EMF Testing

EMF(低周波磁界)試験

貴社製品の品質を保証します

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EMF試験の実施は、ヨーロッパ・米国・カナダ・中国・韓国・オーストラリア・ニュージーランド他、多くの国で必須の
要求事項です。本記事では、EMF試験の概要、EMF試験サービス、RE指令やCEマークとの関連について解説します。

<目次>

EMFとは
EMF試験とは
EMF試験サービスが重要となる理由
EMF試験サービスの概要
SAFETYについて

 

EMFとは

電化製品および機器は、使用するたびに、低周波磁界(EMF:Electromagnetic field)放射の発生源となります。それによって消費者がEMFにさらされる機会が増加し、その影響に対する懸念が高まっています。人体が非常に強いEMFに曝露されると体内に電流が発生し、健康に影響を及ぼす恐れがあると考えられています。そのため工場や製造現場では、EMFが曝露限界度を超えないようにEMF試験を実施する必要があります。

 

EMF試験とは

EMF試験(低周波磁界試験)とは、静的、低周波および無線周波数のものを含む製品がユーザーに対して放出する電気的、磁気的および電磁的曝露の総量を測定し、外部から人体や環境への影響を避けるように機器が保護されていることを確認する試験です。

EMFの曝露は、一般消費者だけでなく組織で働く従業員に対して規制上それぞれの制限があります。EMFの曝露レベルを評価し、それらが基準に値するかを比較するためにEMF試験が必要になります。2004年4月29日に低電圧指令の整合規格リストの中にEN 50366:2003(家庭用電気製品及び類似の製品に対する電磁界の想定方法及び評価方法に関する規格)が公示され、CEマーキングに対する適合宣言書にこの規格を引用し、適合していることを宣言する義務が生じることになりました。

 

EMF試験サービスが重要となる理由

EMFのコンプライアンスは、ヨーロッパ、米国、カナダ、中国、韓国、オーストラリアおよびニュージーランドを含む多くの国で必須の要求事項です。日本においては、総務省が「電波防護指針」として、EMFの曝露限界値を定めています。

EMF試験を実施することにより、貴社が規制要求事項を満たしているかを検証し、製品の安全性を向上させ、そしてコンプライアンス違反の発生リスクを軽減させることが期待されます。コストのかかるリコールを回避するためにも、製造業者は放出されるEMFが定められた規制値内であることを確認する必要があります。

また、第三者によるEMF試験および適合性評価を行うことで、消費者の安全や労働環境の安全に対する企業の取り組みの1つになりもなります。これにより従業員の健康や企業コンプライアンスの高さを示すことができ、市場での競争力強化に役立ちます。

 

EMF試験サービスの概要

EMFへの曝露レベルを測定するため、当社の専門家は電界および磁界の強度、磁束密度、電力密度および接触電流などの物理量を検査し、基準レベルと比較したEMF試験を実施します。

測定量が基準レベルよりも高い場合は、電流密度、内部電界、比吸収率(SAR)などの物理量に対する基本的制限遵守に向けて前進するため、より詳細なEMF試験が必要となります。

テュフズードの提供する設備およびサービス:

  • 磁場
  • 電場
  • 電磁場
  • 電界による誘導電流密度(照明機器のEMF)
  • 比吸収率(SAR)試験

EMF試験に関するお問い合わせはこちら


EMFをテュフズードで実施するメリット

テュフズードは世界中に認定試験所を持ち、個々の製品のEMF放出規模を確認するための幅広い試験を実施しています。当社の専門家は国際的なEMF試験機関の一員であり、貴社の製品が最新の法律に準拠していることを保証するため、さまざまな管轄区域における規制の変更に日々対応しています。

また、テュフズードではEMC試験サービスや無線試験サービスなども行っているので、同時に複数の
試験を実施することができます。

関連リンク
EMC試験サービス|試験項目・試験所のご紹介
無線試験サービス


RFについて

RE指令の要求事項に「EMF(Electromagnetic field)」人体暴露の要求が含まれている事をご存知でしょうか?この項目には「健康と安全性の要求」としか記載は無いのですが、実はこの部分に、EMFが含まれます。そのため、RF指令実施時にはEMFが必須要求事項となります。

