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医療機器の規格・規制の情報&リンク

 

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 ISO 19011  Medical devices seminar Group

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 2025年6月の情報

 

国際規格関連情報

IEC TS 81001-2-2 ED1の状況について

ヘルスソフトウェアおよびヘルスITシステムの安全性、有効性及びセキュリティについての標準仕様書 IEC TS 81001-2-2 ED1の開発状況についてご紹介します。

内容:
本標準仕様書は、ISO/IEC TR 81001-2-2:2012 およびISO/IEC TR 81001-2-8:2016 の2つの標準報告書を統合した標準仕様書として、現在開発中にあります。
2025年6月13日にドラフト標準仕様書が発行され、現在は8週間の回覧及び投票期間となっています。
ヘルスソフトウェアおよびヘルスITシステムのライフサイクル全体において、医療機器製造業者を含むヘルスソフトウェア製造業者、医療提供組織、および他のステークホルダーとの間で情報交換するために用いられる一般的な、ハイレベルのセキュリティ関連機能と追加考慮事項の情報を提供する目的で作成されています。この標準仕様書は、あらゆるプラットフォームや環境下で動作するヘルスソフトウェアに適用することができます。

参考URL:
IEC SC 62A Dashboard > Projects: Work programme, Up-to-Date Project plan, Publications, Maintenance cycle, Project files, TC/SC in figures

 


 

国際規格関連情報

ISO 13485:2016のsystematic review(定期見直し)状況について

ISO 13485:2016 のsystematic review(定期見直し)の最新状況について、お伝えいたします。
 
内容:
国際規格は、5年に1回、規格の改正要否(または廃止要否)を決めるためのsystematic review(定期見直し)が実施されます。昨年よりISO 13485:2016の2回目のsystematic review(定期見直し)及びその投票が実施されていましたが、国際標準化機構のサイトで、ISO 13485:2016のReviewについて2025年6月5日付けでステータスが「Close of review」となりました。

 

ISO 13485:2016のSystematic reviewおよびその投票結果は「confirm」(変更なしで維持)であると伝えられています。MDSAPや他の医療機器法規制への影響を避けることが考慮されたと思われます。なお次回は約5年後にsystematic review(定期見直し)が実施される見込みです。

 

関連URL:

ISO 13485:2016 Medical devices — Quality management systems — Requirements for regulatory purposes

関連セミナー:

ISO 13485:2016の正しい理解 基礎から応用まで 

 


 

米国規制関連情報

米国FDAによる外国非通知査察について

2025年5月に、米国FDAによる外国非通知査察についてのアナウンスがありましたのでご紹介します。

 

内容:

米国FDAによる外国非通知査察について述べた、下記、関連URLのサイトについて解説してほしいというご要望がありましたので、情報を共有します。

  • 本WEBサイトに記載されていることしか、現状はわかりません。
  • 各種の情報はありますが、いずれもこのサイトの記載内容の二次流通であり、それ以上の内容はありません。
  • 非通知査察が今すぐ日本の製造業者に来る可能性は低いようには思われますが、可能性がゼロではありません。
  •  継続的に情報のモニタリングを実施する必要があるように思われます。

 

関連URL:

FDA Announces Expanded Use of Unannounced Inspections at Foreign Manufacturing Facilities

 

関連セミナー: FDA規制 & QSR/QMSR勉強会

 

 

 2025年5月の情報

 

国際規格関連情報 

ISO 10993-1の改訂状況について

医療機器の生物学的安全性の国際規格であるISO 10993-1の改訂状況について、最終ドラフトISO/FDIS 10993-1:2025 が2025年5月に示されましたのでご紹介します。

内容:
今回の改訂はISOとEuropean Committee for Standarization(CEN)が合同で検討を進めています。最終ドラフトが可決されると、欧州医療機器規則(MDR)への整合規格の指定の手続きが取られることが見込まれます。TCによるFDISの投票期間は5月22日より7月17日までとなっていて、今後の動きに注視する必要があります。

最終ドラフトでは、現行のEdition 5から以下の点が見直されました。

・リスクマネジメント規格(ISO 14971)に沿うように表題と全体を再構成
・接触期間の算出について明確化
・デバイスのキャラクタリゼーションと生物学的ハザードの特定についての説明を追加
・用語および定義(3章)に掲載する用語数の増加
・「生物学的エンドポイント」を「生物学的影響の特定」に修正
・Annex Aに記載されていたマトリクス表を、接触部位*によるカテゴリ別に再構成して本文に掲載し、補足説明をAnnex Bに記載。
*接触部位は、非接触、健常皮膚、健常な粘膜、損傷した皮膚または粘膜表面あるいは循環血液以外の組織内接触(構成品が接触する場合を含む)、循環血液 の5分類に変更。
・生物学的同等性、ギャップ分析が追加
・非埋植医療機器であっても検討が必要になるケースがあるため、「埋植後の影響」を「組織接触後の局所的な影響」に変更
・Annex Aを材料キャラクタリゼーションのガイダンスのみに再構成

関連URL:
ISO/FDIS 10993-1 - Biological evaluation of medical devices — Part 1: Requirements and general principles for the evaluation of biological safety within a risk management process

関連セミナー:

ISO 10993 医療機器の生物学的安全性評価ビギナーズセミナー   

 


欧州規制関連情報

Manufacturer Incident Report 様式の改訂について

欧州委員会は、製造業者によるインシデントレポート(Manufacturer Incident Report, 以下MIR)のPDF様式 Version 7.3.1を、2025年5月5日にリリースしましたのでご紹介します。
2025年11月以降に発生した重大インシデントは、Version 7.3.1を使用して報告することが強制化されますのでご注意ください。

内容:
本様式は、 MDR/IVDRのもとで流通している機器について発生した重大インシデントに対して、製造業者が当局に報告するために用いられます。
PDF Version 7.3.1 を使用するにあたってのガイダンス(Helptext)には、項目ごとに必須の入力事項や詳細なルール(例:フリーテキスト部分は4000字まで)が示されていて、これらは実際の様式に照らして確認しやすくなっています。
当該様式はパスワード保護がかけられているため、様式の翻訳や社内システムに実装する場合には、ロック解除のためにパスワードをリクエストすることができるようです。
また、下記URLには、FSCAやFSN、Trend Reportなど、市販後監視及びビジランス関連の最新様式やテンプレートも、併せて確認できるようになっています。

関連URL:
PMSV reporting forms

関連セミナー:

欧州医療機器規則(MD Regulation)改正対策勉強会
【特別講演】欧州医療機器規則 MDR に基づく医療機器の臨床評価と市販後監視 

 


 

欧州規制関連情報

欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)に基づいた Notified Body 指定について

欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation、以下 IVDR)に基づいた Notified Body が更新され、欧州委員会の Web サイトで掲示されましたのでご紹介します。

解説:
2025年4月22日にIMQ ISTITUTO ITALIANO DEL MARCHIO DI QUALITÀ S.P.A.(Italy / NB 0051)、2025年4月23日付でSGS Belgium NV(Belgium / NB 1639)、2025年5月1日付でDNV Product Assurance AS(Norway / NB 2460)がIVDRのNotified Bodyに新たに指定されました。
現時点で IVDR に対する Active な Notified Body は 17となります。

関連URL:

LIST OF BODIES NOTIFIED UNDER DIRECTIVE: Regulation (EU) 2017/746 on in vitro diagnostic medical devices

 

2025年4月の情報


国内通知関連情報

医療機器のサイバーセキュリティ対策に関連する情報提供について

厚生労働省は、医療機器のサイバーセキュリティ対策に関連した医療機関等への情報提供についての通知を、医薬機審発 0417 第1号・医薬安発 0417 第1号(令和7年4月17日)として発出しましたのでご紹介します。

内容:

当該通知は、2023年4月の本情報ページでご紹介しました、国内通知「医療機器の基本要件基準第 12 条第3項の適用について」に示された経過措置の一部にかかる内容となります。
具体的には、経過措置期間の終了日であった令和6年3月31日以前に製造販売された医療機器のうち、医療機関にて稼働している可能性がある医療機器については、基本要件基準第12条第3項への適合性を改めて評価する必要はないものの、サイバーリスクを評価し、以下のような内容について、医療機関へ情報提供をしたり、脆弱性管理などの対応ができるよう備えておく必要があります。

例えば、
・医療機器のサイバーリスクに関する評価及び対策を適切に実施し、サイバーリスクに関する情報を医療機関に提供できるようにする
・医療機関から求められたらソフトウェア部品表(SBOM)を提示できる
・すでにサポート終了(EOS)などの情報を医療機関等に示している場合、SBOMの作成や提示は要しない
・製造販売業者等は、製品寿命終了(EOL)およびEOSを設定した場合は医療機関等に情報提供を行う
・EOL及びEOSに関する情報を医療機関等に提供していない場合、医療機器のライフサイクルに応じて医療機関等に提供する
・EOSに達していない場合、セキュリティパッチ等の情報について、医療機器に適用する計画を医療機関等に示す
・医療機器がEOSを越えて使用されている場合、適正使用のために必要なサイバーセキュリティに関する情報を収集し、医療機関等に情報提供を行う

 

関連URL:

医療機器のサイバーセキュリティ対策に関連する情報提供について 医薬機審発 0417 第1号・医薬安発 0417 第1号(令和7年4月17日)  

 
関連セミナー:

 


欧州規制関連情報

欧州体外診断用医療機器の認証プロセスに関するコンセンサス文書について

Team NBは2025年4月に、IVDRに基づく体外診断用医療機器の申請前、申請、申請後、を含む一連のプロセスについて、ガイダンス文書を発行しましたのでご紹介します。

