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FCCが試験所管理を強化、今確認すべきポイント

無線機器メーカーが押さえておきたい2026年7月の重要規制動向

無線機器メーカーが押さえておきたい2026年7月の重要規制動向

2026.08.26

米国向け無線機器を開発・販売する企業にとって、FCC認証は市場参入に欠かせない要件の一つです。

2026年7月、FCC(米国連邦通信委員会)は試験機関への監督強化や認証制度に関する複数の重要な発表を行いました。特に注目すべきは、認証取得時に利用する試験機関の信頼性に対する監視が強化されていることです。 

認証取得済み製品を保有する企業や、今後FCC認証を計画している企業にとっても影響が及ぶ可能性があるため、最新動向を確認しておきましょう。


注目ポイント①:FCCが「Bad Labs」対策を強化

FCCは、虚偽の試験結果発行や試験データ改ざんなどに関与した試験機関に対する法執行措置を発表しました。これは近年進められている「Bad Labs対策」の一環であり、試験データの信頼性確保を目的としています。

 

注目ポイント

FCCは以下のような行為を問題視しています。

  • 試験未実施にもかかわらず試験結果を発行
  • 試験データの改ざん
  • 実際と異なる測定結果の提出
  • 不適切な認証申請支援
今後は試験機関だけでなく、その試験結果を利用する認証申請者にも影響が及ぶ可能性があります

 

メーカーへの影響

今後は試験機関だけでなく、その試験結果を利用した認証申請者にも影響が及ぶ可能性があります。認証取得時には、

  • 試験機関の認定状況
  • FCC認定試験所としての有効性
  • 過去の指摘履歴

などを確認することが重要になります。

FCC公式ガイダンスを確認する


注目ポイント②:FCC認定試験所の認定取消し手続き開始

FCC Office of Engineering and Technology(OET)は2026年6月、SLG-CPC Test Laboratory Co., Ltd.に対する認定取消し手続きを通信法302条(e)に基づく認定取消し手続きを開始したことを公表しました。 

対象試験所を利用していた企業は、

  • 関連認証案件への影響有無
  • 再試験や追加資料要求の可能性
  • 認証維持への影響

などを確認することが推奨されます

SLG-CPC Test Laboratoryに関するFCC発表を確認する


注目ポイント③:ソフトウェア管理に関する要求がより重要に

FCCはKDB 594280の更新を行い、非SDR機器におけるソフトウェア構成管理に関する考え方を整理しました。対象には、周波数設定変更、出力制御、地域設定変更、ソフトウェアアップデート管理などが含まれます。 

特にWi-Fi搭載機器やIoT機器を開発するメーカーにとっては、今後のサイバーセキュリティ関連要求とも関係する重要な動向と言えるでしょう。 

ソフトウェア構成管理に関するFCCガイダンス(原文)を確認する


注目ポイント④:ウェアラブル機器・AR/VR機器向けSAR評価ガイダンスを更新

FCCは KDB 775926「SAR Testing for Irregular Shaped Devices」を公開し、不規則形状機器に対するSAR(比吸収率)評価方法を明確化しました。ウェアラブル機器や特殊形状製品の普及を背景に、従来のスマートフォン中心の評価から対象範囲が広がっています。 

 

対象となる製品例

  • スマートグラス
  • AR/VR機器
  • 小型ウェアラブル端末
  • 特殊形状IoT製品

 

メーカーへの影響

これらの製品を開発する企業は、従来のSAR試験方法では対応できないケースが発生する可能性があります。製品設計段階からSAR評価方法を確認しておくことが重要です。

SAR評価方法に関するFCCガイダンス(原文)を確認する


注目ポイント⑤:位置情報機能搭載機器の事前審査対象が拡大する可能性

FCCは KDB 951290「Equipment Compliance Review(ECR)」を更新し、2026年6月24日版で「Part 15 Geolocation General PIA」を新たに追加しました。位置情報機能を有する機器について、事前審査(PIA)の対象となるケースが拡大する可能性があります。

 

特に注意したい製品

  • Wi-Fi測位機能搭載製品
  • GNSS連携製品
  • 位置情報サービス対応IoT機器
  • スマートトラッカー

 

メーカーへの影響

位置情報機能を持つ製品では、認証取得までのスケジュールや必要資料に影響する可能性があります。今後のFCC認証プロジェクトでは、事前審査要件を考慮した計画立案が重要になります。

Equipment Compliance Review更新内容(原文)を確認する


スマートフォンメーカー向け注意事項:HAC遵守期限の確認

FCC Wireless Telecommunications Bureauは2026年6月5日、携帯端末メーカーに対して補聴器適合性(Hearing Aid Compatibility:HAC)の遵守期限が近づいていることを改めて通知しました。

対象となるメーカーは、2026年7月31日までにFCC Form 655(適合証明書)を提出する必要があります

 

背景

FCCは2024年にHAC規則を大幅改正し、従来の技術基準ベースの評価から、BluetoothやWi-Fiなどを活用したリアルタイムテキスト(RTT)対応を含む性能ベースの要件へ移行しています。

スマートフォンや携帯端末を米国市場へ投入しているメーカーは、適用範囲や報告義務について再確認が必要です。

 

メーカーへの影響

  • 米国向け携帯端末を販売しているメーカーは要確認
  • FCC Form 655の提出漏れに注意
  • HAC関連の技術文書や適合宣言書の整備が必要

HAC(補聴器適合性)の遵守期限に関するFCC通知(原文)を確認する


テュフズードからのコメント

今回のFCCの発表で特に重要なのは、「製品性能」だけでなく「認証取得プロセス」そのものが評価対象になりつつあることです。

今後は、

  • 利用する試験所の選定
  • ソフトウェア変更管理
  • 認証維持戦略
  • サイバーセキュリティ対応

を含めた認証計画がますます重要になると考えられます。


FCC認証・市場アクセスに関するご相談

テュフズードでは、FCC認証支援、試験所選定、無線試験、認証戦略立案など、米国市場向け製品の市場アクセスをサポートしています。ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。

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