衣料品、玩具をはじめとする民生品(一般消費財)に関連する規格・規制情報
衣料品、玩具をはじめとする民生品(一般消費財)に関連する規格・規制情報
2024年12月18日、カナダ政府はコンポジットウッドからのホルムアルデヒド放散規制 (SOR/2021-148)1の改正版(SOR/2024-256)2を公表しました。これらの更新は、品質管理(QC)試験要件、記録保存方法を修正し、米国EPA TSCA Title VIの変更に合わせたものです。改正は2025年3月18日より有効となります。
今回の更新は、SOR/2021-148に関する業界の懸念に対処し、規制の明確性を向上させることを目的としています。ホルムアルデヒド放散の一次試験だけは認定された試験所で実施する必要があります。定期的なQC試験は工場内で行うことができるため、製造業者のコストを削減することができる。
さらに、小売業者は認証書を保管する必要がなくなりました。認証書を保持を必要とするのは製造業者と輸入業者に限られ、これにより業界からのフィードバックに対応しています。
さらに、貿易障壁を軽減するため、米国EPA TSCA Title VIとの緊密な連携を維持します。これは、無添加ホルムアルデヒドまたは超低ホルムアルデヒド放出樹脂の試験削減の対象となるよう性能基準を変更し、米国材料試験協会(ASTM)の放散試験方法との同等性を確立するために必要な方程式の変更を組み込むことによって達成されます。その他、ステークホルダーから指摘された点を明確にするために、細かな更新が行われました。本規制のガイダンス文書3も、業界の参考のために更新されました。
カリフォルニア州環境保護庁有害物質管理局(OEHHA) は、2024年12月にセーフハーバー警告規制を更新するための、待望の改訂案1を発表しました。新しいプロポジション65の 略式(ショートフォーム) 警告は、少なくとも1つの化学物質名を含めることで、消費者にとってより有益な情報となります。この規制の発効日は2025年1月1日です。
この改訂では、各業界が新しい略式警告の内容を採用するための3年間の移行期間が認められています2。2028年1月1日以前に製造され、既存の略式警告が表示されている製品については、引き続きカリフォルニア州市場で販売することができます。
改訂の主なポイントは以下のとおりです:
[1] OEHHA News
[2] Regulation text – clear and reasonable warnings
2024年11月20日、カナダ保健省は新しい「テント規則」SOR/2024-2171を発表し、それまでのSOR/2016-1852を廃止しました。
新規則は、子供用テントを含むすべてのテントを引き続き対象としています。
(a) 持ち運びが可能であること
(b) 降水、日光、風、または昆虫などの屋外環境要素から人を保護するためのものであること
(c) それらは、全部または一部が、布またはその他の柔軟な素材で作られていること
(d) 上側面があること
(e) 出入りを制限する側面が少なくとも1つあること
(f) カナダ国家研究会議建築・防火規則委員会(Canadian Commission on Building and Fire Codes, National Research Council of Canada)発行の「2020年カナダ国家建築基準法(National Building Code of Canada 2020)」の対象外であること
室内遊具テント(Play tents)は現在、この新規則によって改正された玩具規則で規制されています。
改正後の玩具規則:
本規則は2024年11月20日に発効。従来の要件に適合した製品の製造、輸入、広告、販売を認めるため、2年間の経過措置が設けられています。
また、CGSBとISO規格が最終改正規格として更新されるたびに適用される遵守期間も含まれています:
2024年11月19日、アメリカ合衆国環境保護庁(Environmental Protection Agency:EPA)は、有害物質規制法(TSCA)で規制されている2つのPBT(Persistent, Bioaccumulative, Toxic:難分解性・生物蓄積性・毒性)物質、DecaBDE(デカブロモジフェニルエーテル)とPIP(3:1)(フェノールイソプロピル化リン酸(3:1))に関する現行規則を改正する最終規則1を公表しました。これらの改正は、2021年に発行された以前の規則が直面した課題に対処することを目的としています。この最終規則は2025年1月21日より発効されます。
DecaBDEとPIP(3:1)は、どちらも家電製品、自動車、航空機など様々な用途に広く使用されています。DecaBDEは、コンピューター、テレビ、生地、アップホルスターの一部などに使用される添加型難燃剤です。PIP (3:1)は可塑剤、難燃剤、耐摩耗添加剤として使用され、電子機器、潤滑剤、グリース、プラスチック製品、工業用コーティング剤にも使用されています。どちらの物質も水生生物や人体に有害です。したがって、今回の改正は、実施上の問題に対処し、これらのPBT物質への潜在的な暴露を減らすことを目的としています。
最終規則は、製品および成形品中の非意図的添加であるDecaBDEとPIP(3:1)について、重量の0.1 %の規制値を設定しています。これは、個々の成形品に適用され、複合的な組み立て全体には適用されません。2026年10月31日以降は、PIP(3:1)を含有する成形品の商業上の流通は禁止されます。
以下は、今回の改正に関する主な変更点2です:
DecaBDE:
PIP (3:1):