内容:
本ポジションペーパーは、製造業者が、欧州体外診断用医療機器規則2017/746(EU)(以下IVDR)に基づいてノーティファイドボディーに申請する際の申請前、申請、申請後、認証後の各段階について詳述したものであり、IVDR附属書VIIに記載されている要件に沿って作成されました。指令に基づく認証を受けていない機器とレガシー機器のいずれにも適用できるようになっています。
認証プロセスにおける下記の各段階について、各ノーティファイドボディーのプロセスをもとに、可能な限り調和が図られました。
ー最初の接触と事前申請の提出
ー事前申請レビューと見積
ー正式な申請書の提出
ー契約書/同意書及び申請書レビュー
ー適合性評価
ー最終レビュー及び認証決定
ー認証書発行
ーサーベイランス活動

付属書Aには、事前申請(Pre-application)段階、正式申請段階で提出するデータ/文書の一覧が具体的に示されており、申請準備の際に役立てることができます。

関連URL:

IVDR Certification Process (including Pre-application, Application and Post Application phases) – Consensus document

関連セミナー:

欧州IVD規則(IVD Regulation)改正対策勉強会

 


 

欧州規制関連情報

MDR附属書II及びIIIに基づく技術文書に関するガイダンス文書について

Team NBは2025年4月、MDR附属書II及びIIIに基づく技術文書について、ベストプラクティス・ガイダンスのポジションペーパー第3版を発行しましたのでご紹介します。

内容:
Team NBは、MDR/IVDRの認証を認められたノーティファイドボディーのうち、現在20か国44ノーティファイドボディーが参加しており、高い基準を推進し、ノーティファイドボディ間の活動を調和させるために活動しています。
欧州医療機器規則 2017/745(EU)(以下MDR)への適合性を示すためには、技術文書の作成が不可欠となります。
本ベストプラクティス・ガイダンスの内容は、ノーティファイドボディーによるMDRの解釈をもとに取りまとめたものであり、製造業者が技術文書を取りまとめる際に、どのような内容をどの程度示すかについて、参考にでき得る情報が含まれています。
ただし、技術文書審査において、本ガイダンス文書に記載されている以上の追加情報の提示が求められる場合がある点に留意ください。

今回改訂されたポジションペーパー 第3版では、主に下記の点が見直されました。
・様々なセクションを最新の情報に更新
・NBがこれまでに観察した技術文書に共通な落とし穴(Common Pitfall)の追加。
・臨床評価および附属書III PMSセクションについて、第2版より具体的に示した
・表現の明確化と項立ての改善、略語表の追加

関連URL:

 

関連セミナー:

【特別講演】欧州医療機器規則 MDR に基づく医療機器の臨床評価と市販後監視

 欧州医療機器規則 (MD Regulation) 改正対策勉強会


 

欧州規格関連情報

MDR、IVDRの整合規格の更新について

2025年4月8日付で、欧州委員会のWEBページに MDR / IVDR 整合規格リストの更新版がOfficial Journalに公示されましたのでご紹介します。

内容:
2025年4月8日付COMMISION IMPLEMENTING DECISION (EU) 2025/679ならびにCOMMISION IMPLEMENTING DECISION (EU) 2025/681によると、欧州医療機器規則 2017/745/EU(MDR)、欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)に対して、整合規格リストの更新版が公示されました。

今回の更新では、下記のEN規格が追加されました。

<MDR, IVDRともに追加された整合規格>
"STERILE"に指定される医療機器に関する要求事項
・EN 556-1:2024(Part1: 滅菌済み医療機器に対する要求事項)
・EN 556-2:2024(Part2: 無菌的に処理された医療機器に対する要求事項)

<MDRに追加された整合規格>
単回使用医療用手袋
・EN 455-1:2020+A2:2024
・EN 455-2:2024
救急車両で使用される患者搬送機器
・EN 1865-2:2024 パワーアシストストレッチャー
・EN 1865-6:2024 電動椅子

参考URL:

MDR整合規格
COMMISSION IMPLEMENTING DECISION (EU) 2025/681 of 8 April 2025 amending Implementing Decision (EU) 2021/1182 as regards harmonised standards for medical gloves for single use, sterilization of medical devices and patient handling equipment used in ambulances

IVDR整合規格

 

関連セミナー:
欧州医療機器規則(MD REGULATION) 対策勉強会

 


カナダ規制関連情報

医療機器リコールのガイダンスについて

カナダ保健省は2024年12月、医療機器リコールのガイダンス(GUI-0054 version.4)を改訂、発効しました。合わせて、改正規則SOR/2024-136が発効されていますのでご紹介します。本記事について、5月に開催しますカナダ医療機器 法規制セミナーにて解説する予定です。

内容:
カナダ医療機器規則において、「リコール」は以下のように定義されています。
a. 規制当局が命じた場合
b. 販売する医療機器について、下記を満たしていないと製造業者、輸入業者または販売業者が判断した場合

i. may present a risk of injury to health
ii. may fail to conform to any claim made by the manufacturer or importer relating to its effectiveness, benefits, performance characteristics or safety or
iii. may not meet the requirements of the act or these regulations

今回の改訂は、上記のb.の場合、すなわち、販売する医療機器について、傷害、有効性、利益、性能特性または安全性、または規制要求事項を満たしていないと、製造業者または輸入業者等が判断した場合のリコール決定後の対応について、主に以下の点が見直されました。

・規制当局の命令によるものではないリコール(すなわち、b.の場合)を実施すると製造業者等が決定した場合、決定してから24時間以内に、製造業者または輸入業者が指定された情報をカナダ保健省へ文書で報告する(様式指定なし)
・リコール開始日またはその前日までに、製造業者または輸入業者が初期報告 を文書でカナダ保健省へ提出する(報告すべき項目の追加)
・製造業者または輸入業者は、リコール完了後30日以内にカナダ保健省へ文書で終了報告 する(30日以内 という期限の明示)

また、リコールに関連する記録は、以下のうちいずれか長い方の期間保持しなければなりません。

・リコールに関連する医療機器の予測された耐用年数+2年 もしくは、
・当該医療機器がカナダ国内で販売されている期間

 

関連URL:

Guide for recalling medical devices (GUI-0054)

 

関連セミナー:

カナダ医療機器 法規制セミナー ※次回5月に開催します

MDSAPセミナー 

 

 

 2025年3月の情報

 

国内通知関連情報

医療機器の生物学的安全性評価の基本的考え方に関する通知の改正について

厚生労働省は、令和7年3月11日付で課長通知 「医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方についての改正について」 の全部改正について を発出しましたのでご紹介します。

内容:
今般、生物学的安全性評価の進め方について見直しがなされており、国際規格ISO 10993-1については改訂の動きがあります。それに先行して、国内における生物学的安全性評価の流れを全面的に改正した通知が発出されました。
全体的な評価の進め方に大きな変更はありませんが、以下が強化・強調された点になります。
・医療機器のリスクマネジメント(ISO 14971/JIS T 14971)との連携の強化
・生物学的同等性の情報の収集
・接触部位によるカテゴリ分類の見直し…組織、粘膜、血液等 の3分類
・関連する試験規格のリストから、発行年を除外。すなわち、最新の規格を用いるという考え

当該通知にかかる質疑応答集が、事務連絡として令和7年3月11日付で発行されています。
また、生物学的安全性評価にかかる審査のポイントについては、現在医薬品医療機器総合機構にて作成中となっています。

当該通知の発出に伴い、令和2年1月6日付課長通知 医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方についての改正について 及びその質疑応答集 は廃止されました。
なお、歯科医療機器については本通知の対象外となりますが、原典となる国際規格 ISO 7405 についても改訂の動きがあるため、注視する必要があります。


関連URL:
「医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方についての改正について」 の全部改正について

医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方に関する質疑応答集(Q&A)について

 

関連セミナー:
ISO 10993 医療機器の生物学的安全性評価ビギナーズセミナー 2025年6月開催予定

 


欧州医療機器関連情報

欧州体外診断用医療機器のクラス分類ルールに関するガイダンス文書の更新について

欧州体外診断用医療機器規則(2017/746/EU)に基づく機器のクラス分類ルールに関するガイダンス文書MDCG 2020-16 が、2025年3月18日に改訂4版を発行しましたのでご紹介します。

解説:

ガイダンス文書 MDCG 2020-16 Rev.4 では、一部のクラス分類ルールにおける例示の改訂や根拠の見直しがなされました。また、2025年1月の情報にて紹介しました、SARS-CoV-2に関する新たな科学的アドバイスが出されたことにも関連しています。

(1)ルール1 第2インデント 
生命を脅かす疾患を引き起こす感染性因子の存在や曝露を検出するために使用されることを意図した機器 に示された機器の例の改訂

(2)ルール3 (m) 
出生直後の新生児のスクリーニングに使用することを意図した機器に関して、脚注に記載された国又はEUにおけるスクリーニングプログラムのWebページのURLを更新

(3)ルール4 (a) 
主に自己検査用試薬(一部を除きクラスCに該当)について、機器の例の改訂

(4)ルール6 
ルール1からルール5に該当しないクラスBの機器について、根拠の軽微変更と機器の例の見直し

 

関連URL:

Guidance on Classification Rules for in vitro Diagnostic Medical Devices under Regulation (EU) 2017/746

 

関連セミナー:

欧州IVD規則(IVD Regulation)改正対策勉強会 2025年9月開催予定

欧州 IVD 規則(IVD Regulation)アドバンスド・セミナー 2025年9月開催予定

 

 

2025年2月の情報


欧州規制関連情報

欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation)に基づいた Notified Body 指定について

欧州体外診断用医療機器規則(In Vitro Diagnostic Medical Device Regulation、以下 IVDR)に基づいた Notified Body が更新され、欧州委員会の Web サイトで掲示されましたのでご紹介します。

解説:
2025年2月19日付で、CENTRO NACIONAL DE CERTIFICACION DE PRODUCTOS SANITARIOS(Spain / NB 0318)が14番目となる IVDR の Notified Body に指定されました。
なお、現時点で IVDR に対する Active な Notified Body は 13となります。

関連URL:
https://webgate.ec.europa.eu/single-market-compliance-space/notified-bodies/notifications/1015143?organizationVersion=6

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVDR)改正対策勉強会


国内通知関連情報

国内品質業務運営責任者の資格要件に関する一部緩和について

厚生労働省は、課長通知「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について」の一部改正について(医薬監麻発0131第1号)を令和7年1月31日に発出しましたのでご紹介します。

