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日本における子供用製品・玩具の法規制対応

製品安全・市場投入のために必要な規制と対策とは

製品安全・市場投入のために必要な規制と対策とは

はじめに:子供用製品に求められる高い安全基準

乳幼児や子どもが使用する製品や玩具は、安全性に対する要求が極めて高く、企業には法令遵守とリスク管理が強く求められます。日本では、消費者保護の観点から複数の法律や自主制度が整備されており、これらへの適切な対応が不可欠です。

本ページでは、日本における主な法規制とそれぞれに対する企業の対応ポイントを解説します。


玩具の安全性が求められる理由

子供用の玩具は、遊びを通じて学習や社会性を育む重要な製品です。しかし、判断力が身についていない乳幼児や小さな子供が利用するため、誤飲による窒息、有害物質による健康被害、鋭利な部分による怪我、小さな部品による怪我など、予測不能な事故につながる恐れがあります。子供は大人と比べて危険を察知する能力が低く、また、玩具を口に入れたり、乱暴に扱ったりする傾向があるため、設計段階から安全性を徹底的に考慮する必要があるのです。

玩具の安全規制は、これらの事故を未然に防ぎ、保護者が安心して子供に玩具を与えられる環境を整備するために存在しており、安全基準を満たしていることが非常に重要となります。従って、玩具の安全性は単なる品質の問題ではなく、子供の生命と健康を守るための安全の責務であり、規制を通じて製造者、販売者、そして消費者の意識を高めることが、子供たちを危険から守る第一歩となるのです。

 

国際規制と国内規制について

玩具の安全規制は、国際的な基準と国内独自の基準が組み合わさって成り立っています。国際的な規制の代表例として、欧州連合(EU)の玩具安全指令(Toy Safety Directive: TSD)や、米国の消費者製品安全改善法(CPSIA)などがあります。特にEUのTSDは、化学物質、物理的・機械的特性、可燃性など幅広い項目にわたり、CEマークの表示を義務付けています。一方、日本の国内規制は、国際的な動向を踏まえつつも、日本の生活習慣や安全に対する考え方に基づいた独自の基準を設けています。国内規制の中心となるのは、PSCマーク制度(消費生活用製品安全法)や、STマーク(玩具安全基準)、そして食品衛生法や家庭用品規制法など、複数の法律・自主基準です。これらの規制は、海外からの輸入品に対しても適用され、国内市場に出回るすべての玩具の安全性を確保しています。

 

玩具に関する国内規制の違い

日本国内には、玩具の安全性に関する複数の法律と自主基準が存在します。ここではそれぞれの違いを紹介します。

PSCマーク(消費生活用製品安全法)
特定製品に該当するベビーベッドや乗用玩具など、生命または身体に対する危害を及ぼす恐れが多い製品に適用され、国の定めた技術基準への適合が義務付けられています。マークがないと販売できません。

ST基準(玩具安全基準)
ST基準は、日本玩具協会が定めた自主基準で、物理的・機械的特性、可燃性、化学的特性など厳しい項目を設定し、適合品にはSTマークが表示されます。

SGマーク(製品安全協会)
SGマークは製品安全協会が定めた認証制度で、万が一欠陥による人身事故が発生した場合に賠償措置が講じられます。食品衛生法:器具・容器包装だけでなく、乳幼児が口に含む恐れのある“指定おもちゃ”(例えば、おしゃぶり、がらがらなど)について、有害物質の溶出などの規格基準を定めています。

家庭用品規制法(有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律)
玩具を含む家庭用品について、ホルムアルデヒドや特定のアゾ染料など、有害な化学物質の含有量を規制しています。

家庭用品品質表示法
主に繊維製品や電気製品などを対象としますが、製品の品質に関する表示の適正化を図る法律であり、消費者が品質を正しく認識できるようにする目的があります。

 

主な玩具規制への対応策

1. 消費生活用製品安全法(PSCマーク)

規制概要:

  • 特定製品・特別特定製品として指定された製品は、製造・輸入前の届出と技術基準への適合が必要。
  • 子供用特定製品の新設
 PSCマーク
 特別特定製品 特別特定製品を除く特定製品
 PSC PSC 
 対象品目

