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グローバル市場の化粧品試験

   

グローバル市場の化粧品試験

   

グローバル市場を対象とするリサーチ会社IBISWorldによると、化粧品およびパーソナルケア製品の市場は世界的に見て巨大であり、年間2500億ドルの小売売上高を出し、およそ50万人の従業員を雇用しています。  長きにわたり、化粧品の消費は北米、欧州、北アジアに集中しており、2013年の予測収益の約80%を占めています。2008年〜2013年の化粧品のグローバル市場における年間成長率は平均で約3%ですが、データによると、上記の国での消費率の伸びに伴って、新興成長市場が急速に成長していることが分かります。[1]

 化粧品は人体と直接接触するものです。そのため消費者を微生物や化学汚染、他の有害な影響から守るためにさまざまな検査が実施されます。  また、防腐剤の効力を含め、製造後の安定性についても評価されます。さらに近年、化粧品の試験プロセスは変更され、製品の安全性を評価するための動物試験が一部地域の規制当局により禁止されています。

 

Global Cosmetic Industry

化粧品の安全性に対する懸念

現在、化粧品に使用されている天然および合成成分は3000種類以上あります。[4] これらの成分のうち多くは化粧品への使用について安全性が確認されていますが、個々の化粧品成分としての安全性を試験する義務付けはありません。さらに、化粧品は世界中で調達、製造されているため、小規模な製造業者においては広くは使用されていないその土地の成分を製品に使うこともあり、製品の安全性を確保する過程が複雑になっています。

化粧品の原料が分かっていても、安全性の懸念を一掃することは難しいものです。例えば、一部の消費者はこう思っています。「オーガニック化粧品は、農薬やその他の有害物質を使わずに作られた成分を使用しているため、安全性のレベルが高い。」しかしながら、オーガニック成分でも人体に対しては有毒である場合もありますし、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。化粧品成分としての安全性が保証されているわけではないのです。

化粧品を使用する消費者が増えるにつれて、有害成分への暴露のリスクが潜在的に高まります。  ある推定によると、米国の消費者は約10種類の化粧品を毎日使用しており、結果として日々125種類以上の成分に触れているのです。[5] この接触の頻度は、使用中の化粧品成分の数と相まって化粧品への有害反応のリスクを劇的に増加させます。

化粧品成分への曝露による有害作用は、ほとんどが皮膚や眼への刺激、またはその他のアレルギー反応です。これらの症状は、通常、反応を示す成分を含む製品の使用を中止すると治まります。しかし、より重度で悪化する反応の場合、長期間にわたる接触から生じている可能性があります。  さらに、化粧品成分への長期間にわたる曝露の影響に関する研究はほとんどなく、より多くの研究が必要とされる状況です。

また、成分が化粧品に使用される形態に関連して発症しているケースもあります。例えば、メイクアップパウダーに含まれている粉末の二酸化チタンは、吸入するとがんに関係することが分かっていますが、練り歯磨きや日焼け止めなどの乳状液に使用されるのは安全だと考えられています。[6] その他、例えばフタル酸エステルは、低濃度で使用される一部の化粧品では安全とされていますが、他の製品では禁止されています。

 

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一次化粧品試験

一般的に個々の成分の安全性試験は求められませんが、ほとんどの化粧品は次の5つの基本的な試験が必要となります。
•微生物学的試験―細菌や菌類を含む潜在的に有害な微生物汚染物質の有無を評価する試験です。主に最近製造された製品で実施されており、製造工程で使用される成分の品質だけでなく、製造工程の無菌性も検証することを意図しています。測定結果は、適用される規制要件、または製造業者によって定められた仕様のいずれか高い方の要件を満たさなければなりません。

•化学汚染試験―人体に有害であるものとして、水銀、鉛、ヒ素、ジオキサンなどを検査します。微生物学的検査と同様、製品包装に先立って完成品に対して実施される試験です。主に赤外線(IR)分光法、および高速液体クロマトグラフィーを含む高度な化学分析技術を使用して実施されます。試験の結果、化学的汚染が特定された場合は、原材料のさらなる試験が推奨されます。

•保存効力試験―製造後の微生物汚染物質の成長を防ぐために、通常、防腐剤を化粧品に添加します。保存効力試験では化粧品のサンプルに、黄色ブドウ球菌や大腸菌などの細菌、カンジダアルビカンスなどの菌類を注入し、試験期間中、定期的に汚染レベルを評価します。  試験の結果、微生物学的汚染物質の再増殖を示した化粧品は、一般的には改良が求められます。

•製品安定性試験―製品の有効期間中に起こると予想され、消費者の使用に悪影響を及ぼすと考えられる主な特性の変化を評価します。製品の主な安定性要因には、色、質感、匂いなどがあります。製品の安定性試験は、実際の使用によく似たものですが、より長い時間をかける、または短期間、製品を高い気温にさらすなどして検査します。

•製品安全性試験―基本的な化粧品試験のうち最後に行われるものです。皮膚の刺激(製品が皮膚を刺激する傾向)、眼の刺激(製品が目を刺激する傾向)、および皮膚感作性(発疹、腫れ、またはその他の副作用を発症する傾向)を検査します。人による化粧品の使用に関連する安全性の問題の多くを直接的に扱う試験です。

製造業者は、製品の種類に応じて化粧品の安全性および有用性を保証するために、追加の試験を行うことを選択することが可能です。また、バイヤーや消費者が要求する特定の品質要件を満たすために追加の試験を実施することも可能です。

まとめ
化粧品市場は今後も成長が続き、特にアジア太平洋地域の新興国での成長が見込まれます。ほとんどの化粧品は指示に従って使用される限り安全ですが、製品が期待どおりの効力を発することや、消費者の安全を確保するためには、厳密な材料選択と試験を実施する必要があります。国の化粧品規制制度は、市販前承認の義務化から市販後の監視および執行努力へと移行する動きを見せています。しかしながら、製品の国際流通を目指す化粧品製造業者にとっては、市場アクセスを確保するために高度なプランニングが不可欠となります。

 

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