AIシステムのセキュリティをビジネスブースターに
AIシステムのセキュリティをビジネスブースターに
本プレスリリースはテュフズード(本部:ドイツ・ミュンヘン)のプレスリリースを翻訳したものです。原文(英語)はこちら:‘NTT DATA and TÜV SÜD join forces to improve the quality of AI applications’, TÜV SÜD, 25 October 2023, https://www.tuvsud.com/en/press-and-media/2023/october/ntt-data-and-tuev-sued-join-forces-to-improve-the-quality-of-ai-applications
25 October 2023
国際的な第三者認証機関であるテュフズード(本部:ドイツ・ミュンヘン)は、NTTデータとのAI(人工知能)アプリケーションの品質向上に関する協業をお知らせします。NTTデータは今後、テュフズードが開発したAI品質フレームワークを活用し、AIを活用したアプリケーションの信頼性を高め、その品質を保証します。協力契約には、テュフズードが開発したAI品質フレームワークおよび適切な分析ツールの使用が含まれます。これにより、NTTデータの顧客は、市場にフォーカスした高品質のAIアプリケーション設計・開発が可能になりました。
テュフズードのAI品質フレームワークは、組織がAIアプリケーションに潜在するリスクを特定し、アプリケーションの公正性(fairness)、説明可能性(explicability)、堅牢性(robustness)を試験できるガイダンスとツールを提供します。ITサービスプロバイダーであるNTTデータは、上記に加えて、AIの品質を向上させ保証するためのアクションと、長期間にわたって性能劣化がないことを保証する機械学習運用(MLOps)ライフサイクルの実施においても、顧客をサポートしています。
NTT Data DACHのStefan Hansen氏(CEO and Chairman of the Board)は次のように述べています。「企業に対する業務改革のプレッシャーは高まっており、プロセス自動化のためのAIシステムを導入する企業も増加しています。テュフズードのAI品質フレームワークを通じて、当社の顧客は、欧州における将来的な法規制に備えるためのガイダンスを得ることができます。テュフズードのサポートにより、法規制が制約とはならず、自動化業務プロセスにおける信頼性と安全性の促進剤となります」
AI品質フレームワークは、品質と市場を重視したAIアプリケーションの開発・利用を目指す組織をサポートします。このフレームワークは、現在適用されているグローバルな規制や標準に基づいています。さらにこのフレームワークには、データ管理、AIの堅牢性、AIアプリケーションのライフサイクルと品質保証、安全性とセキュリティ、AIアプリケーションの制御や試験など、高品質なAIアプリケーションの基礎が盛り込まれています。顧客は、分析ツールを使用して、AIアプリケーションの公平性、説明可能性、堅牢性を試験できます。テュフズードのDr Andreas Hauser(CEO Digital Service)は次のように強調します。「AI品質フレームワークをベースにして体系的に適用することで、組織は独自に(または第三者の支援を受けながら)、効率的かつターゲットされた方法で、高品質のAIアプリケーションを設計・開発できるようになります。それと同時に、このフレームワークは、企業が法規制の動向やアプローチを把握し、市場に合ったアプリケーションを開発するのにも役立ちます」
German Economic Instituteの調査によれば、生成AIは将来、ドイツの粗付加価値に3300億ユーロもの貢献を果たす可能性があると推定されています。さらにドイツ企業のおよそ17%が、テキスト、データ分析、マーケティングなどの分野ですでにAIを利用しているといいます。
同時に、消費者は、安全でセキュアなAIアプリケーションを確保するための法的枠組みを求めています。テュフ組織(TÜV-Verband)がドイツ国民を対象に、AIの問題に対処する法規制に関する意見調査を行ったところ、その結果は非常に明確で、回答者の91%が、AIの安全でセキュアな利用を確保するための法的枠組みを確立するための法整備を求めていました。さらに回答者の83%が、AIの規制と利用の方向性として、ヨーロッパの価値観を取り入れるべきだと考えていることも明らかになりました。
しかしながら、AI関連のリスクはしばしば過小評価されています。AIのアルゴリズムバイアスは、年齢、性別、民族性などで差別し、特定のグループに不利な決定を下すことが多々あります。これは顧客の信頼を失うだけでなく、欧州の価値観や法律に違反し、将来的には高額な制裁金を科される可能性もある問題です。このAIアプリケーションの悪影響を最小限に抑えるため、AIシステムの使用と開発に関する規則とガイダンスを定める欧州のAI法は、今年中に最終決定されると見込まれています。
NTTデータは、ビジネスおよびITソリューションのプロバイダーとしてグローバルに事業を展開しており、AIに関する長年の経験を持ち合わせています。同社は、AIの使用と開発に関する欧州の厳しい規制への準拠をサポートしています。NTTデータのウェブサイトでは、「Trustworthy AI」と題したホワイトペーパー(ドイツ語)にアクセスすることができます。
世界的な第三者認証機関であるテュフズードは、AIアプリケーションの品質管理(QM)と品質保証(QA)に関する多数のサービスを提供しています。トレーニングに加え、テュフズードは品質分析、リスク評価、監査サービスを提供します。詳細はこちら https://www.tuvsud.com/ja-jp/themes/artificial-intelligence
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