品質マネジメントシステム(QMS)規格の新バージョンが 2026年秋にリリース予定
品質マネジメントシステム(QMS)規格の新バージョンが 2026年秋にリリース予定
≪目次≫
>ISO 9001:2015 はなぜ改訂されるのか
>重要なポイント
>ISO 9001:2026の主な変更ポイント
>ISO 9001:2026の主な変更ポイントの概要
>ISO 9001 改訂版が企業にもたらす影響
>テュフズードのISO 9001 認証サービス
>ISO 9001 改訂 2026に関するよくある質問(FAQ)
>ISO 9001 改訂 2026 に向けた万全の準備を
ISO 9001 認証は、品質マネジメントシステム(Quality Management System, QMS)に関する国際的に認知された標準であり、一貫した製品およびサービス品質を確保するための基礎的なシステムを提供しています。
国際標準化機構(International Organization for Standardization, ISO)は、技術の進歩、変化する顧客の期待、サステナビリティや気候変動などの新たな課題に対応するため、通常 5〜10 年ごとに規格を見直します。
そのため、現行の ISO 9001:2015 規格も、今日の急速に変化するビジネス環境の中で、関連性と有効性を維持するために改訂が予定されています。たとえば、モノのインターネット(Internet of Things, IoT)、インダストリー 4.0、人工知能(Artificial Intelligence, AI)、機械学習(Machine Learning, ML)、ビッグデータ分析など、特に品質マネジメントにおけるデジタルトランスフォーメーションなどの対応は広まっています。
今回の改訂のもう一つの目的は、規格間の互換性をさらに高めることです。現行の規格はすでに発行から 10 年以上が経過しており、見直しの時期に来ていました。ここでは、ISO 9001 の改訂の背景、改訂プロセス、そして企業として今取り組むべきことについて詳しく説明します。
ISO 9001:2015 は、当時、新たに導入されたハイレベルストラクチャー(High-Level Structure, HLS)を初めて採用した規格でした。改訂版では、現在の ハーモナイズド・ストラクチャー(HS)に合わせて内容が調整されています。
今回の ISO 9001 改訂では、現時点では 本質的に新しい要求事項が追加される予定はありません。変更点の多くは文言の明確化や表現の標準化といった、主に共通理解を得るための調整となっています。
総じて、今後 ISO 9001 認証を取得している企業が直面する、実装上のハードルは 大きくならない見込みです。
新しい構造
今後、ISO 9001:2026 は ISO/IEC 27001 が採用している ハーモナイズド・ストラクチャー(HS) に準拠する見込みです。これにより、構造が統一され、他のマネジメントシステムとの統合が容易になります。
規格本文への「気候変動」の明記
2024 年春、国際標準化機構(ISO)は、企業に対してマネジメントシステムで気候変動を考慮することを義務付けました(AMD 1:2024-02 による直接的な改訂)。
今回の改訂版 ISO 9001 でも、気候変動の取り扱いが組み込まれる予定です。重要なポイントは次のとおりです。
機会とリスクの章を分離
これまで、企業は「機会とリスクへの対応」を検討する際、リスク側に重点が置かれ、機会の検討が不十分になる傾向がありました。このバランスを改善するため、改訂版では「機会(Opportunities)」は第 6.1.3.章、「リスク(Risks)」は分離して第 6.1.2章になります。
品質文化と倫理
第 7.3 章「認識(Awareness)」には、「企業の品質文化および倫理的行動」に関する要求が追加される見込みです。今後は、トップマネジメントは、 品質文化と倫理的な行動を促進すること(第 5.1.1 章、Leadership and commitment)を求められます。
また、企業は、監督下で業務を行うすべての人に、企業の品質文化について認識させる必要があります。
経営戦略への品質マネジメントのさらなる統合
トップマネジメントは、企業の状況を考慮した品質方針を策定することが求められます。新たに追加される点として、戦略的方向性を支援することが求められる見込みです。
附属書の一部削除
附属書 A「新たな構造,用語及び概念の明確化」は大幅に改訂されます。一方、附属書 B「180.庁C176によって作成された品質マネジメント及び品質マネジメントシステムの他の規格類」は、代替なしで削除されます。
移行スケジュールと主要な期間

ISO 9001 は、世界で最も広く利用されている国際的なマネジメントシステム規格で、「すべての規格の母」とも呼ばれています。多くの業界では、市場で活動するための前提条件として、この規格の認証が求められています。
認証を取得している企業は、有効な認証を維持するために、新しい規格へ移行する必要があります。しかし、現時点ではまだ最終版は公表されていません。企業は規格の動向を常に把握しておくことが重要です。また、改訂版が発行された後は、変更点への対応を速やかに進めることが求められます。
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ISO 9001 の改訂に向けて企業が準備すべきこと
新しい ISO 9001 の規格文書が公開されたら、企業は速やかに内容を確認し、変更された要求事項を自社の品質マネジメントシステム(QMS)へ適切に反映することが必要です。こうした変更点は、企業内部にも確実に浸透させる必要があります。
たとえば、ギャップ分析を実施することで、どの領域に変更対応が必要かを明確にすることができます。基本的に、早めの計画と準備をすることにより、システムを十分な期間をもって整合させることが可能です。
ISO 9001 は他のマネジメントシステムと統合できるのか
はい。ISO 9001 に基づく品質マネジメントシステムは、他のマネジメントシステムと非常に高い親和性があり、統合することが可能です。
たとえば、次のような規格との統合が挙げられます。
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豊富な専門知識:
テュフズードの 監査員は、高い専門性と豊富な経験を持ち、幅広い業界のマネジメントシステムを評価する能力を備えています。
グローバルでの現地対応:
テュフズードの 世界的ネットワークにより、海外拠点を含む国際的な企業でも、同一の認証機関による監査を受けることができます。
信頼の証となる強力な認証マーク:
テュフズードの認証マークは、品質と誠実性の象徴として世界中で信頼性、独立性、中立性を表しています。
“品質”が伝わる強力なアピール:
国際的に認知されたテュフズードの認証マークによって、企業の品質基準を明確に示し、競合との差別化を図ることができます。
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今回の改訂は「小改訂」と位置づけられていますが、審議の過程でスケジュールに遅れが生じています。委員会では通常どおり最初の草案(Committee Draft)を作成し、意見募集を実施しました。
しかし、ステークホルダーからの多くのフィードバック と高いレベルでの議論の必要性 により、案は技術委員会およびワーキンググループへ差し戻されました。現在、国際規格案(DIS) が意見受付のために公開されています。
今回の改訂が、 直ちに既存の ISO 9001 認証に影響を与えることはありません。現行の認証は引き続き有効です。
通常、発行日から3年間の移行期間が設けられ、その間に企業は新しい規格へ移行する必要があります。
いいえ。新しい規格の発行日から3年間の移行期間が設けられています。
企業は、この期間中に品質マネジメントシステムを、新しい要求事項に適合させ、認証審査を受ける必要があります。
新しい規格への移行は、通常は更新(再認証)審査に合わせて行われます。しかし、状況に応じてサーベイランス審査のタイミングで移行することも可能です。
新しい ISO 9001 は発行に向けて着実に進んでいます。今回の変更点は主に構造に関するもので、大きな負担となるような改訂は予想されていません。
2026年9月に最終版が公表され次第、企業は速やかに変更点を確認し、自社の QMS に反映していくことが重要です。
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