解説:
課長通知「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について」(QMS省令逐条解説通知)において、第72条 国内品質業務運営責任者の資格要件には、3年以上の品質管理業務経験を有することが示されていました。今回、一部の製造販売業者に対する要件が暫定的に緩和されることになりました。

具体的には以下の通りです。

・対象事業者:プログラム医療機器の製造販売のみを行う第二種医療機器製造販売業者のうち小規模企業者(小規模SaMD製造販売業者)

・緩和要件:3年以上の品質管理業務経験に代えて、以下のうちいずれかの要件をみたすことを3年以上の品質管理業務要件に含める
‐ プログラム医療機器の設計開発業務に3年以上従事した経験を有する
‐ プログラム医療機器の品質管理業務と設計開発の経験を含めて3年以上の経験を有する
または、
‐ 小規模SaMD製造販売業者に属する方で、所定の研修を終了し、かつ契約した外部アドバイザー(※)による助言を受けること

・適用開始日:令和7年4月1日

(※)外部アドバイザーの要件と業務内容については、本通知内に規定されています。

これにより、スタートアップ企業によるSaMDなどの開発及び生産の円滑化が期待されています。


関連URL:
「医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令の一部改正について」の一部改正について

関連セミナー:
QMS 省令要求事項解説 - 令和3年厚生労働省令第60号改正版 -



豪州規制関連情報

Procedure for recalls, product alerts and product corrections (PRAC)について

オーストラリア医療製品規制庁(TGA)は、医療機器を含む医療製品の回収、警告、修正に関する手順を2024年12月20日付で公開しましたのでご紹介します。この手順は現行の統一リコール手順(URPTG)に代わる手順となり、2025年3月中旬ごろより適用開始されます。

解説:
これまで、オーストラリア国内で発生した医療製品の回収、警告等に関する手順は、URPTG(統一リコール手順)として示されていました。
URPTGの内容と読みやすさを改善するためにPRACが策定されました。2025年3月中に適用開始されます。内容が大きく変わることはありませんが、以下が主な変更点となります。
・用語の更新。混乱を招きやすかった「recall actions」と「non-recall actions」のカテゴリーを削除し、「market actions」という一つのカテゴリーに置き換え
・文書を簡素化。リコールプロセスのステップ数を10ステップから5ステップに削減
・表や写真を含む分かりやすい形式で表示
・供給不足を引き起こす可能性のある行為や、長時間の修正を伴う行為など、追加情報を必要とする場合の明確化
・market actions (市場における措置)のクラスとレベルの定義を、その意味を変えることなく簡素化
・リコールに関するオーストラリアの立法権限に関する情報の削除。この情報は更新され、PRAC発効時にTGAのウェブサイトに別個のガイダンスとして掲載される予定
・新しいプロセス
‐オーストラリアスポンサーの承認済みカスタマーレターをTGAの通知とともに州・地域のリコールコーディネーターに配布
‐オーストラリアスポンサーの顧客リストの正確性の検証の取りやめ。オーストラリアスポンサーは、遅延を避けるために正確な情報を提出することを期待されている。

関連URL:

Recall reforms update and new procedure

 

 

 2025年1月の情報

 

欧州規制関連情報

SARS-CoV-2に関する新たな科学的アドバイス

IVD Expert Panelは2025年1月、SARS-CoV-2に関する新たな科学的アドバイスを提供しましたのでご紹介します。

解説:

SARS-Cov-2のクラス分類は、欧州体外診断用医療機器規則2017/746/EU(IVDR) Annex VIIIと体外診断用医療機器のクラス分類に関するガイダンス文書MDCG 2020-16 Rev.3より、生命を脅かす病原体であり、増殖の高リスクがあるとして、検出するIVDを一般的にクラスDに分類されています。
今般、2020年のコロナウイルス感染症流行以降の4年間で収集した複数の検査手法によるデータと患者への健康影響のデータを元に、改めて現在のリスククラスを適用できるかを再評価する際、当初の見解が当てはまらなくなった場合にどのようにリスククラスを適用するかを決定するため、Expert panelの意見が求められ、アドバイスとして提供されました。

この見解を受けて、体外診断用医療機器のクラス分類に関するガイダンス文書MDCG 2020-16 Rev.3の見直しがなされる可能性があります。

参照URL:

 

関連セミナー:

欧州 IVD 規則 (IVD Regulation) 改正対策勉強会 

欧州 IVD 規則(IVD Regulation)アドバンスド・セミナー (2025年9月開催予定)
 



欧州規制関連情報

EMDNに関連したガイダンス文書の更新について

2025年1月に、European Medical Device Nomenclature (EMDN)に関連するガイダンス文書の改訂、更新がありましたのでご紹介します。

解説:

EMDNは年次レビューを行いながら維持管理されています。今回、制定、改訂、更新がありましたガイダンス文書は以下となります。

(1)EMDNの更新に関する手順(MDCG 2024-2 Rev.1) EMDNの年次改訂の手続きと、迅速な審査を必要とする臨時のリクエストの手続きを示した文書であり、今回の改訂では、迅速な審査を必要とする時に用いる様式MDCG 2025-1を挿入して明確にした

(2)EMDNに関するよくある質問 (MDCG 2021-12 Rev.1):2021年に発行された第1版に記載された質疑応答の再構成とカテゴリ分けの見直し、18の質問内容が追加された

(3)EMDN Ad hoc procedure form (MDCG 2025-1):主にCompetent AuthorityやNotified Bodyが迅速な審査を必要とする際の手続き様式を新たに用意した。

特に(2)EMDNに関するよくある質問(MDCG 2021-12 Rev.1)については、EMDNコードが廃止、分割などを含む変更があった場合のEUDAMEDへの影響など、Manufacturerにも関係する内容が含まれています。


 
国内規制関連情報

医薬品GLP、医療機器GLP及び再生医療等製品GLPの実地による調査の実施要領の一部改正について

独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)が実施するGLP適合性調査について、実施要領が一部改正され、2024年12月27日付で薬機発 8876 号として発出されましたのでご紹介します。改正内容は令和7(2025)年1月31日より適用されます。

解説:

当該実施要領通知では、主に2点について改正されました。

1.品目にかかるGLP適合性調査は実地にて行うことを原則とするが、リスクが低いと考えられる一定の要件を満たす場合に、遠隔的に調査を実施できる旨が追記された。

2.施設に係るGLP適合性調査で不適合と評価された場合、信頼性が損なわれているまたはその可能性がある範囲を特定し、信頼性が損なわれていると考えられる試験や一部作業について、その旨を最終報告書に記載することを試験施設に指示する旨が明記された。
同様に、品目にかかるGLP適合性調査において不適合と評価された場合、信頼性が損なわれている試験又は一部作業について、当該内容を最終報告書に記載するよう試験施設に指示することが明記された。

なお、不適合と判断した試験を実施した試験施設名や試験名等の情報は経済協力開発機構(OECD)で実施するGLP活動を通じて、関係外国政府機関に通報されます。

関連URL:

医薬品GLP、医療機器GLP及び再生医療等製品GLPの実地による調査の実施要領の一部改正について

 

 2024年12月の情報

 

欧州規制関連情報

欧州委員会、EU医療機器評価のためのPublic consultationおよびエビデンスの募集を開始

2024年12月12日、欧州委員会は医療機器および体外診断用医療機器に関するEUの法規制を対象とした評価の一環として、Public consultationおよびエビデンスの募集を開始しました。

 
解説:

現在の欧州医療機器規則(MDR)並びに欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)がどのように機能しているか、また、考えられる欠点を指摘するために、利害関係者が意見を述べる機会を提供する場として設定されました。

MDR, IVDRは安全で効果的な機器のみが市場に出回るようにすることを目的とし、同時にこの分野における競争力のある革新的な産業を支援することを狙いとしています。本評価では特に、規則がどの程度効果的であるか、特に中小企業にとっての規則のコストと管理負担、患者やユーザーにとっての利益について検討するとしています。また、この規則が「希少機器」を含む機器の入手可能性や革新的な機器の開発に与える影響についても検討する予定になっています。
Public consultationとエビデンス募集は2025年3月21日までEU rules on medical devices and in vitro diagnostics – targeted evaluationで行われています

 

関連URL:

Commission launches a public consultation and a call for evidence for EU Medical Devices evaluation

 


欧州規制関連情報

Team NB Position Paper 医療機器におけるAIのQuestionnaireについて

TeamNBはIG-NBと共同で、医療機器におけるAIについてのQuestionnaireを2024年12月11日に公表しましたのでご紹介します。

解説:

本ガイダンスは、欧州医療機器ノーティファイドボディ協会(TeamNB)がドイツノーティファイドボディー連合(IG-NB)と合同で、医療機器ソフトウェア(MDSW)のMDCGガイダンス文書と同様に欧州医療機器規則(MDR)及び欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)に照らして理解するために作成し、発行されました。
AI規則(AI Regulation (EU) 2024/1689) の特別要求事項は考慮されていません。これらは、欧州規格が利用可能になった後に行われる包括的な改訂の一部になると予想されます(2023年5月22日付 欧州委員会C(2023)3215による標準化要求による)。

AI規則と医療機器ソフトウェアの既存の規制および基準の枠組みに記載されている要件には、かなりの重複があることを認識するとともに、ISO/IEC 42001 AIマネジメントシステムやISO/IEC 23894 AIリスクマネジメントガイダンスなどのグローバル規格は、AI規則の適合性を推定するには適切ではない点にも留意する必要があります。

このQuestionnaireは、AIベースの医療機器の安全性は、ライフサイクルのすべての関連するプロセスとフェーズを考慮しなければならないプロセス指向のアプローチによってのみ達成できるという考えに基づいていることから、このガイドラインは製品にではなく、プロセスに特定の要件を課しています。一部は「医療機器向けAIガイドライン」に基づいていますが、完全性または必須の適用を主張するものではありません。