EPA は、DecaBDE または PIP(3:1)、およびDecaBDE または PIP(3:1)を含有する製品および成形品 を商業的に製造、加工または流通するすべての者に対し、禁止および制限の遵守に関する通常の業務記録を保存することを義務付けています。これらの記録は、その記録が作成された日から5年間保存されなければならず、EPAの要請に応じて入手可能でなければなりません。
また、PIP(3:1)を含有する製品または成形品から再生または再利用されたプラスチック製の最終製品または成形品、およびそのようなリサイクルプラスチックから製造されたDecaBDE含有製品または成形品は、 新たなDecaBDEまたはPIP(3:1)が添加されない限り、除外することができます。
2024年11月7日、欧州化学物質庁(ECHA)は、高懸念物質(SVHC)候補リスト1に新たに1物質を追加し、リスト上のSHVCの総数は2422物質になりました。
リン酸トリフェニル(triphenyl phosphate:TPhP)は、第31回候補リストのパブリックコンサルテーションでSVHCとして提案されました。しかし、加盟国委員会(MSC)の意見がまとまらず、2024年6月公表のSVHCに指定されませんでした。その後、2024 年 10 月に開催された会合で更なる議論が行われた結果、MSC は全会一致で TPhP を SVHC とすることに合意し、候補リストへの追加を確定しました。
第31次更新候で追加されたSVHCの詳細
物質名 | CAS 番号(EC番号) | 追加理由 | 可能な用途 |
リン酸トリフェニル Triphenyl phosphate (TPhP) |
115-86-6 (204-112-2) | 内分泌かく乱特性 (Article 57(f) – 環境) |
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2024年4月29日、中国工業情報化部は、900MHz周波数帯のRFID(Radio Frequency Identification)機器の無線管理に関する規制の枠組みを詳述した公告を発表しました。この告示の主な目的は、周波数利用効率を高め、RFID機器の監視を強化することです。
2024年9月20日、欧州連合官報(OJEU)は規則(EU)2024/24621を公布し、ペルフルオロヘキサン酸(PFHxA)、その塩およびPFHxA関連物質について、REACH規則附属書XVII Entry 79として新たな規制を追加しました。
PFHxAは、化学的、熱的、生物学的分解に対する耐性が期待できることで知られるペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)のグループに属します。PFAS物質は、カーペット、家具、衣類の撥水・防汚・撥油加工など様々な用途があります。また、テフロン製品、半導体、泡消火薬剤にも含まれています。
2019年、ドイツは欧州化学品庁(ECHA)に対し、REACH付属書XVIIに基づくPFHxA、その塩およびPFHxA関連物質の規制を提案する書類を提出しました。ECHAは2回の公開協議を経て、最終意見をECに提出しました。ドイツから提出された書類とECHAの意見を考慮し、ECは、PFHxA、その塩およびPFHxA関連物質の特定の混合物や成形品への使用と上市は、人の健康と環境に対して許容できないリスクをもたらすと結論づけました。したがって、このリスクはEU全体で取り組むべきでなのです。
新しい規制は2024年10月10日に発効します。ただし、18ヶ月から5年の経過措置期間があらゆる製品カテゴリーに適用されます。
表A. PFHxA、その塩およびPFHxA関連物質の使用制限
対象物質 | ウンデカフルオロヘキサン酸(PFHxA)、その塩および PFHxA 関連物質 Undecafluorohexanoic acid(PFHxA), its salts and PFHxA-related substances |
制限範囲 |
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制限 |
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適用時期 |
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2024年8月30日、欧州化学物質庁(ECHA)はREACH候補リストの第32次更新に向けた、パブリックコンサルテーションを開始しました1。パブリックコンサルテーションは、2024年10月14日に締め切られます。
高懸念物質(SVHC)として6物質が提案されています。これらの物質について加盟国委員会が全会一致で合意に達した場合、候補リストに掲載されるSVHCの総数は、2024年12月または2025年1月に241から247に増えます。
表Aは、物質名、識別番号(CASおよびEC)、提案理由、および可能な用途を示しています。
表A. SVHC候補リストに含まれる物質について
物質名 |
CAS 番号 (EC 番号) |
提案理由 | 可能な用途 |
6-[(C10-C13)-アルキル-(分岐、不飽和)-2,5-ジオキソピロリジン-1-イル]ヘキサン酸 6-[(C10-C13)-alkyl-(branched, unsaturated)-2,5-dioxopyrrolidin-1-yl] hexanoic acid |
2156592-54-8 (701-118-1) | 生殖毒性 (Article 57c) |
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O,O,O-トリフェニル ホスホロチオアート(aka. チオりん酸トリフェニル) O,O,O-triphenyl phosphorothioate (TPPT) |
