2020年4月、大手通信キャリアの5Gサービスが出そろい、日本でもようやく5G NR の世界を体感できる環境が整ってきました。これに伴い、5G搭載のマートフォンは勿論の事、モバイルルーターやノートPC、タブレットなどにもぞくぞくと5Gが搭載され、市場に出荷され始めています。
テュフズードジャパンでは、これまでも本無線設備に関する国内電波法の登録証明機関として、電波法の試験・認証サービスを提供してきましたが、最近5G通信中のEMI測定を行いたいという要望を多数いただいております。
EMI(Electro Magnetic Interference)試験とは、電気機器から放出される電磁波が他の機器に干渉したり、悪影響を与えないことを確認するために行う試験です。EMI試験は、航空機、自動車、鉄道、医療機器、通信機器など、多くの産業分野で製品の信頼性を高めるために必要不可欠な試験となります。
エミッションと呼ばれる電磁障害(電気機器から放出される不要な電気的ノイズ)を測定します。電気機器は、周囲に様々な機器があることがありますが、不要な電気ノイズが放出されることで、他の機器の動作に影響を及ぼし、従来の性能に影響を与えてしまう可能性があります。EMI測定では、定められたエミッションの限度値に達していないかを測定します。テュフズードの米沢試験場では、5G機器のノイズ対策として、5G通信を確立しながらのEMI測定の実施が可能です。
EMI試験の代表的な試験の種類と測定方法を紹介します。
放射エミッション試験:放射エミッション試験とは、電子機器が放出する電磁波(エミッション)の強度を測定する試験です。電子機器は、動作する際に高周波の電磁波を放出するため、周囲の機器やシステムに影響を与える可能性があります。放射エミッション試験によって、機器が放出する電磁波の強度を測定し、その影響を評価することができます。
伝導エミッション試験:伝導エミッション試験とは、電子機器が導体(配線やケーブルなど)から放出する電磁波(エミッション)の強度を測定する試験です。電子機器が導体に接続されると、電磁波が導体を伝わって放出されるため、周囲の機器やシステムに影響を与える可能性があります。伝導エミッション試験によって、導体から放出される電磁波の強度を測定し、その影響を評価することができます。
国内に多数あるEMC 試験サイトにおいて、まだ5G 基地局シミュレータを所有していない、または所有していてもこれらの設備は無線関係の試験・認証のための専用設備であるため、EMI 測定時に5G 基地局シミュレータを使用できないという制約が多い中、テュフズードジャパン米沢試験所では、EMC 試験、無線関連試験、製品安全試験を一つの建物内で実施しており、国内電波法の試験・認証はもちろんの事、5G 通信を確立しながらのEMI測定、製品安全試験が可能です。
*お問合せは弊社サービスの「無線試験/認証」をご選択ください。
Site Selector
Global
Americas
Asia
Europe
Middle East and Africa