
1.ツイストデザイン
ベースからトップまで120度ねじることにより、風の負荷を最小限に抑えるのに最適な回転が作成されます。
幾何学は持続可能な建設のカギとなり得るのか?
幾何学は持続可能な建設のカギとなり得るのか?
「ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)を活用することで、建設中の建物の多次元デジタル表示が可能になり、実際の建設作業に先立ち、正確なビルディングシミュレーションと環境への影響を知ることができます。」
マーク・グロスコフ
グローバルビジネスユニットマネージャー、
ビルディングTIC、不動産・インフラ部門、テュフズード
2018年1月24日(水)
ギザの大ピラミッド、タージマハル、ストーンヘンジなど、古代の遺跡は、優れた建築は長持ちする、ということを証明してくれます。そしてこれらに共通する一点があるのなら、それは正確な幾何学です。
有名な黄金比であろうと、卓越した対称性であろうと、幾何学は、有史以来、大きい、小さい、規則的な、または特殊な形をした、すべての建物の中核をなすものです。今日においても、近代的な複合施設や超高層ビルの計画、設計、建設、メンテナンス、リノベーションに至るまで、同じ原理が、建築家に吹き込まれています。なぜなら、彼らは、感覚と持続可能性の間の微妙なバランスを見つけることを目指しているからです。
ワールドグリーンビルディングトレンド2016の報告書によると、持続可能な建物が増えてきています。なぜか。ビジネスオーナーは、低い運用コストにより、より効率的なエネルギー消費のメリットを享受することで、その将来性のある資産の価値をゆっくりと認識し始めています。
利害関係者の目には、それは肯定的な変化として見られております。なぜなら、我々の時代の最大の脅威の一つである気候変動と戦うための共同行動計画において、1つの積極的な動きでもあるからです。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、建物関連の温室効果ガス排出量が2030年までに26%に増加すると予測しています。これは、156億トンという膨大なものです。持続可能な建物の設計は、その予測の推移を削減し、さらには変更することも可能となります。
2045年までに都市生活区域の数が急激に増加するので、都市はこの流れに適応する準備をする必要があります。高密度構造は、必然的に、複雑な設計プロセスにおいて幾何学が重要な考慮事項となる、将来の持続可能な都市の重要な特徴となるでしょう。
テュフズードのビルディングTIC、不動産・インフラ部門、グローバルビジネスユニットマネージャーであるマーク・グロスコフは、こう説明します。
「建設幾何学(「マスキング」)は、風や太陽からの自然エネルギーの最大化、自然の植生の影響、さらには周囲の建物への接近などの厳密な要因を考慮して、建物の形状と大きさを戦略的に計画します。」
小さく複雑な詳細も重要な役割を果たします。グロスコフは語ります。「表面が一日のうちさまざまな時間帯で日光にさらされるため、建物の角度からアーチに至るまでの要素は、加熱と冷却を最大限にするのにも役立ちます。」
建築家は、計画段階でこれらの重要な決定のいくつかを行います。「ビルディングインフォメーションモデリング(BIM)の活用は、建設中の建物の多次元デジタル表示を実現することで、プロセスを大幅に可能にしました。BIMモデルの要素は、実際の対応物のすべての特性を持っており、実際の建設作業が始まる前に、正確なビルディングシミュレーション、そして環境への影響の理解を可能にします。」
グロスコフは次のように付け加えます。「BIMは、幾何学ベースのシミュレーションと最適化で、より高度なインテリジェンスを実現します。重要な基準と同様に、外観や部屋のスペースとレイアウトを、エネルギーや設備管理の問題と結びつけるBIMは、最高の設計品質と運用コストに関連する建設コストを、より迅速に決定するデジタル方式です。上海タワーやモスクワのカントリーパーククリニックなどの例は、最大限の使いやすさと、建設と運用のためのコスト削減と調和した、より洗練された建物設計のための、BIMが持つ優れた影響を示しています。」
既にこの方向へ積極的な一歩を踏み出している国もあり、興味深い幾何学的外観を持つ建物が、都市景観の一部となっています。目を引く審美性に加えて、ご存じないかもしれませんが、これらのユニークなデザインは、今日の緊急の必要性、すなわち持続可能性にも対応しているのです。
エネルギー効率の高い建物を設計する場合、考慮すべき多くの要素が存在します。多くの場合、環境への影響を低減するために最適化された精密な建物を考案することと、建物を支える構造を作り出すエネルギー集約的なプロセスとのバランスをとることがトレードオフとなります。追加の備品や拡張機能により、建物のコストがさらに引き上げられることがあります。
グロスコフはこう語ります。「エネルギー効率の良い機能を実装するにあたって、設計者は、運用エネルギー、およびこれらの構造材料の製造に必要なエネルギーの両方について、慎重に設計を最適化する必要があります。」
今日では、高度なシミュレーション技術とビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)システムにより、複雑な建物を正確な幾何学でデジタルモデル化することができます。これにより、建物所有者は、開発の初期段階で、実現可能なエネルギー効率の良いデザイン決定を下すことができます。タイムライン、経費、建物管理データの予測を考慮し、投資全体の収益を評価します。グロスコフは言います。「テュフズードは、インフラプロジェクトを効率的に計画、設計、構築、管理するために、建物のライフサイクル全体にわたって、3Dから7DまでのBIMを採用しています。」
さらに、テュフズードは、持続可能な設計を支援するための建設前段階において、「建物の構造に関するエネルギー効率のアドバイス、そして設備とプロセスを最適化するための適切なアプローチの提供」から、グリーン製品テスト、グリーン材料選定、そして国際規格に準拠した高性能の建物を維持するための適切な資格の取得に至るまで支援しています。
建物の重要な構成部品は、依然として安全性と品質基準に重点を置いています。建築幾何学を考慮することが主流になるまでには時間がかかるものの、現段階では持続可能なデザインが建物の審美的な魅力に貢献しており、人口密度が高まり、環境への責任がスポットライトを浴びるにつれて、すぐに将来の都市にとってのトレンドになるでしょう。
今日の持続可能な建物の建設について学んでいきましょう。
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