597-82-0 (209-909-9) |
PBT (Article 57d) |
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オクタメチルトリシロキサン Octamethyltrisiloxane |
107-51-7 (203-497-4) |
vPvB (Article 57e) |
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パーフルアミン Perfluamine |
338-83-0 (206-420-2) |
vPvB (Article 57e) |
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Reaction mass of: triphenylthiophosphate and tertiary butylated phenyl derivatives |
192268-65-8 (421-820-9) |
PBT (Article 57d) |
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Tris(4-nonylphenyl, branched and linear) phosphite (TNPP) |
- (-) |
内分泌かく乱作用 (Article 57(f) – 環境) |
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注:
PBT: Persistent, bioaccumulative, toxic
vPvB: very Persistent, very bioaccumulative
2024年6月27日、欧州化学物質庁(ECHA)はREACH候補リストの第31次更新を公表しました1。新たに1つの高懸念物質(SVHC)が追加され、現在SVHCの総数は241物質1になりました。
2024年3月から4月にかけて、ECHAはパブリックコンサルテーションを開始し、新たに2つの物質をSVHCとして特定することを提案しました。しかし、加盟国委員会は、提案された物質の1つであるリン酸トリフェニルについては合意に達することができませんでした。その結果、この物質は今回の候補リストに含まれません。
第30次更新候で追加されたSVHCの詳細
物質名 |
CAS 番号 (EC 番号) | 追加理由 | 可能な応用 |
ビス(α,α-ジメチルベンジル)パーオキサイド Bis(α,α-dimethylbenzyl) peroxide |
80-43-3 (201-279-3) |
生殖毒性 (Article 57c) |
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[1] The official Candidate List
[2] Press release from ECHA
2024年7月10日、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律施行令の一部を改正する政令」が官報で公布され1、パーフルオロオクタン酸(PFOA)異性体およびPFOA関連物質が、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(以下「法」という)の第一種特定化学物質に指定されました。
2021年、「PFOAまたはその塩]が第一種特定化学物質に指定されました。これは、「PFOAまたはその塩」が、認可を受けなければ製造または輸入できないことを意味しています。さらに、政令では、「PFOAまたはその塩」を含む特定の種類の製品を輸入できないことも定めていました。
2024年7月の更新2では、「PFOAまたはその塩」の第一種特定化学物質に「PFOAの分枝異性体又はその塩」が追加され、「PFOA関連物質」が新たに第一種特定化学物質に指定されました。つまり、PFOA、その分枝異性体および塩、PFOA関連物質は、認可を受けなければ製造も輸入もできません。以前報告した製品リストには、PFOAやその塩(PFOA異性体を含む)は含まれていませんでした。
政令によると、PFOA関連物質を含む以下の製品を日本に輸入してはならない:
上記製品の輸入禁止措置は、政令公布の6ヶ月後、すなわち2025年1月10日から施行されます。
EUの残留性有機汚染物質に関する規則(欧州POPs規則)(EU) 2019/20211の附属書Iを改正し、 メトキシクロルおよびUV-328を新たに記載する草案2が公表されました。これらの改正案は、2024年6月に開催されるEU POPs規制の管轄当局による第30回ハイブリッド会議で議論される予定です。
EUの残留性有機汚染物質に関する規則(欧州POPs規則)は、特定の有害化学物質の管理と使用制限を目的としています。POPs規則の附属書Iには、製造、上市、使用禁止の対象となる物質がリストアップされています。これらの物質は人の健康や環境に有害であると考えられています。欧州委員会(EC)には、科学技術の進歩に対応するため、委任法を採択する権限を与えられています。今回の改正案では、メトキシクロルおよびUV-328が附属書Iの新規項目として導入されることが提案されています。
表Aは修正案の一覧です。
表A: メトキシクロルおよびUV 328に関する附属書I改正案
対象物質 |
制限 | 申請予定日 |
想定される用途 |
メトキシクロル |
物質、混合物、成形品: |
公表の20日後 |
殺虫剤 |