医療機器に特化した規格がない場合、場合によっては水平規格も参照されますが、これらは限られた範囲にしか適用されません。医療機器のサイバーセキュリティに関するQuestionnaireは、IG-NBの医療機器向けサイバーセキュリティに関するアンケートやTeamNBのサイバーセキュリティに関するポジションペーパーに記載されています。

 

関連URL:

ARTIFICIAL INTELLIGENCE IN MEDICAL DEVICES Questionnaire

 


欧州規制関連情報

特定の機器の供給が中断又は中止された場合の情報の提供義務に関する当局への提出様式について

本情報ページ2024年11月において、特定の機器の供給が中断又は中止された場合の情報の提供義務に関するQ&Aについてご紹介しましたが、下記の関連様式が2024年12月6日にMDCG 2024-16として公開されましたのでご紹介します。

解説:

欧州医療機器規則(MDR)及び欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)の修正規則(EU)2024/1860によって追加されたMDR Art.10(a) およびIVDR Art.10(a) に関して、製造業者が規制当局に対して情報提供する際に用いる下記の書式がMDCGより発行されました。
 ‐製造業者が情報提供する際に用いる様式
 ‐対象機器の一覧を示すための様式
これに伴い、Q&A本文も、これらの様式を参照するマイナーな改訂が行われました。

関連URL:

THE INFORMATION OBLIGATION IN CASE OF INTERRUPTION OR DISCONTINUTION OF SUPPLY OF CERTAIN MEDICAL DEVICES AND IN VITRO DIAGNOSTIC MEDICAL DEVICES 

 

Device Identification Table

 

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欧州規制関連情報

ガイダンス文書"Gradual Roll-out of EUDAMED" が発行されました

欧州医療機器規則(MDR)及び欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)の修正規則Regulation(EU) 2024/1860において採択された、EUDAMEDの6つのモジュールを段階的に適用することに伴う、実務におけるQ&Aが2024年11月21日にEU官報に公開されましたのでご紹介いたします。

解説:
2024年1月2024年2月2024年5月並びに2024年7月の本情報ページでご紹介しました欧州医療機器規則(MDR)及び欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)の修正規則Regulation (EU) 2024/1860のうち、EUDAMEDがモジュール毎に強制的に適用されることについてのよくある質問とその回答が示されています。
MDR第123条/IVDR 第113条に示された本格運用までの移行期間に関する質問のほか、個々のモジュールが強制的に適用開始になる時期や使い方など個々のモジュールに特化した質問も含まれています。具体的に対応していくための準備の一助としてお役立ていただけます。

 

参考URL:

 

 

 2024年11月の情報

 

欧州規制関連情報

MDRおよびIVDRに概説されているビジランスの用語と概念に関するQ&Aの改訂(MDCG 2023-3 Rev.1)について

欧州医療機器規則(MDR)および欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)に示されている、ビジランス関連の用語と概念に関するQ&Aが改訂され、2024年11月11日に公開されましたのでご紹介いたします。

解説:
本書は、MDRおよびIVDRのChapter VII Section 2に概説されている重要な用語と概念を明確にすることを目的としています。
これらの用語と概念の共通の理解を確立することは、これらの規則に基づくビジランス要件の効果的かつ調和のとれた実施に必要です。
本書で紹介している定義の一部は、医療機器ビジランスシステムのガイドライン(MEDDEV 2/12-1 Rev.8)から再導入したもので、必要に応じてMDRおよびIVDRとの整合性を修正しています。
改訂は多岐にわたっており、質問の追加、体外診断用医療機器規則に合わせる目的での文書の調整が含まれています。

関連URL:

MDCG 2023-3 Rev. 1
Questions and Answers on vigilance terms and concepts as outlined in the Regulation (EU) 2017/745 and Regulation (EU) 2017/746

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欧州規制関連情報

特定の機器の供給が中断又は中止された場合の情報の提供義務に関するQ&Aについて

2024年10月30日に、欧州医療機器規則(MDR)及び欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)における修正規則(EU)2024/1860において、追加されたArt.10(a)を実施するにあたっての実践的な側面におけるQ&Aが公表されましたのでご紹介いたします。

解説:
本Q&Aは、規則(EU)2024/1860によって追加された Art.10aに基づく情報共有義務を明確にする目的で作成されました。
Art.10aでは、特定の医療機器またはIVDの供給が中断または中止される前に、製造業者に関連する規制当局および医療機関に通知することを義務付けています。製造業者が医療機関等に直接供給していない場合、製造業者はサプライチェーン内の関連するEconomic Operatorに通知しなければならず、その後、サプライチェーンの関連するEconomic Operator は医療機関に通知する必要があります。これにより、規制当局と医療機関は、患者の健康と安全を確保するための緩和策を検討することが可能となります。

 

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 2024年10月の情報

 

欧州規制関連情報

欧州医療機器規則における「レガシー機器」および能動埋込み医療機器指令 または 医療機器指令に従って 2021 年 5 月 26 日より前に上市された機器への MDR 要件の適用に関するガイダンスの改訂について

2024年10月16日に、いわゆる「レガシーデバイス」および、能動埋込み医療機器指令(AIMDD) または 医療機器指令(MDD) に従って2021年5月26日以前に上市している「古い」機器に対する欧州医療機器規則(以下MDR)要求事項の適用可能性に関するガイダンス文書 MDCG 2021-25について、 MDRの経過措置規定 (EU)2023/607を考慮し、一部改訂されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンス文書は、2023年2月に発行されたMDRの経過措置規定(EU)2023/607に伴い、経過措置期間が機器のリスククラスに応じて、一定の条件のもと2027年12月31日または2028年12月31日まで延長されましたことに伴い、特に下記について見直しされました。

(1)市販後監視、市場監視、ビジランス、エコノミックオペレーターと機器の登録に関する要求事項

 ‐市販後監視、市場監視、ビジランスに関するMDR要求事項はレガシーデバイスにも適用されるため、レガシーデバイスについてMDRに基づくリスク分類を考慮する

 ‐MDR第19条はレガシーデバイスに適用されないことを明確化した

 ‐レガシーデバイスを含むシステム及び処置パックについて、MDR第22条は適用されないことを明確化した

 

(2)MDRに適合した品質マネジメントシステムの導入とUDIの割り当てについて

 - MDR第 10 条(9) に従って QMS を設置する要件に関して明確化された

 ‐MDR第10条(9) (h) は、それ自体がUDI割り当ての要件を定めているわけではない。MDCG 2019-5に言及されているように、レガシーデバイスについて、UDIの割り当てはMDRのUDI要件の対象外となる


(3)2021年5月26日以前に上市された「古い」機器へのMDR要求事項の適用

 ‐「古い」機器に関わる重大インシデント及び「古い」機器に関する現場での安全是正措置(FSCA)は、MDR第87条に従って報告されること

 ‐市場監視について、管轄する行政当局は機器が上市された時点で適用される規則に適合することを確認するとともに、適合しないまたは安全でない機器に対して適切な措置を講じることができることから、MDR第93条から第100条は「古い」機器にも適用される

関連URL:

MDCG 2021-25 Rev. 1
Regulation (EU) 2017/745 - application of MDR requirements to ‘legacy devices’ and to devices placed on the market prior to 26 May 2021 in accordance with Directives 90/385/EEC or 93/42/EEC


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欧州規制関連情報

体外診断用医療機器の適格性に関するガイダンスの発行

2024年10月8日に、体外診断用医療機器の適格性に関するガイダンス MDCG 2024-11が発行されましたのでご紹介します。

解説:
当該ガイダンス文書は、体外診断用医療機器又はその付属品が、欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)の適用範囲に該当する製品である、と明確にすることを目的としています。具体的には、意図された目的に基づいてIVDR 第1条の規定と第 2 条(2)項または第 2 条(4)項の定義を満たす必要があり、機器と付属品それぞれについて、参考例を列挙して示しています。

関連URL:

MDCG 2024-11
Guidance on qualification of in vitro diagnostic medical devices


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欧州規制関連情報

IVDRに基づくクラスD体外診断用医療機器の認証の経過措置の適用のガイダンスの改訂

2024年9月25日に、IVDRのもとでクラスD体外診断用医療機器に該当する機器の申請に際し、専門家パネルによる審査及び又はEU レファレンスラボ(EURL)に関する経過措置の適用のガイダンス文書が改訂されましたのでご紹介します。

解説:
体外診断用医療機器規則(EU)2017/746(IVDR)は、クラスDの体外診断用医療機器(IVD)の適合性評価の一環として、ノーティファイド・ボディへの申請と評価に加え、特定の条件下では、専門家パネルによる審査、および/またはEUリファレンスラボ(EURL)による試験を受けることになります。IVDRの適用日(2022年5月26日)以前、およびEURLの業務に最初のEURL指定が適用日の前後に、専門家パネルおよびEURLに関連するIVDRの規定をどのように適用するかについて示しています。
今回の改訂では、例えば以下のことが含まれています。
・ノーティファイドボディが専門家パネルによるレビューを受ける対象であるかをどのように判断するかについて、MDCG 2021-22 Rev.1の参照を追加
・EURLの指定が2024年10月1日(欧州委員会施行規則(EU)2023/2713による)から適用されることに伴うサンプル試験、バッチ試験、性能検証の扱いについて、2024年10月1日以前に申請され、現在審査中のクラスD機器の取扱い

関連URL:

MDCG 2021-4 Rev. 1
Application of transitional provisions for certification of class D in vitro diagnostic medical devices according to Regulation (EU) 2017/746


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欧州規格関連情報

MDR / IVDR 整合規格リスト更新版の公示について
 
2024年10月8日付で、欧州委員会のWEBページに MDR / IVDR 整合規格リストの更新版がOfficial Journalに公示されましたのでご紹介します。
 
解説:
2024年 10月 8日に、MDR / IVDR 整合規格リストの更新版が公示されました。
今回の更新では、下記規格の追加にとどまっています。
<MDR, IVDRともに追加>
・EN ISO 13408-1:2024(ヘルスケア製品の無菌充填プロセス Part1 一般要件)
<IVDRのみに追加>
・EN ISO 20916:2024(ヒトを対象とする検体を用いた臨床性能研究 – Good Study Practice)

