26日
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部を改正する省令

薬生監麻発0326第4号
令和3年3月26日
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について

薬生発0326第10号
令和3年3月26日
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の改正並びに関係省令及び告示の改正について

薬生監麻発0326第12号
令和3年3月26日
QMS調査要領について

解説:
ISO 13485:2016 との整合を図ることを目的として QMS 省令が改正されました。これに伴い、改正版の逐条解説を含む通知や QMS 調査要領等も発出されました。経過措置期間は 3年間であり、それまでの期間は旧通知の取り扱いを許容しています。

参考:文書のダウンロード

厚生労働省令第60号  [PDF]

薬生監麻発0326第4号  [PDF]

薬生発0326 第10号  [PDF]

薬生監麻発0326第12号  [PDF]

 

2021年 3月の情報

米国規制関連情報

医療機器の生物学的安全性評価に関するWEBページの利用開始について

2021年 3月18日、米国 FDAが医療機器の生物学的安全性評価に関する WEB ページを立ち上げ、利用可能になりましたのでご紹介します。

解説:
このオンライン情報源には、医療機器の生物学的安全性評価に関する重要な言葉の定義や概念が記載されているだけはなく、FDA へ提出する書類を準備する際に既存情報源をどのように最大限利用するかを明示しています。その内容は、2020年9月に発行された改訂版ISO 10993に関する最終ガイダンス文書と同一ですが、各段階の手続きを詳細に規定した最新WEBページへのリンクが貼られており、よく整理され使いやすい情報源と言えます。

参照URL
https://www.fda.gov/medical-devices/premarket-submissions/biocompatibility-assessment-resource-center

関連セミナー
ISO 10993 医療機器の生物学的安全性評価ビギナーズセミナー


欧州規制関連情報

GDPRを考慮した健康データに関するEU加盟国ルールの調査報告書の発行について

2021年 2月12日、欧州委員会より、GDPR(欧州一般データ保護規則)を考慮した健康データに関するEU加盟国ルールの調査報告書が発行されましたのでご紹介します。

解説:
保健衛生分野における欧州のデジタル化戦略は、欧州委員会における最優先事項の一つとされており、欧州委員会は健康データ処理の法律となる EU 加盟国ルールを調査分析した結果を発表しました。本調査報告書では、健康データのデータ保護に対する規制当局のアプローチにおいて EU 加盟国間で一貫性が欠けていることを認めつつも、患者の治療といった主要目的と、EU 域内の加盟国間で実施される研究・臨床試験・ヘルスケアシステムの管理といった副次目的の両方を考慮した健康データ処理について検討しています。

参考:文書のダウンロード
Assessment of the EU Member States' rules on health data in the light of GDPR [PDF]

関連WEBセミナー
WEBセミナー(GLOBAL PROGRAM)一般データ保護規則(GDPR)の認識【C01】


欧州規制関連情報

EUDAMED が完全に機能するまでの技術的代替案に関するガイダンス文書(MDCG 2021-1)の発行について

2021年 2月、EU の MDCG (Medical Device Coordination Group)より、EUDAMED の使用を要求している MDR の条項をどのように適用するのかを規定したガイダンス文書(MDCG 2021-1)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンス文書では、EUDAMED に関わりがある要求事項について、EUDAMED が完全に機能するまでどのような代替策を取るべきかを示しています。多くの要求事項について、EUDAMED がフルに稼働していなくても該当の機能が稼働していればそれを使用することを推奨しています。

MDR 第32条の安全性と性能のサマリー(SSCP)の要求事項については、Class III 医療機器及び埋込み医療機器の製造業者は、SSCP を作成し、要求があった際には、提示できるようにするか、又はそれを入手できる場所を示すことができるようにすべきということが記載されています。

現時点で、製造業者の登録をしてSRN(Single Registration Number)を取得することは可能ですが、SSCP の  EUDAMED への登録はまだできません。そのため、製造業者が他の手段で提供できるようにすべきという主旨と考えられます。