2-(2H-benzotriazol-2-yl)-4,6-ditertpentylphenol (UV-328) |
物質、混合物、成形品: |
2025 年 2 月 26 日(一部の用途はより長い移行期間が適用される) |
表面コーティング剤、プラスチックの光安定剤 |
2024年5月21日欧州委員会は、電気・電子機器に含まれる有害物質の制限に関するRoHS指令1 を改正する新しい委任指令(EU)2024/14162を発表しました。委員会は、LEDチップのカドミウム使用に関する適用除外要求を評価しました。そして技術の進歩を踏まえて、適用除外の範囲を限定しました。
欧州連合官報に掲載された附属書IIIの項目39(a)に基づく現行の適用除外は、2025年11月21日に失効されます。しかし、委員会は項目39(b)として記載されている範囲を修正し、適用除外を認めました。項目39(b)の詳細は表Aを参照してください。
表A:RoHS指令附属書III 新たに追加されたカドミウム免除項目39(b)
エントリー | 適用除外品目 |
適用範囲と期間 |
39 (b) | ディスプレイおよび投影用途に使用されるLED半導体チップ上に直接堆積したダウンシフト半導体ナノ結晶量子ドットに含まれるカドミウム(LEDチップ表面1mm2あたり5μg Cd未満) |
すべてのカテゴリにおいて2027年12月31日まで有効 |
[1] RoHS Directive 2011/65/EU (Consolidated version)
[2] Directive (EU) 2024/1416
2024年5月3日、オーストラリア政府は家具類の転倒に関する新たな必須情報基準を発表しました。この必須基準「消費財(家具類の転倒)情報基準」1 は、サプライヤーに対し、家具の購入前、購入中、購入後の消費者に対し、家具の転倒事故を減らすための安全警告とアドバイスを提供することを要求しています。
規格に示された定義によれば、この要件は以下の家具のカテゴリーに適用されます:
カテゴリー1 - 高さが686mm以上の衣類収納ユニットまたは本棚。衣類収納ユニットとは主に衣類を収納することを目的とした家具で、1つ以上の扉または引き出しがある。
カテゴリー2 - 一般的にテレビ、ホームシアターシステム、またはゲーム機を収納するために使用される、高さを問わない娯楽用ユニット。
カテゴリー3 - 高さ686mm以上のコンソールテーブル、ディスプレイキャビネット、キッチンキャビネット、サイドボード
適用範囲から除外されるもの:
この基準によれば、対象家具のサプライヤーは、家具転倒の危険性について以下の方法で消費者に警告しなければなりません:
恒久的な警告ラベルは、耐久性があり、製品の寿命まで使用できるものでなければならず、これら転倒しやすい家具類が空であるときに見える場所に貼付しなければなりません。
オンラインで販売される場合は、販売時点における警告はプラットフォームが提供する家具の説明文に含まれるものとし、店舗で販売される場合は、商品の上または近くに表示されなければなりません。これは、家具類に取り付けられた下げ札またはスイングタグ、家具の近くまたは上に置かれた表示プレート、または家具に取り付けられた取り外し可能なシールの場合があります。
家具類のカテゴリーや販売場所(オンラインもしくは店舗か)によって、必要な情報は若干異なります。当局は、公表しているガイダンスの中で、適合する常設警告ラベルと販売時警告の例をいくつか示しています2。:
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カテゴリー1およびカテゴリー3の家具に対する適合警告ラベルの例 (製品における恒久的警告) |
カテゴリー2の家具に対する適合警告ラベルの例 (製品における恒久的警告) |
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カテゴリー1およびカテゴリー3の家具に貼付する適合下げ札の例 (販売時の警告) |
カテゴリー2の家具に貼付する適合下げ札の例 (販売時の警告) |
サプライヤーは、新しい情報および表示要件を実施するための12ヶ月の移行期間を有しています。この必須情報基準は2025年5月4日に発効されます。
2024年5月1日、コロラド州知事は、ペルフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の禁止および製品開示の要件を改正する法案(SB 24-0811)に署名しました。
2022年にコロラド州は、意図的に添加されたPFASを含む特定の消費者向け製品を禁止し、PFASを含む調理器具の製造業者に情報開示を義務付ける法案(HB 22-13452)を可決しています。この度の法案は、PFAS禁止範囲を拡大し、調理器具の情報開示要件を削除するよう修正されました。
以下はコロラド州のPFAS要件に対する改正の概要です:
A. 情報開示
B. 禁止
意図的に添加されたPFASを含む他の製品の禁止項目がさらに追加されます。
1. 2026年1月1日より適用
2. 2028 年 1 月 1 日より適用
[1] Legal text – Bill SB 24-081
[2] Legal text – Bill HB 22-1345
2024年1月23日、韓国科学技術情報通信部は電波法の改正(法律第20067号、2024年)を公布されました。
この改正は、適合性評価制度に自己適合確認を導入し、海外製造業者が国内代理店を指定し、不適合機器を報告するための要件を定めるものです。
第58条の2によると、自己適合性確認は、電波環境または放送通信網に危害を及ぼすおそれの少ない機器を製造、販売または輸入しようとする者に対して適用されます。また、指定試験機関による試験を受け、適合性評価基準に準拠していることを証明する方法も認められています。