関連URL:
MDR整合規格
Commission Implementing Decision (EU) 2024/2631 of 8 October 2024 amending Implementing Decision (EU) 2021/1182 as regards the harmonised standard for aseptic processing of health care products

IVDR整合規格
Commission Implementing Decision (EU) 2024/2625 of 8 October 2024 amending Implementing Decision (EU) 2021/1195 as regards harmonised standards for aseptic processing of health care products and clinical performance studies using specimens from human subjects

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 2024年9月の情報

 

ブラジル規制関連情報

医療機器の安全性と性能の要件の更新について

2024年3月に発行されたCollegiate Board Resolution (RDC) 848/2024が、2024年9月4日付で発効となりましたのでご紹介します。
RDC 546/2021に代わるもので、医療機器および体外診断用医療機器に適用される、基本的な安全性と性能の要件が更新されました。

解説:
Collegiate Board Resolution (RDC) 848/2024は、IMDRF(国際医療機器規制当局フォーラム)において議論された内容を反映しています。
クラスIII及びクラスIVのハイリスク医療機器を含む全ての医療機器に適用され、安全性と性能が関連する臨床データによって裏付けられる必要があります。
また、製品のライフサイクルとリスクマネジメントを考慮に入れる必要があります。

特に、以下の要件を満たす必要があります。
・意図された目的を満たすように設計されていること
・安全であること
・製造業者の意図した通りに動作すること
・ベネフィットを考慮し、許容できるリスクがあること
・患者の臨床状態や安全性を損なわないこと

関連URL:

Collegiate Board Resolution (RDC) 848/2024

 

 2024年8月の情報

 

MDSAP関連情報

改訂版 MDSAP Audit Approach の発行について

2024年8月6日付で、米国 FDA(食品医薬品局)より改訂版 MDSAP Audit Approach (MDSAP AU P0002.009)が発行されましたのでご紹介します。

解説:
MDSAP Audit Approach 改訂 009 版では、下記の事項について見直されました。

(1)オーストラリア特有の要求事項について、削除または修正
特にオーストラリア・スポンサーが医療機器の規制要件への適合性を保証する責任を負う部分の要件について、MDSAPでは審査できないことによるものです。
オーストラリア特有の要求事項が削除された箇所は
・Chapter 3 Task 7 Assessment of Process Change resulting from Corrective or Preventive Action
・Annex 4 Requirements for Written Agreements
オーストラリア特有の要求事項について修正された箇所は
・Chapter 1 Task 5 Extent of Outsourcing
・Chapter 1 Task 8 Document and Record Controls
・Chapter 2 Task 1 Submission for Device Marketing Authorization and Facility Registration
・Chapter 2 Task 2 Evidence of Marketing Clearance or Approval
・Chapter 2 Task 3 Notification of Changes to Marketed Devices or to the QMS
・Chapter 3 Task 12 Evaluation of Information from Post-Production Phase, Including Complaints
・Chapter 4 Task 1 Notification of Adverse Events
・Chapter 4 Task 2 Notification of advisory notices
・Chapter 7 Task 5 Selection of supplier based on ability of the supplier to satisfy the specified purchase requirements

(2)日本のQMS省令について、経過措置期間が終了したことに伴い、文書全体を通じて、令和3年厚生労働省令第60号への参照のみとなり、旧版の参照が削除されました

(3)文書全体を通じて、色付きのボックスと色付きのフォントを削除しました

参照URL:
MDSAP Audit Approach 

関連セミナー:
MDSAP入門セミナー
MDSAP Audit Approach 文書解説セミナー
※いずれのセミナーも2024年は終了しました。

 

 2024年7月の情報


豪州規制関連情報


オーストラリア医療機器規制の変更について

2024年6月26日、TGAは医療機器規制に関して4つの変更点を表明しましたのでご紹介します。

解説:
医療機器規制に関して、4つの変更点を挙げました。
1.ソフトウェアベースの医療機器
2. 度付き眼鏡レンズの扱い
3. 微生物、リコンビナント(組換え体)、動物由来物質を含む医療機器
4. 医療機器申請時の審査要件
それぞれについて概要をご説明します。

1.ソフトウェアベースの医療機器
2021年2月、ソフトウェアベースの医療機器がより高いクラスへ再分類されることが公表されました。2024年11月1日までに手続きを完了する必要があります。
2024年6月15日、この手続きについて要件の修正がなされました。 2024 年 11 月 1 日までに TGA 適合性評価証明書を申請したスポンサーも、適合性評価証明書の発行から 6 か月後までにオーストラリア医療製品登録簿 (ARTG) に含めるための申請書を提出できるようにしました。
つまり、上位分類に移行する機器のスポンサーは、2024年11月1日までにARTGに含めるための申請やTGA適合性評価の申請を提出し、その申請が決定されるまでの間、ソフトウェアベースの医療機器を引き続き提供することができます。
ただし、2022年5月25日より前にTGAに通知したスポンサーにのみ適用されます。

2.度付き眼鏡レンズの取扱い
2024年6月15日より、度付き眼鏡レンズのオーストラリアにおける輸入、輸出、供給はARTG登録が除外されます。
詳細は Prescription lenses: exempt medical devices より確認いただけます。

3.微生物、リコンビナント(組換え体)、動物由来物質を含む医療機器
2024年7月1日より、Therapeutic Goods(Medical Devices)Regulations 2002 Schedule 2 のクラス分類ルール5.5 が修正され、以下に該当する機器のみが医療機器申請できます。
‐動物由来の生育不能な組織または細胞(毛髪又は羊毛を除く)
‐上記で網羅される組織又は細胞の誘導体(焼結ハイドロキシアパタイトまたは獣脂誘導体を除く)
微生物またはリコンビナント由来の物質を含む機器は申請できません。
この修正に影響を受けるARTGエントリーのスポンサーは2026年7月1日までに再クラス分類申請書を提出しなければなりません。再クラス分類申請が不成功にならない限りは、既存のARTGエントリーの下で供給を継続できます。

修正事項の詳細:Therapeutic Goods (Medical Devices—Information that Must Accompany Application for Inclusion) Amendment Determination 2024

4.医療機器申請時の審査要件
2024年7月1日より、必須となる申請時の監査は、ハイリスク医療機器及び体外診断用医療機器(IVD)に限定されます。
具体的には、
・EU MDD認証でクラスIIIの医療機器
・IVDクラス3及びクラス4、in-house IVDs, 自己検査用IVDs、ポイントオブケア診断(注:医療現場で行うリアルタイム診断)用IVDsであって、MDSAP認証またはISO 13485またはEU IVDD認証のいずれかによる適合性評価を受けている機器
クラスIII申請に対する新しい要求として、臨床評価報告書(CER)及び使用説明書(IFU)を含める必要があります。この要求は、TGAが発行した適合性評価認証書を有する機器を除く、すべてのクラスIII申請に適用されます。

関連URL:
Medical device regulation changes

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 MDSAP Audit Approach文書解説セミナー


ブラジル規制関連情報

MDSAP認証書を用いたブラジルGMP認証書の有効期間の延長について

MDSAP認証書の取得をもとにブラジルGMP認証書を取得する場合、有効期間が4年に変更されましたのでご紹介します。

解説:
2024年3月20日付でRDC850/2024が発行され、2024年4月1日から付与されるブラジルGMP認証書のうち、MDSAP認証書を用いる場合については有効期間がこれまでの2年から4年に延長されることになりました。
4年に延長できる条件として、GMP認証書の有効期間の間は、MDSAP認証書を維持し続けることを求めています。

関連URL:
RESOLUÇÃO DA DIRETORIA COLEGIADA - RDC Nº 850, DE 20 DE MARÇO DE 2024


欧州規制関連情報

MDR及びIVDRに関する改正規則(EU)2024/1860の掲載について

欧州医療機器規則(EU)2017/745及び体外診断用医療機器規則(EU)2017/746に関する、2024年6月13日付の欧州議会及び理事会の規則(EU)2024/1860が、2024年7月9日にOfficial Journalに掲載されましたのでご紹介します。
 
 
解説:
本改正規則の内容は、本情報ページ2024年1月2024年2月ならびに2024年5月での既報通り、欧州議会及び欧州理事会にて採択された以下の事項となります。
  •  EUDAMEDの各モジュールを段階的に公開すること
  •  機器の供給の中断、または恒久的中止の場合の通知義務付け
  •  特定の体外診断用医療機器の移行規定の改訂

この改正規則に関連して、以下の情報も公開されました。

(1)改訂されたEUDAMED Roadmap

2023年10月の本情報ページでは各モジュールの本格運用が先延ばしされるとお伝えしましたが、改正規則(EU)2024/1860により、モジュールごとに以下の予定で完全運用開始となる見通しです。

  • Actor Registration, UDI/Devices, NBs & Certificates, Market Surveillance の各モジュール:EU官報への掲載は2025年7月、完全運用開始は2026年1月
  • Vigilanceモジュール:EU官報への掲載は2026年1月、完全運用開始は2026年7月

(2)体外診断用医療機器の移行規定に関するQ&A集の発行

巻末には、レガシー機器について移行期限の確認ができるフローチャートが付属されています。

 

関連URL:

 Regulation (EU) 2024/1860 of the European Parliament and of the Council of 13 June 2024 amending Regulations (EU) 2017/745 and (EU) 2017/746 as regards a gradual roll-out of Eudamed, the obligation to inform in case of interruption or discontinuation of supply, and transitional provisions for certain in vitro diagnostic medical devices

 EUDAMED Roadmap

 Q&A - Extension of the IVDR Transitional Periods

 

関連セミナー:

 欧州IVD規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー

 欧州IVD規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会

 欧州医療機器規則(MD REGULATION)改正対策勉強会

 


 