・携帯用レーザー対応装置器
・浴槽用温水循環器
・ライター

 ・家庭用の圧力なべ及び圧力がま
・乗車用ヘルメット
・登山用ロープ
・石油給湯機
・石油ふろがま
・石油ストーブ
・磁石製娯楽用品
・吸水性合成樹脂製玩具

 子供用PSCマーク
 子供用特定製品かつ特別特定製品 子供用特定製品かつ特別特定製品を除く特定製品
 PSC  PSC
 対象品目
 ・乳幼児用ベッド
※2025年(令和7年)12月25日施行

・乳幼児用玩具
※2025年(令和7年)12月25日施行

企業対応:

  • 技術基準への適合試験の実施
  • 登録検査機関等による試験結果の取得
  • 子供PSCマーク表示と製造・販売管理体制の整備・届出

 

2. 家庭用品品質表示法

規制概要:

  • 使用素材などの明確かつ適切な表示が義務付けられている。
  • 使用素材、取り扱い上の注意や表示者の連絡先などの明確かつ適切な表示が義務付けられている。

企業対応:

  • 製品表示ラベルの作成・確認
  • 表示内容の法令適合性チェック
  • 海外製造製品の日本仕様ラベル対応

 

3. 食品衛生法 器具・容器包装と乳幼児が口に含む恐れのある“指定おもちゃ”

規制概要:

  • ほ乳瓶、カトラリーなど、食品に直接触れる器具・容器包装に該当するもの
  • 歯固め、おしゃぶりなどの、国が指定する乳幼児が口に接触することにより健康を損なうおそれがある指定おもちゃは食品衛生法で規制される。

企業対応:

  • 適合材料の選定(樹脂はポジティブリスト準拠)
  • 厚生労働省認定の登録検査機関での検査。 ※テュフズード香港は厚労省認定検査機関です
  • 輸入時の検疫所への輸入届出試験報告書を用いた証明書類の整備


4. 有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律(家庭用品規制法)

規制概要:

  • 「家庭用品」に該当する、一般消費者が生活のために使用するあらゆる製品が該当し、主に洗剤や繊維製品など。 これらの製品には、ホルムアルデヒドを代表とする21の化学物質が含有等で規制される。

企業対応:

  • サプライヤーへの適合確認
  • 材料・製品の化学分析試験

 

5. SGマーク(Safety Goods)制度(任意認証)

制度概要:

  • 一般財団法人 製品安全協会(CPSA)が定める安全基準制度。人身事故発生時の賠償制度も整備。

企業対応:

  • 認証申請に向けた安全設計の見直し
  • 委託試験機関による評価試験の実施
  • SGマーク表示対応および更新管理

 

6. ST基準(Safety Toy)

制度概要:

  • 一般財団法人 日本玩具協会による安全基準。14歳以下を対象とする玩具に適用。ST基準に適合した製品にはSTマークを表示。

企業対応:

  • 製品安全評価試験

テュフズードの法規制対応支援サービス

テュフズードは、企業の日本市場参入・販売継続を支援するために、以下のサービスを提供しています。

  • PSCマーク取得のための技術基準試験
  • 食品衛生法適合のための厚労省認定ラボにおける食品接触材試験(溶出・成分分析)
  • SGマーク制度における第三者試験
  • 表示ラベルチェック・改善提案
  • 海外製品の日本規制適合性レビュー

国内外の法令に精通した技術チームが、製品ライフサイクルの初期段階から販売後までをトータルにサポートします。


まとめ:法規制対応は製品信頼性の第一歩

子供用製品・玩具は、消費者にとって「安全」が最も重視されるカテゴリーです。日本市場における確実な販売には、法令・基準への適合と、第三者による適正な評価が不可欠です。製品の規制対応に不安がある場合や、法改正への迅速な対応が求められる場合には、ぜひテュフズードへご相談ください。


テュフズードは、子供用製品・玩具に関する各種法規制への適合支援を提供しています。
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