機械安全のための実用ガイド
機械安全のための実用ガイド
機械安全のための実用ガイド(TOP)> 1. 法的枠組み
国境を越えた貿易をEUで成功させるため、欧州委員会は調和政策に着手しました。当初欧州委員会が提案した指令は、ヨーロッパ全体の製品や商品の生産・貿易に対する統一的なアプローチを明確にするものでした。
しかし、これらの指令は規範的であり、技術革新や発明に有害な影響を与えていると考えられていました。この問題に対し、欧州委員会が導入したのがニューアプローチ指令(CEマーキング指令)です。
これらの指令は規範的なものではなく、適合のための最低限の基準を定めたものです。ニューアプローチ指令は、参照や使用を容易にするために、フォーマットが類似しています。この新規制の最も重要な側面は、適合性評価手順(適合性を確保するための手段)と言えるでしょう。この指令は、柔軟なアプローチを提供しています。
欧州経済地域(EEA)に供給されるすべての機械は、1995年1月1日以降、以下の機械指令に準拠し、安全であることが求められます。この指令には例外事項がほとんどないことから、ニューアプローチ指令において最も重要な指令の一つです。
機械指令のスコープでは、機械を次のように定義しています:
Safety component(安全構成部品)は、次のように定義されています:
新アプローチ指令では、適合のための最低限の基準が定められています。これらの基準は、本質安全衛生要件(EHSR)と呼ばれています。
EHSRに準拠するための好ましい方法は、リスクアセスメントと、加盟国の国家規格に代わる調和のとれたEN規格の適用です。
EMC指令では、欧州で製造または販売されているほとんどの電気・電子製品に対し、次の要件を求めています:
EMC指令に基づく要求事項は、次の通りです:
低電圧指令は、次のように記載されています:
人、家畜、財産の安全性を脅かさない電気機器のみが上市されます。50vもしくは1000v AC および 75vもしくは1500v DCの間の電圧で作動する機器は適合する必要があります。
低電圧指令の要件は次の通りです:
製品が電気的に安全であること。製品は、受け入れられたグッド・エンジニアリング・プラクティスに従って構築されており、安全であること。指令の安全目標の主な要素に従って設計・施工されていること。
電気設備は、感電に対する保護レベルを提供することにより、電気供給に接続されたときの安全性が確実であるように設計・製造されなければなりません
ATEX指令2014/34/EUは、いわゆる「ニューアプローチ」指令であり、潜在的な爆発性雰囲気での使用を意図した機器に適用される技術的要件を規定しています。名称はフランスの「ATmosphere EXplosible」から名付けられています。
この指令は驚くほど広範囲の機器を対象としており、固定された海上プラットフォーム、石油化学プラント、鉱山、製粉所、その他の潜在的な爆発雰囲気エリアが対象です。
非常に広範な意味では、指令が適用されるためには次の3つの前提条件があります。
この指令は、安全な使用に不可欠な部品や、対象機器の安全な使用に直接寄与する安全装置も対象としています。後者の装置は、潜在的な爆発性雰囲気の環境の外にある場合があります。
定義によれば、規格とは、「合意によって確立され、認定機関によって承認された文書であり、与えられた状況における最適な程度の秩序を達成することを目的とした活動もしくは結果のための、共通かつ繰り返し使用するための規則、ガイドラインまたは特性を提供すうもの」とされています。(ISO/IECガイド2(1986年))。
3つの組織が欧州委員会から規格の作成を委任されており、それぞれの組織が特定の規格に責任を持ちます。
CENとCENELECが詳述するプロセスを通して規格が作成されると、それらは移転整合規格として知られるようになります。その後、欧州の加盟国は、新しい規格と矛盾する既存の国家規格をすべて削除し、当該国のプレフィックスを追加します。
たとえば、ENは、規格が完全な整合規格であることを示しています。移転のプロセスでは、国のプレフィックスが追加されるため、ドイツでの規格はDIN ENになります。
SEMI (Semiconductor Equipment and Materials International) は、半導体および関連業界の会員のための世界的な業界団体です。SEMIの国際規格部門にある環境安全衛生委員会は、最高レベルの安全性と品質を確保するために世界的に認められている業界標準とガイドラインを策定しています。
SEMIの規格は、製造コストの低減、新産業の発展、オープンな市場の存在を保証することに重点を置いています。SEMI S2は、SEMIの安全規格の基本的なガイドラインであり、半導体製品の安全性に関する最低限の要求事項を定めたものです。SEMI S2に適合することで、事業の効率化、収益性の向上、製品の市場性を高めることができます。
規格の使用は必須ではありませんが、規格が正しく適用されていれば、指令の関連するEHSRに適合していると推定されるため、コンプライアンスに対する最も確実な方法を示すことになります。ただしユーザーは、機器が指令に適合し、実際に安全であることを確認しなければなりません。
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