2023.02.20
国際的な第三者認証機関であるテュフズード(本部:ドイツ・ミュンヘン)より、欧州医療機器規則(MDR)および欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)の改正案の概要をお知らせします。
2023年1月6日、欧州委員会は、医療機器規則(MDR)および体外診断用医療機器規則(IVDR)の改正案を発表しました。この改正案は、製品の欠品リスクを軽減することを目的としています。そして2023年2月16日、本草案は欧州議会にて圧倒的多数で可決されました。1月下旬にはすでに欧州理事会が合意していることから、この改正案は事実上受理されたことになります。ノーティファイドボディ*であるテュフズードプロダクトサービスは、患者の安全を目的としたこの改正案を歓迎し、製造業者に対しては、引き続き迅速な対応を求めています。
*ノーティファイドボディとは: |
この改正案により、原則、製造業者には、既存の製品をMDRに適合させるための時間がより多く与えられることになります。リスククラスに応じ、MDD認証書の有効期限は2027年または2028年まで延長されます。この期限の延長は、製造業者とノーティファイドボディの双方のスケジュールに余裕をもたらします。
2021年5月26日以前にEC認証書または適合宣言書が発行された医療機器については、新規則への移行期間が以下のように延長されます。
この移行期間の延長には、一定の条件が付されています。つまり、安全で、製造業者がすでにMDRへの転換を進めている製品にのみ、より多くの時間が与えられることになります。申請書は遅くとも2024年5月26日までに提出すること、そしてノーティファイドボディとの契約合意は遅くとも2024年9月26日までに締結することが求められます。
また、これまで医療機器規則(MDR Art.120(4))と体外診断用医療機器規則(IVDR)Art 110(4)で定められていた流通品(在庫品)の販売期間が廃止されました。これにより、すでに上市されている医療機器は、終了日の2025年5月以降も使用できるようになりました。
MDRおよびIVDRの改正の次のステップは、署名および官報への掲載です。改正案の発行日は、署名日および官報への掲載日です。
Dr Royth von Hahn(テュフズード, Medical & Health Services, Global Senior Vice President)は次の通り述べています。「テュフズードは、この改正案の採択を歓迎します。この新しい期限により、患者や医療従事者は引き続き安全な医療機器を手にすることができます。また、この規則の実施を成功させるために、欧州当局やその他の関係者とともに、テュフズードはあらゆる活動に取り組んでいます」
新たな欧州医療機器規則の手続きは複雑で、時には長い審査時間を必要とすることが知られています。同時に、適合性を評価するノーティファイドボディの数はまだ限られています。テュフズードは早い段階から着実に能力を高め、規則への切り替えに際して製造業者と常に密接なやりとりを行っています。しかし、新たな状況下では、製造業者も積極的になり、計画策定に全速力で取り組む必要があります。
テュフズードは、ウェブサイトにて、製造業者に向けた最新情報を掲載しています。技術文書の作成にあたっては、ウェブサイト上の「テュフズードへの技術文書提出のためのガイダンス**」をお役立ていただけます。テュフズードが発行する MDD 認証および AIMDD 認証の保有者に対し ては、積極的な顧客コミュニケーションの中で、新しい期限であっても、認証申請書を速やかに提出するよう通知・助言しています。審査予定日が遅い場合、適時処理は保証されず、またMDR認証へのシームレスな移行もできません。
テュフズードは、安全で有効で、かつ確立された医療機器の供給における責任を常に真剣に受け止めており、そのため現在も準備を進めています。Royth von Hahnは、現状について「革新的な製品と高性能の認証システムを通した医療機器の拠点として、ヨーロッパの将来にわたる継続性を強化するという熱意によって、全ての市場参加者が団結していることは皆知っています。」と解説しています。
30以上の拠点に、1,200人以上の医療機器専門家が在籍
テュフズードは、世界で最初にMDR試験の認可を受けたノーティファイドボディの一つです。また、当社の医療機器事業部は、過去4~5年の間に着実に能力を高めており(CAGR約20%)、現在では日本を含む世界30以上の拠点に1,200人以上の医療機器エキスパートを擁しています。
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