関連リンク
RE指令とは?ー欧州に製品を輸出するためにクリアすべき課題ー
無線機器指令(RED)2014/53/EUに関連する新たなサイバーセキュリティ要件
無線機器指令(RED)に基づく新しいEUセキュリティ法制


Essential requirements
1. The following essential requirements are applicable to all apparatus:
(a) the protection of the health and the safety of the user and any other person,
including the objectives with respect to safety requirements contained in Directive 73/23/EEC,
but with no voltage limit applying;
(b) the protection requirements with respect to electromagnetic compatibility contained in Directive 89/336/EEC.
2. In addition, radio equipment shall be so constructed that it effectively uses the spectrum allocated to terrestrial/space radio communication and orbital resources so as to avoid harmful interference.


人体暴露の要求とは

RE指令(CEマーキング)において、人体暴露の要求があります。下記のような流れで、いずれかの選択になります。

EMC試験

RE指令(CEマーキング)では人体暴露は必須事項

Article3.1(a)において、よく見落としがちですが、Safetyのみならず「Safety+人体暴露」の必要性があります。整合規格は装置仕様により異なりますのでご相談下さい。

例)Safety:EN62368-1、 EMF:EN62311

具体的に「EMF」の対応をするために

EMC試験<Article3.1(b)>、RF試験<Article3.2>のテストレポートがあれば、計算のみでレポート発行が可能です。

※当社以外の試験所のレポートも受け入れ可能ですが、ISO17025の認定試験所のレポートである事が前提になります。

「EMF」レポート作成対応規格

  • EN62311(0Hz〜300GHzにおける人体曝露制限に対する電気電子機器の適合性評価)

 

Safetyについて

【IEC/EN62233(10HZ〜400HZにおける人体曝露に関する家庭用および類似用途の電気機器の電磁界の測定方法)】

EN62233は、家庭用電気製品や電動工具などからの低周波磁界(10Hzから400kHz)が、ICNIRP(国際非電離放射線防護委員会(INTERNATIONAL COMMISSION ON NON‐IONIZING RADIATION PROTECTION))人体防護ガイドライン以下になることを定めている規格です。CEマーキング等での条件となっており、欧州に製品を輸出するためには試験が要求されています。

対象製品: IEC/EN60335-1(家庭用および類似の電気機器)において要求されている製品
試験周波数: 10Hz~400kHz(400kHz以上および1GHz以下の場合、IEC/EN60335の追加の要求がない限り、試験なしで適合しているとみなされる)

 

【IEC/EN62311(0Hz〜300GHzにおける人体曝露制限に対する電気電子機器の適合性評価)】

国際規格および欧州規格においてIEC/EN62311への適合が必要です。EN62311は、CEマーキング等での条件となっており欧州に製品を輸出するためには試験が要求されています。

対象製品: 電磁界への人体暴露に関する専用の製品又は製品群規格が適用されない電子および電気機器(ほとんどすべての電気/電子製品)
試験周波数: 0Hz~300GHz

 

【EMF試験対象の周波数および限度値】

IEC/EN規格を基に、ICNIRPが規定した周波数範囲および限度値は、磁界および電界ともに下記のようになっています。

IEC62311/EN対応試験 
  測定周波数帯域
測定(演算)対象  限度値 
磁界 1Hz~400kHz
ICNIRP G/L 一般公衆暴露参照レベル比
100%
300kHz~1GHz
磁界強度(A/m)
0.073A/m
電界 100kHz~3GHz
放射妨害(V/m)
27.5V/m
300kHz~50GHz
ICNIRP G/L 職業暴露参照レベル比
20%

 

EMF試験のプローブから試験対象機器の測定距離について

測定距離は、機器の使われ方で決まります。使用中に人が触ることがない機器は10~30cm、人体が直接触れる機器は0cmとなります。

エアコン、扇風機、置時計等:プローブからの試験対象機器間測定距離 - 30cm
ドライヤー、美容スチーマー等:プローブからの試験対象機器間測定距離 - 10cm
電気毛布、電気シェーバー、脱毛器等:プローブからの試験対象機器間測定距離 - 0cm

例: 扇風機 30cm  /  ドライヤー 10cm  /  シェーバー 0cm

 EMF_Fan_2 EMF_Hairdryer    EMF Shaver

 

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