欧州規制関連情報

欧州IVDRに関するガイダンス文書 MDCG 2020-16 Rev.3 の発行について

欧州体外診断用医療機器規則(Regulation(EU)2017/746)のクラス分類ルールのガイダンス文書MDCG 2020-16 Rev.3が、2024年7月8日に公開されましたのでご紹介します。

解説:
今回の改訂では、以下のような改訂を含んでいます。
・キットの定義の追加
・Rule 3(a)、Rule 6に該当する機器の例示の改訂
・Rule 4(a)、Rule 5(c) に関する改訂

関連URL:
 Guidance on Classification Rules for in vitro Diagnostic Medical Devices under Regulation (EU) 2017/746

 

 


 

欧州規制関連情報

ガイダンス文書 MDCG 2021-5 の改訂について

欧州医療機器規則(MDR)における医療機器の標準化に関するガイダンス文書MDCG 2021-5 Rev.1が2024年7月2日に発行されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンス文書は、医療機器分野の規格に関する様々な側面についての情報を提供することを目的としたガイダンス文書となっています。
今回の改訂には、下記を含む様々な事項の追加、更新が含まれています。
・IMDRFの関連情報について更新
・State of the Artのコンセプトの更新
・標準化に関連する欧州連合司法裁判所の判決の追加
・欧州薬局方についての情報の追加
・Common Specificationについての情報の追加

欧州に流通する医療機器はもとより、体外診断用医療機器の適合性評価にもお役立ていただける内容です。

 

関連URL:

MCDG 2021-5 Rev.1 Guidance on standardisation for medical devices

 

関連セミナー:

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欧州IVD規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー

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IMDRF関連情報

医療機器・体外診断用医療機器の各規制当局への提出書類一覧 改訂版(Edition 4) について

医療機器並びに体外診断用医療機器を各規制当局へ申請する際に求められる要素を一覧にしたガイダンス文書の第4版が2024年6月25日に発行されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンス文書は、医療機器・体外診断用医療機器の承認等申請において、国際的に定義された構造における提出を求められる要素を示しており、地域間の相違を最小化すること、また、地域間の相違点がどの要素に存在するかを包括的に示したものとなります。
2014年に初版が発行され、今回、各地域における要求事項の内容を更新し、第4版として発行されました。
・体外診断用医療機器においては、コンパニオン診断薬も参照することができます。また、臨床試験実施の承認を求めるための提出書類は、適用範囲外となります。
・体外診断用医療機器以外の機器においては、医薬品とのコンビネーションデバイスは範囲外となりますが、当該機器のうち医療機器に関する側面については役立てることができます。

各項目について、IMDRF管理委員会メンバーである、ブラジル、EU、カナダ、シンガポール、日本、韓国、英国、中国、オーストラリア、米国、ロシアの11の国および地域の要求事項を適宜考慮しており、地域特有の事項や参照先についても概要が掲載されています。
本ガイダンス文書は、医療機器・体外診断用医療機器メーカーにおいて、申請や市販後の段階における提出文書の種類と、地域ごとに求められる要素を一元管理するのに役立てられることが期待されています。

 
関連URL:
 

体外診断用医療機器以外の機器:Non-In Vitro Diagnostic Device Table of Contents (nIVD ToC)

 
関連セミナー:

 

欧州IVD規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー

 
 
 
 

 

 

 2024年5月の情報

 

 

欧州規制関連情報

MDR及びIVDRに関する改正規則案がEU議会にて可決されました

2024年1月及び2月の情報ページに掲載しました、MDR及びIVDRに関する改正規則案がEU議会で可決されました。
この後、欧州理事会による正式採択を経て、2024年5月中にEU官報に掲載、発効される見通しとなっています。

関連URL:
Commission welcomes adoption by European Parliament of measures to improve the availability of in vitro diagnostics

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー
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豪州規制関連情報

Unique Recall Procedure Therapeutic Goods (URPTG) Ver.2.4 の施行について

オーストラリアにおける、医療製品(医療機器)の回収等の措置を実施するための統一リコール手順(URPTG)Ver.2.4が2024年3月25日に施行されましたのでご紹介します。

解説:
URPTGは、医薬品、医療機器、体外診断用医療機器をはじめとする医療製品が、公衆衛生及び安全性にリスクをもたらす可能性のある問題に効率的かつ効果的に対応するためのプロセスを概説した、オーストラリアスポンサーに対する文書です。

今回の主な改訂は以下になります。

・報告に用いるテンプレートはWebサイトからダウンロードする方式に変更
・Early Adviceプロセスに関する新しい情報(今後予定されている対応について、TGAとの締結前に使用者へ通知すること)
・TGAによるリコール情報の公表は、リコール戦略について締結した後2営業日でSARAに公開することを明確化
・リコール報告要件の改善(柔軟な期限設定、2-week reportingの廃止)
・クラスIIIリコールアクションの定義を追加
・顧客回答書(顧客確認書)に関する要件の追加

参照URL:
Uniform recall procedure for therapeutic goods (URPTG)

関連セミナー:
MDSAP (Medical Device Single Audit Program) 入門セミナー
MDSAP Audit Approach 文書解説セミナー

 

 2024年4月の情報

 

欧州規制関連情報

欧州体外診断用医療機器の安全性と性能のサマリー(SSP)のテンプレートMDCG 2022-9 Rev.1の発行について

欧州体外診断用医療機器のうち、性能試験用機器を除くクラスCとクラスDに要求される安全性と性能のサマリー(SSP)のテンプレートの改訂1版が、2024年4月15日に発行されましたのでご紹介します。

解説:
本改訂では、下記の事項について明確になりました。
・SSPはEUDAMEDに常に更新されるものとする、について、製造業者は、市販後性能フォローアップ(PMPF)報告書及び定期的安全更新報告書(PSUR)の更新が、SSPの更新も必要とするかどうか確認すること、という内容が明確化された
・いつ患者にSSPを提供すべきかを明確にした
・Intended Use(意図した使用)をIntended Purpose and other application(意図される目的及びその他の適応)に置換。これは、欧州体外診断用医療機器規則において、Intended Useという用語が使用されていないことに起因します。

参照URL:
Update - MDCG 2022-9 rev.1 - Summary of safety and performance template - April 2024

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー


欧州規制関連情報

欧州体外診断用医療機器における性能評価の安全性報告に関するガイダンスMDCG 2024-4 の発行について

欧州体外診断用医療機器における性能評価の安全性報告に関するガイダンス文書 MDCG2024-4とそのテンプレートが、2024年4月15日に発行されましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンスは、現時点において、IVDR第69条で言及されているEUDAMEDのモジュールが完全稼働していないことによる、体外診断用医療機器の性能評価における安全性報告の手順の概要を示しています。 主な対象は以下となります。
- IVDR 第 58 条(1)の対象となる性能試験:
- コンパニオン診断薬を含むIVDR第58条(2)の対象となる性能試験
- IVDR 第 70 条(1)が適用される PMPF 試験で、IVD の通常の条件下で実施される手技に加えて、侵襲的 な手技または負担の大きい手技を伴う
- IVDR 第 70 条(2)の対象となる性能試験のうち、既に CE マークが貼付されている体外診断用医薬品の評価のために、意図された目的の範囲外で実施される場合
合わせて、報告書の様式がAppendixとして付随しています。

参照URL:
MDCG 2024-4 - Safety reporting in performance studies of in vitro diagnostic medical devices under Regulation (EU) 2017/746 - April 2024

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー
欧州IVD規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会

 


 

厚生労働省関連情報

医療機器のサイバーセキュリティを確保するための脆弱性の管理等について

厚生労働省は令和6(2024)年3月28日付で、医療機器のサイバーセキュリティを確保するための脆弱性の管理等について課長通知を発出しましたのでご紹介します。

解説:
医療機器のサイバーセキュリティについて、日本国内ではこれまで、医療機器に関するサイバーリスクに対する適切なリスクマネジメントの実施を求めた「医療機器におけるサイバーセキュリティの確保について」並びに、サイバー攻撃に対する国際的な耐性基準等の技術要件を導入して整備し、医療機器のサイバーセキュリティに係る必要な開発目標と技術的要件等を取りまとめた「医療機器サイバーセキュリティの確保及び徹底に係る手引書について」とその改訂版が、課長通知として発出されてきました。
本通知では、医療機器に対する国内外からのサイバー攻撃への対策を一層強化して、医療現場における安全性を確保することを目的に、脆弱性への管理における留意点とサイバー攻撃への対応についての留意事項が示されました。
医療機器製造販売業者等において、サイバーセキュリティ対策の体制構築や強化にお役立ていただけます。

なお、本通知内容に関する解説を含めた医療機器のサイバーセキュリティ関連規格について解説する特別講演を、6月11日に開催します。
この機会にぜひ、ご受講をご検討ください。

関連通知:
医療機器のサイバーセキュリティを確保するための脆弱性の管理等について
令和6年3月28日付 医薬機審発0328第1号・医薬安発0328第3号

 

 


 

欧州規制関連情報

欧州医療機器規則(Medical Device Regulation) に基づいた Notified Body 指定について

欧州医療機器規則(Medical Device Regulation) に基づいた Notified Body として TÜV SÜD Denmark が指定されたことが、欧州委員会のサイトで掲示されましたのでご紹介します。

解説:
2024年3月に、RISE Medical Notified Body AB(Sweden / NB 3033)がMDRのNotified Body に指定されました。
さらに、2024年4月5日付でTÜV SÜD Denmark (Denmark / NB 2443)がNotified Bodyに指定され、現時点で、45の機関が欧州医療機器規則(MDR)に基づいたNotified Bodyとして指定されたことになります。

関連URL:
Information Notified Bodies by Legislation ※Legislation Listより、Regulation (EU) 2017/745 on medical devices を選択いただくと一覧表示されます

 