参考:文書のダウンロード

MDCG 2021-1 Guidance on harmonised administrative practices and alternative technical solutions until EUDAMED is fully functional [PDF]

 


欧州規制関連情報

EUDAMED におけるレガシー機器の管理方法に関するガイダンス文書の発行について

2021年 2月8日、欧州委員会より、EUDAMED におけるレガシー機器の識別方法や、レガシー機器を MDR や IVDR に適合させたの UDI の割り当て方法などを規定したガイダンス文書が発行されましたのでご紹介します。

解説:
レガシー機器とは、MDR や IVDR の適用開始後も、MDD や IVDD の EC 認証書に基づいて CE マーキングを表示した医療機器、IVD 医療機器の総称です。

レガシー機器には Basic UDI-DI と UDI-DI の割り当ては要求されません。しかし登録に関わる要求事項は MDR 及び IVDR のものが課せらます。例えば、レガシー機器が係わるような重大事故の場合、製造業者は  EUDAMED へ登録する必要があります。そのような  EUDAMED への登録のため、Basic UDI-DI や UDI-DI がないレガシー機器は「EUDAMED DI」が必要になると記載されています。この EUDAMED DI は、Basic UDI-DI と事実上同等のもののようです。

更に、そのレガシー機器を MDR や IVDR に適合させた後、どのように紐づけるのかについても解説しています。

参考:文書のダウンロード
Management of Legacy Devices MDR EUDAMED [PDF]


英国(UK)規制関連情報

UKCA 及び UKNI マーキングの使用に関する改訂版ガイダンス文書の発行について

2021年 2月12日、英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(Department for Business, Energy & Industrial Strategy)より、UKCA 及び UKNI マーキングの使用に関するガイダンス文書が改訂されましたのでご紹介します。

解説:
本改訂は、特に製品そのもの、包装や支援文書へ製品マーキングをする際の UKCA 及び UKNI のロゴに関するものです。何か法令に記載が無い限り、製品マーキング全体の高さは、最低 5mmと規定されました。弊社主催の UKCA マーキングに関するセミナー開催日、2021年1月25日以降の更新情報となります。

参照URL:Guidance Using the UKCA marking / Guidance Using the UKNI marking
https://www.gov.uk/guidance/using-the-ukca-marking
https://www.gov.uk/guidance/using-the-ukni-marking

 

2021年 2月の情報

国際規格関連情報

IEC TR 60601-4-5:2021 の発行について

2021年 1月18日、IEC(国際電気標準会議)より、医療機器関連のセキュリティに関するガイダンスが発行されましたのでご紹介します。

解説:
IEC TR 60601-4-5:2021は、医療 IT ネットワークで使用される医療機器のセキュリティ特性に関する詳細な技術仕様を記した文書です。IEC 60601 規格群は医用電気機器のみに適用されますが、IEC TR 60601-4-5:2021は例外です。すなわち、医療ITネットワークに組み込まれる全ての医療機器が適用範囲となり、医療機器ソフトウェアへも影響を与える文書です。本文書は、体外診断用医療機器には適用しないとされています。

参照URL:IEC Webstore / IEC TR 60601-4-5:2021
https://webstore.iec.ch/publication/64703


ブラジル規制関連情報

INMETRO 認証に関する省令 第384/2020号(PORTARIA Nº 384)の発行について
 
2020年 12月18日、ブラジルの国家度量衡・規格・工業品質院(National Institute of Metrology, Standardization and Industrial Quality)より、新たな省令が発行されましたのでご紹介します。


解説:
本省令は、4年以上にわたり施行されてきた INMETRO 認証に関する省令第 54/2016号からの大きな変更となります。この変更には、従来、INMETRO 認証手続きにおいて必須とされてきた実地工場検査が、必須ではなくなるという項目も含まれています。移行期間は半年間であり、新省令の下での INMETRO 認証はこれ以降に発行されるとしています。

参照URL:Portaria nº 384, de 18 de dezembro de 2020 - Portaria nº 384, de 18 de dezembro de 202
https://www.in.gov.br/en/web/dou/-/portaria-n-384-de-18-de-dezembro-de-2020-295233211