なお、海外製造事業者が自己適合性確認審査を申請する場合には、国内に住所または営業所を有する者を現地代理人として指定することが規定されており、虚偽の指定があった場合には、第58条の13により適合性確認審査が取り消される可能性があります。
この改正は2024年7月24日に施行されます。
2024年3月1日、欧州化学物質庁(ECHA)はREACH候補リストの第31次更新に向けた、パブリックコンサルテーションを開始しました1。パブリックコンサルテーションは、2024年6月15日に締め切られます。
高懸念物質(SVHC)として2物質が提案されています。委員会が全会一致で合意した場合、候補リストに掲載される SVHC の総数は、2024年6月または7月に240から242に増えます。
表Aは、物質名、識別番号(CASおよびEC)、提案理由、および可能な用途を示しています。
表 A. SVHC候補リストに含まれる物質について
物質名 |
CAS番号 (EC 番号) | 提案理由 | 可能な用途 |
ビス(α,α-ジメチルベンジル)ペルオキサイド Bis(α,α-dimethylbenzyl) peroxide |
80-43-3 (201-279-3) | 生殖毒性 (Article 57c) |
|
リン酸トリフェルニ Triphenyl phosphate (TPhP) |
115-86-6 (204-112-2) | 内分泌かく乱特性 (Article 57(f) – 環境) |
|
2024年1月23日、欧州化学物質庁(ECHA)はREACH候補リストの第30次更新を公表しました1。新たに5つの高懸念物質(SVHC)が追加され、1つの物質の特性が更新されました。現在、SVHCの総数は240物質になりました2。
2023年9月から10月にかけて、ECHAはパブリックコンサルテーションを開始し、新たに5つの物質をSVHCとして特定し、フタル酸ジブチル(DBP)の特性を更新することを提案していました。
第30次更新候で追加されたSVHCの詳細
物質名 |
CAS 番号 (EC 番号) |
追加理由 |
可能な応用 |
2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール 2,4,6-tri-tert-butylphenol (2,4,6-TTBP) |
732-26-3 (211-989-5) |
|
|
2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール 2-(2H-benzotriazol-2-yl)-4-(1,1,3,3-tetramethylbutyl)phenol |
3147-75-9 (221-573-5) |
vPvB (Article 57e) |
|
2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[(4-モルホリン-4-イル)フェニル]ブタン-1-オン 2-(dimethylamino)-2-[(4-methylphenyl)methyl]-1-[4-(morpholin-4-yl)phenyl]butan-1-one |
119344-86-4 (438-340-0) |
生殖毒性 (Article 57c) |
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ブメトリゾール(UV-326) |
3896-11-5 (223-445-4) |
vPvB (Article 57e) |
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2-フェニルプロペンとフェノールのオリゴマー化およびアルキル化反応生成物 Oligomerisation and alkylation reaction products of 2-phenylpropene and phenol (OAPP) |
- (700-960-7) |
vPvB (Article 57e) |
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候補リストの更新項目と追加理由 |
|||
フタル酸ジブチル (DBP) |
84-74-2 (201-557-4) |
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注:
2024年1月18日、アメリカ合衆国消費者製品安全委員会(CPSC:the U.S. Consumer Product Safety Commission)は、改訂されたASTM F963-23を新しい連邦玩具安全規格として承認しました。この直接最終規則1は、CPSCが2024年2月20日までに重要な反対意見を受理しない限り、2024年4月20日に発効されます
この直接最終規則は、ASTM F963-23を参考として取り入れるとともに、ASTM F963-23に対する玩具試験を行う第三者適合性評価機関の認定基準およびCPSCによる認定の受け入れに関する既存の要求事項通知(NOR)を更新するものです。
ASTM F963-23は2023年10月に発効され、音響効果、電池の安全性、発射体などの分野における技術的要求事項の変更を特徴としています。また、フタル酸エステルの制限、サブストレート基板の免除、玩具トラッキングラベルの明確化および編集変更を組み込んでいます。
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