MDSAP関連情報

韓国におけるMDSAP認証書の利用について

韓国MFDSは2024年2月23日、MDSAP審査結果の利用に関するガイドラインを発行しましたのでご紹介します。

解説:
韓国はMDSAP Affiliate Memberとして、ボランタリーに利用しています。 当該ガイダンス文書の要点は下記4点となります。
1.MDSAP認証書はKGMP査察における初回認証、変更時、そして追加的な審査に利用されうる
2.実地査察に代えて、文書レビューが行われる
3.有効期間は、MDSAP認証書の有効期間と同じ期間で付与される
4.MDSAP認証書を保有していても、製造業者は、MDSAP審査結果を利用するにあたっての除外基準に該当する場合や重大な不適合が特定された場合、実地査察が行われる可能性がある。

関連URL:(下記ガイダンス文書は現地語での提供のみとなります)
Guidelines for Utilization of MDSAP Audit Results Registration No. 안내서-1349-01

関連セミナー:
MDSAP(MEDICAL DEVICE SINGLE AUDIT PROGRAM)入門セミナー

 


国際規格関連情報

ISO 9001:2015 Amd:2024の発行について

2021年9月に承認された、気候変動に関するISOロンドン宣言を支持する形で、意図した結果を達成する能力に対する気候変動の影響を考慮する必要性に対処するための記述を追加する決議が行われました。その結果、複数の既存マネジメントシステムに対しAmendment (追補版)として発行されましたのでご紹介します。

解説:
本追補版は、ISO規格を制定する際に従うルールのひとつである「ISO/IEC専門業務用指針 補足指針」の附属書であるAnnex SLに従って作成された、複数の既存マネジメントシステムに適用されました。ISO 9001:2015はその対象の1つになっています。
ISO 9001:2015 Amd:2024の内容は、以下の2点であり、要求事項の全体的な意図に変更はなく、暗黙のうちに含まれていた気候変動の取り組みを明文化することで、改めてこの課題に明確に取り組む考えを示したものとなります。

4.1 組織及びその状況の理解
内部および外部の課題を決定するにあたり、気候変動が関連する課題かどうかを決定することが求められます。

4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解
注記として、利害関係者には気候変動に関する要求事項をもつ可能性がある旨が追記されました。

上記に対してどのようなことを期待しているかについて、今後、IAFがより詳細に規定する計画があるとのことです。
追補版は日本規格協会より入手できます。

参考URL:
マネジメントシステムの整合化動向

関連セミナー:
ISO 13485:2016 / ISO 9001:2015 内部監査員トレーニングコース

 

 2024年3月の情報

 

米国規制関連情報

米国FDAによるサイバーセキュリティのガイダンス文書の改定案発行について

米国FDAは、2023年 9月27日に、最終版ガイダンス文書「Cybersecurity in Medical Devices: Quality System Considerations and Content of Premarket Submissions: Guidance for Industry and Food and Drug Administration Staff」を発行し、当社でも本情報ページの2023年11月情報として、ご紹介しました。この最終版ガイダンス文書を更に更新するために、米国FDAは、2024年 3月13日付で「Select Updates for the Premarket Cybersecurity Guidance: Section 524B of the FD&C Act」という草案ガイダンス文書を発出しましたのでご紹介します。

解説:
この更新により、食品医薬品化粧品法 (FD&C 法) のセクション 524B(c) に該当する医療機器の種類と、医療機器のサイバーセキュリティの確保に準拠する必要があるのは誰かに関する追加情報が、最終ガイダンスに追加されることになります。

医療機器がサイバー機器の定義を満たしている場合、医療機器がサイバーセキュリティ要件を満たしていることを立証する情報を提出する必要がある人は、510(k)、市販前承認申請書 (PMA)、製品開発プロトコル (PDP)、De Novo等を提出する人としています。セクション 524B(c) によると、サイバー機器はあらゆる手段でインターネットに接続し、サイバーセキュリティの脅威に対して脆弱であるため、妥当性確認がなされ、インストールされ、或いは承認されたソフトウェアを機器そのものとすること或いは機器内に搭載されることとあります。

草案ガイダンス文書に対する意見公募(パブリックコメント)の締め切りを2024年5月13日とし、その後に寄せられた意見を検討し、最終的なガイダンス文書に組み込む予定としています。

関連URL:

Select Updates for the Premarket Cybersecurity Guidance: Section 524B of the FD&C Act
Draft Guidance for Industry and Food and Drug Administration Staff

 


カナダ規制関連情報

医療機器の「重大な変更(Significant Change)」の解釈に関するガイダンス(案)について

2024年2月に、カナダ保健省は医療機器の「重大な変更(Significant Change)」の解釈に関するガイダンス(案)を掲載しましたのでご紹介します。

解説:
本ガイダンス案は、2011年に発行された医療機器の重大な変更の解釈のためのガイダンスを更新するために提示されました。
カナダ医療機器規則 セクション 34には、修正されたデバイスライセンスを申請する6つの場合が示されています。また、セクション68.13には、変更承認申請を行わなければならない場合が示されています。これらは主にクラスIII,クラスIVの機器に重大な変更が提案された場合、変更申請を提出しなければなりません。
ガイダンス案では、重要な変更とそうでない変更の違いの理解に役立つような例示が取り入れられており、重大な変更を構成する要素についての解説がされています。
カナダに製品を流通している、または、これから流通を検討している製造業者の皆様に役立つ内容となっています。

関連URL:

 

関連セミナー:
カナダ医療機器 法規制セミナー


 

MDSAP 関連情報

MDSAP Affiliate Membersの追加について

2024年3月、MDSAP Affiliate Membersにケニアが加わりましたのでご紹介します。

解説:
2024年3月11日~15日に開催されたIMDRF会議にて、ケニアがMDSAP Affiliate Memberに加わることが採択されました。
これにより、ケニアにおける医療機器の規制基準を強化し、IMDRF加盟国の規制基準に合わせることを目的としています。  またアフリカ
規制当局は、Kenya's Pharmacy and Poisons Boardとなります。
また、上記会議にて、IMDRFに加盟申請書を提出し、IMDRFのAffiliate Memberを目指しています。

関連URL:

Medical Device Single Audit Program (MDSAP)

PPB Attains Milestone as MDSAP Affiliate Member, Enhancing Medical Device Regulatory Standards in Kenya
PPB Advances Towards IMDRF Membership: Strengthening Global Healthcare Standards

関連セミナー:

MDSAP (Medical Device Single Audit Program)  入門セミナー

 



欧州規格関連情報

MDR / IVDR 整合規格リスト更新版の公示について
 
2024年3月8日付で、欧州委員会のWEBページに MDR / IVDR 整合規格リストの更新版が公示されましたのでご紹介します。
 
解説:
2024年 3月 8日に、MDR / IVDR 整合規格リストの更新版が公示されました。
 
今回の更新では、放射線滅菌の線量規格と滅菌包装の規格の追加にとどまっています。
・EN ISO 11137-2:2015及びEN ISO 11137-2:2015/A1:2023
・EN ISO 11607-1:2020及びEN ISO 11607-1:2020/A1:2023
・EN ISO 11607-2:2020及びEN ISO 11607-2:2020/A1:2023

関連URL:

Commission Implementing Decision (EU) 2024/815 of 6 March 2024 amending Implementing Decision (EU) 2021/1182 as regards harmonised standards for medical gloves for single use, biological evaluation of medical devices, sterilization of health care products, packaging for terminally sterilized medical devices and processing of health care products

Commission Implementing Decision (EU) 2024/817 of 6 March 2024 amending Implementing Decision (EU) 2021/1195 as regards harmonised standards for sterilisation of health care products and packaging for terminally sterilised medical devices

 

関連セミナー:

欧州医療機器規則(MD REGULATION)改正対策勉強会

欧州IVD規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会

 



欧州規制関連情報

ビジランスシステムに関するガイダンス DSVG 00 のテンプレートの公開について
 
2024年2月に、特定機器の製造業者に向けてビジランス報告の整合を目的としたガイダンス文書 MDCG 2024-1が公開されましたのでご紹介します。
 
解説:
本ガイダンス文書は、MDR第87条及び第88条、IVDR第82条及び第83条に基づき、特定機器で発生したインシデント並びに重大インシデントを規制当局に報告するための整合した方法を、テンプレートとともに示しています。テンプレートにはMDRとIVDRの両方が記載されていますが、今回は、以下の医療機器についてテンプレートが公開されました。
・DSVG 01:心臓アブレーションデバイス
・DSVG 02:冠動脈ステント
・DSVG 03:心臓埋め込み電子機器(CIEDs)
・DSVG 04:乳房インプラント

関連URL:Guidance on the vigilance system for CE-marked devices

  ・MDCG 2024-1    DSVG 00 Device Specific Vigilance Guidance (DSVG) Template

  ・MDCG 2024-1-1 DSVG 01 Devices for Cardiac ablation

  ・MDCG 2024-1-2 DSVG 02 Coronary Stents and associated delivery systems

  ・MDCG 2024-1-3 DSVG 03 Cardiac Implantable Electronic Devices (CIEDs)

  ・MDCG 2024-1-4 DSVG 04 Breast implants




豪州規制関連情報

Essential Principles checklist が公開されました
 
TGAは2024年2月、医療機器メーカーがEssential Principles (基本原則)の遵守を証明するためのチェックリストを公開しましたのでご紹介します。
 
解説:
製造業者は、医療機器が基本原則に適合していることを証拠とともに証明しなければなりません。そのために、機器に適用される安全性及び性能に関する要求事項を特定し、それらの証拠を取りまとめることになります。
本チェックリストは、豪州への適合性評価申請に用いるほか、市販後レビューの際に規制遵守の観点で見直しをする、また、適用する要求事項について証拠が十分であるかを確認するのに役立てられます。
TGAは、本チェックリストを新規の医療機器適合性評価申請ごとに記入すること、変更申請の際に、最新のチェックリストを提出することを求めています。
 
関連URL:

 

 

 2024年2月の情報


厚生労働省関連情報

指定高度管理医療機器等の基本要件基準適合性チェックリストの改正について

2024年2月13日に、指定高度管理医療機器等の適合性チェックリストが改正された旨の医療機器審査管理課長通知が発出されましたのでご紹介します。

解説:
今回の改正により、2022年10月並びに2023年9月に当ページにて紹介しました、ユーザビリティエンジニアリングにかかる要求事項への適合性確認が盛り込まれました。
また、2023年8月に当ページで紹介しました、基本要件基準第12条第3項を追加した形式に改められています。