 
関連セミナー
ブラジル医療機器関連規制セミナー 
 ~ INMETRO 認証に関する省令 第384/2020号(PORTARIA Nº 384)を中心にした解説 ~


カナダ規制関連情報

カナダ医療機器規則改正文書発行


カナダで、2020年12月に「SOR/2020-262 Regulations Amending the Food and Drug Regulations and the Medical Devices Regulations」という文書が発行され、食品医薬品法と医療機器規則について、23項目の改正点が示されました。その中で、医療機器に関わるものは18項目となります。主に、医療機器の市販後の規制要求事項の改正点が示されています。多くの改正点について、本文書発行から6か月後の施行が予告されています。

参照URL:SOR/2020-262
http://www.gazette.gc.ca/rp-pr/p2/2020/2020-12-23/html/sor-dors262-eng.html

※ 2021年4月6日開催予定の カナダ医療機器法規制セミナー で本文書の解説及び解説資料の配布を予定しています。


英国(UK)規制関連情報

医療機器及び体外診断医療機器に関する英国指定規格リストの発行について

2021年 1月6日、英国の保健省(Department of Health and Social Care)より、医療機器及び体外診断医療機器に関する英国指定規格リストが発行されましたのでご紹介します。

解説:
2021年 1月1日より、UKCAマーキング制度が開始されました。そして、英国法に適合しているとみなすために使用する英国指定規格(Designated standards)の一覧表が公示されました。現時点では、欧州整合規格(Harmonized standards)との大きな違いはありません。

なお、欧州法が引き続き適用される北アイルランド域内へ機器をplacing on the marketするための規格は、引き続き欧州整合規格でありつづけるとされています。

参照URL:UK Designated standards
https://www.gov.uk/guidance/designated-standards
https://www.gov.uk/government/publications/designated-standards-medical-devices
https://www.gov.uk/government/publications/designated-standards-in-vitro-diagnostic-medical-devices

 

2021年1月の情報

欧州規制関連情報

医療機器製造業者への遠隔監査(Remote Audit)実施に係わる質疑応答集(MDCG 2020-17)の発行について

2020年 12月、EU の MDCG(Medical Device Coordination Group)より、新型コロナウィルスのパンデミック期間における医療機器製造業者への遠隔監査(Remote Audit)実施に係わる質疑応答集(MDCG 2020-17)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
この文書は、2020年 4月に発行された文書(MDCG 2020-4)に対して提起された質問に対する回答書と位置づけられています。欧州規制に基づいた初回認証監査や認証範囲拡張監査について、MDCG 2020-4 に規定された原則の下で、遠隔監査が実施される可能性があると明記されています。同様に、既存又は新規の重要委託先/重要供給者(critical subcontractors/suppliers)に対する監査についても、遠隔監査として実施される可能性があると明記されています。本文書は、監査を実施するノーティファイドボディに対して発行されたものですが、医療機器製造業者にとっても一読に値するものと思われます。

参考:文書のダウンロード
MDCG 2020-17 Questions and Answers related to MDCG 2020-4 [PDF]


厚生労働省関連情報

厚生労働省発出の新しい通知をご紹介します。

薬生機審発 1224 第1号
令和2年 12 月24 日

医療機器及び体外診断用医薬品のリスクマネジメントに係る要求事項に関する日本産業規格の改正の取扱いについて

解説:
医療機器及び体外診断用医薬品のリスクマネジメントの規格 JIS T 14971:2012 が JIS T 14971:2020 へ改正されたことに伴い「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」における取扱いを示した通知です。

「令和5年 9月 30日(経過措置期間終了日)の翌日以降に、新規の承認申請又は認証申請(承認事項一部変更承認申請及び認証事項一部変更認証申請を含む)を行う場合、当該医療機器及び体外診断用医薬品について改正後 の JIS を適用」と記載されています。

参照:文書のダウンロード
薬生機審発 1224 第1号  [PDF]
 

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