対象は、指定高度管理医療機器と指定管理医療機器のうち、別表1-9,10,12と別表2-1,2,3,4,5、別表3に示された計302基準となります。
個々のチェックリストは、下記関連通知のリンク先より現時点においてPDFにて確認することができます。

関連通知:
指定高度管理医療機器等の適合性チェックリストについて(その 27) 医薬機審発0213第1号 令和6年2月13日 (131基準)

 



欧州規制関連情報

MDR及びIVDRに関する改正規則案がEU理事会にて承認されました

MDR及びIVDRに関する改正規則案について、EU理事会にて修正なしに承認されましたのでご紹介いたします。

解説:
2024年1月の当ページで紹介しましたMDRとIVDRに関する改正規則案が、2024年2月14日にEU理事会にて修正なしに承認されました。
改正内容は既報通り、EUDAMEDの段階的な公開、製品の供給を中断した時の情報提供義務、及び体外診断用医療機器の移行措置期間の修正となります。
この後、2024年4月の欧州議会にて審議、採決されることが予想されています。

特に体外診断用医療機器の移行措置期間の修正案につきまして、2024年3月29日に予定されています欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会にて解説いたします。

関連文書:
Proposal for a REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL amending Regulations (EU) 2017/745 and (EU) 2017/746 as regards a gradual roll-out of Eudamed, information obligation in case of interruption of supply and the transitional provisions for certain in vitro diagnostic medical devices

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー
欧州医療機器規則(MD Regulation)改正対策勉強会

 



米国規制関連情報

品質システム規則(連邦規則 21 CFR 820)の修正規則の発行について

米国食品医薬品局(FDA)は、品質システム規則(QSR)の修正規則を2024年1月31日付で発行しましたのでご紹介します。

解説:
米国FDAは、QSR の現行の cGMP 要求事項を改正し、他の規制当局との整合を図る目的で、従来の医療機器の品質システム要求事項を維持し、ISO 13485:2016 要求事項を参照した上で部分的に要求事項の追加、明確化をした形で修正を行いました。
修正された連邦規則 21 CFR 820 は、品質マネジメントシステム規則(略称:QMSR)と呼びます。
本修正規則は 2024年2月2日に連邦広報に掲載され、2年間の移行期間を経て 2026年2月2日に発効、施行されます。

この修正により、規制当局にとっては、各国の医療機器品質マネジメントシステムの主要分野の規制要求事項の一貫性が促進され、安全で効果的な高品質の機器を迅速に導入できることを期待しています。
一方、製造業者にとっては、QSR と ISO 13485 の両方の要求事項を遵守するための労力を効率化し、例えば、内部監査やマネジメントレビューを一括で実施することや、文書や記録を作成することの負担軽減につながることが期待されます。

合わせて、医薬品や生物製剤などと医療機器とのコンビネーション製品における機器品質マネジメントシステムの要件を明確にするため、連邦規則 21 CFR Part 4 が編集されました。

改正された QMSR について、「FDA 規制 & QSR / QMSR 勉強会」 にて取り上げる予定です。

参照URL:
Quality System (QS) Regulation/Medical Device Current Good Manufacturing Practices (CGMP)

関連セミナー:
FDA 規制 & QSR / QMSR 勉強会

 

 

 2024年1月の情報

欧州規制関連情報

MDR、IVDRに関する改正規則案について

欧州委員会は、2024年1月23日にMDR並びにIVDRに係る改正規則を提案しましたのでご紹介します。
下記内容は現在審議中となります。今後の動向に注視してください。

 

解説:

今回提案された改正規則は、以下を含んでいます。
1.MDR並びにIVDRに共通する改正提案
2.IVDRのみに関わる改正提案

1.MDR並びにIVDRに共通する改正提案

1-1. EUDAMED使用開始時期のルール修正
 EUDAMED使用時期について、当初、6つのモジュール全てが完成してから強制的な使用開始に移行することと定められていました。
今回の改正案で、既に稼働を開始しているモジュール(例:エコノミックオペレーターの登録)の使用を、システム全体の稼働を待たずに強制化することが目的と考えられます。

 現状:システム全体のフル稼働を検証し、その結果が欧州官報に通知された時点から6か月後に強制化される
 改正案:モジュールごとに検証を行い、MDCGと欧州委員会との協議の上で、モジュールを個別に(6か月後に)強制化を実施できるようにする。

1-2. 重要な機器の供給が中止された場合の製造業者の義務
医療機器、体外診断用医療機器ともに、特定の重要な医療機器の供給を一時的または恒久的に中断する場合、製造業者は関係する規制当局、エコノミックオペレーター、医療機関等に事前通知しなければならないことが、第10a条として追加される旨、提案されました。
この事前通知により、当局と医療機関が、患者の健康と安全を確保するための緩和措置を検討できるようになることが可能であるとしています。


2.IVDRのみに関わる改正提案

「IVDD自己宣言品のうち、IVDRのもとでは認証書が必要となる機器」については、IVDRクラス分類に応じて、最長2027年5月26日まで移行処置を延長するためのIVDR改正が2022年1月に実施されました。一方、「IVDD認証対象の機器で、IVDR認証書も必要となる機器」は対象外となっていました。
今回の改正提案は、主に以下の点を目的としています。
・「IVDD自己宣言品のうち、IVDR認証書が必要となる機器」の移行処置を、2022年1月の改正内容から、更に各クラスとも約2.5年延長
・「IVDD認証書の対象機器で、IVDR認証書も必要となる機器」のための移行処置の延期ルール(2027年末まで)を定める

 新たな移行処置期限を適用するために、以下に示した以外の条件も提案された改正規則に示されています。

(1)IVDD認証書の対象機器で、IVDR認証書も必要となる機器

提案された移行処置期限:2027年12月31日

提案された移行処置期限が適用されるための主な条件:
・2022年5月26日時点で有効なIVDD認証書があり、その後撤回されていないこと
・遅くとも2025年5月26日までに、製造業者がIVDRに基づく品質マネジメントシステムを導入していること
・IVDRの適合性評価申請を2025年5月26日までにノーティファイドボディに行っていること

なお、IVDD認証書は、2022年5月26日時点で有効であり、その後撤回されていない場合、または本改正規則の前までに撤回されているが一定の条件を満たす場合、認証書の有効期限を過ぎても2027年12月31日まで引き続き有効とみなされます。

(2)IVDD自己宣言の機器で、IVDR認証が必要となる機器

 提案された移行処置期限:

 Class D機器 2027年12月31日
 Class C機器 2028年12月31日
 Class B機器、Class A滅菌医療機器 2029年12月31日

 提案された移行処置期限を製造業者が適用するための主な条件:

・遅くとも2025年5月26日までに、製造業者がIVDRに基づく品質マネジメントシステムを導入していること
・IVDRの適合性評価申請をクラス分類ごとに定められた日(Class D:2025年5月26日、Class C:2026年5月26日、Class B及びClass A滅菌:2027年5月26日)までにノーティファイドボディに行っていること
・製造業者とノーティファイドボディが、クラス分類ごとに定められた日(Class D:2025年9月26日、Class C:2026年9月26日、Class B及びClass A滅菌:2027年9月26日)までに書面による合意に達していること

 

提案された改正規則のリンク:

Proposal for a REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL
amending Regulations (EU) 2017/745 and (EU) 2017/746 as regards a gradual roll-out of Eudamed, information obligation in case of interruption of supply and the transitional provisions for certain in vitro diagnostic medical device

 

関連セミナー:
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)改正対策勉強会
欧州 IVD 規則(IVD REGULATION)アドバンスド・セミナー
欧州医療機器規則(MD Regulation)改正対策勉強会 

 


 
欧州規制関連情報

医療機器製造業者のための言語要求事項について

欧州委員会と加盟国は、2024年1月17日に、医療機器及び体外診断用医療機器の製造業者が満たすべき各加盟国の言語要件の概要を取りまとめて公表しました。

解説:
本概要は、医療機器及び体外診断用医療機器の製造業者が満たすべき、機器に添付する情報や取扱説明書の言語要件を理解するのに役立てられます。
下記関連ページには、MDRとIVDRに分けて表形式で言語要件が取りまとめられています。
また、この中にはグラフィックユーザーインターフェイス(GUI)に関する言語要件が含まれています。これは、MDR/IVDRに特定の条文はありませんが、独自の国内法や規則を持っている国が存在するためです。

関連ページ:
Overview of language requirements for manufacturers of medical devices

関連セミナー:
欧州医療機器規則(MD REGULATION)改正対策勉強会

 


厚生労働省関連情報
医療機器サイバーセキュリティに関する不具合等報告の基本的考え方 について

2024年1月15日付で、厚生労働省より、医療機器サイバーセキュリティに関する不具合等報告の基本的考え方について、通知が発出されましたのでご紹介します。

解説:
日本国内における医療機器のサイバーセキュリティ対策については、令和2年5月13日付通知 「国際医療機器規制当局フォーラム(IMDRF)による医療機器サイバーセキュリティの原則及び実践に関するガイダンスの公表について(周知依頼)」により、IMDRFガイダンスが導入されることが示されました。
医療機器のサイバーセキュリティ(CS)は、サイバー攻撃により医療機器の不具合や患者不利益が発生しないように未然に予防することが重要です。
不具合が起きた場合、当該医療機器にとどまらず、同様の脆弱性を持つ他の医療機器や医療システム全体に影響するなど、波及性が非常に大きいことから、製造販売業者は、CSに特化した速やかな対応を取り、適切な安全確保措置を講じることができるようにしておく必要があります。
そこで本通知は、不具合等報告制度における製造販売業者向けの医療機器CSについて、基本的考え方を整理するのにお役立ていただけます。

 

Functional safety training for the rail industry

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