国連発IEEE SustainMobility Framework、正式な規格化プロジェクトに
国連発IEEE SustainMobility Framework、正式な規格化プロジェクトに
2026.05.13
Tokyo/Japan. 国際的な第三者認証機関であるテュフズード(本部:ドイツ・ミュンヘン)がIEEEと連携するIEEE SustainMobility Frameworkが、このたび正式なIEEE規格化プロジェクトに認定されたことをお知らせします。IEEE SustainMobility Frameworkは、2024年の国連総会において設立されたイニシアチブです。その目的は、都市環境における持続可能なモビリティの概念を評価するための、グローバルに調和のとれた規格を策定することです。
IEEE SustainMobility Frameworkの取り組みは、国際的な主要ステークホルダーで構成される産業ネットワークIEEE SA Industry Connections Activityが担っています。同議長を務め、テュフズードの専門家であるPascal Mast(Director Sustainable Technologies, TÜV SÜD Division Mobility, and Chair of the Industry Connection)の主導の下、このたび初期成果が発表され、本イニシアチブは正式なIEEE規格化プロジェクトとして認定されました。これは、国連の気候目標の要件を満たす持続可能なモビリティ・モデルの開発に向けた重要な一歩です。本イニシアチブの目標、解決策、および現在のプロジェクト状況の概要が公表されたことをテュフズードよりお知らせします。
脱炭素化、安全性、社会変革、経済性、アクセシビリティ、そして受容性は、国連の17の持続可能な開発目標(SDGs)の一部です。モビリティは、これらの多くの領域において特に重要な役割を果たしています。何より、運輸部門は世界全体のCO₂排出量の20%以上を占めており、その中でも道路を基盤とする個人輸送が最大の割合を占めています。世界規模で、特に都市環境において持続可能なモビリティを確立するためには、すべてのステークホルダーが、法的に確実な方法で様々なコンセプトを実施し、具体的かつ測定可能なパラメータに基づいてそれらを比較できるよう、世界的に拘束力のある規格と法的確実性を必要としています。その最初の規格化手続きが、近く開始される予定です。
Pascal Mastは次のように述べています。「国際的に有効な規格があってこそ、未来の持続可能なモビリティを実現できるのです。私たちは、安全性、経済性、アクセシビリティ、社会的受容性といった側面を意図的に取り入れ、幅広いアプローチを採用しています。したがって、私たちのビジョンは意図的に包括的なものとなっています」 同氏は、規格化を通じて具体的かつ的確なサービスを生み出すための活動を統括しています。これにより、たとえば、排出削減施策の算定および文書化に現在必要とされている労力が大幅に簡素化することが期待されています。IEEEプロジェクトとテュフズードの緊密な連携により、規制要件とサステナビリティ目標の両方を満たす、革新的かつ実用的なソリューションの開発が可能になります。
動機づけ
世界中で、モビリティシステムは国連の気候目標への貢献を求める圧力にさらされています。その結果、CO₂排出量を削減するための多くの取り組みが各地で始まっています。しかし、こうした目標はしばしば断片化しています。共通の基盤がなければ、このような活動は異なる方向へと進展してしまうリスクがあります。
IEEE SustainMobilityフレームワークの発起人たちは、グローバルな調和こそが、迅速かつ持続可能な成果をもたらすことができると考えています。テュフズードの専門家もこの見解に同意し、普遍的に適用可能な規格を通じてのみ達成できると強調しています。Pascal Mastは次のように説明しています。「私たちはモビリティを、包括的なシステムレベルの課題として捉えています。例えば、電気自動車を万能の解決策と見なすだけでは不十分です。技術だけでは不十分であり、社会、政策の枠組み、そして地域に根付いたモビリティ行動はすべて密接に結びついているのです」
モビリティ行動:これには重要な問いが伴います。最適なインフラとはどのようなものか?どの車両やパワートレインのコンセプトが最も適しているか?交通量はどの程度か?そして、地域レベルで人々は現在どのように移動しているのか?
新たなモビリティコンセプトを成功裏に導入するための重要な要素は、人々の習慣に合わせて対応することです。自動運転ミニバスや鉄道ベースのシステムなどのソリューションが広く受け入れられるためには、受け入れのハードルを低くする必要があります。パリはその実践的な事例を提供しています。「15‑minute city」というコンセプトは、日常のあらゆる目的地へ徒歩または自転車で15分以内に到達できるようにすることを目指しており、都市設計を通じて行動変容への動機付けを生み出しています。
検証(バリデーション)
持続可能なモビリティシステムの影響を評価・測定するためには、規格に基づき、認定された試験環境と検証済みの結果が求められます。これは、テュフズードとIEEEが共同で追求する具体的な目標です。「検証済み、つまり広く認められた規格のみが、あらゆる関係者の信頼を築き、分断を防ぐことができます。まさにこの理由から、規格は進歩を遅らせるものではなく、持続可能なモビリティの発展を加速させるのです」と、Pascal Mastは強調します。
テュフズードが関与し、参画するこの枠組みに貢献するその他の取り組みには、シンガポールの自動運転車試験・研究センター(CETRAN)や中国自動車技術研究センター(CATARC)などが挙げられます。IEEE Standards Association Industry Connections Activityのもう一つの特徴は、ISO 37122やIEEEなどの既存の国際規格との整合性を重視している点です。新たに孤立したシステムを構築するのではなく、このアプローチにより、一貫性と比較可能性が確保されます。したがって、この調和されたモビリティ規格のモデルは、既存の報告、ベンチマーク、規格化の枠組みにシームレスに統合されます。
承認状況
本コンソーシアムが現在、その成果を公式なIEEE規格化プロジェクトへと移行させている事実は、ネットワーク内における国境を越えた連携の有効性を示しています。プロジェクト承認申請(PAR)は、この取り組みを正式に認定し、その構想や目標を、明確な構造を持ち、説明責任を果たす取り組みへと転換するための正式な仕組みです。
今後の予定
IEEEによる承認を経て、「持続可能なモビリティシステムのための影響評価フレームワーク」が確立されます。これは、高レベルの政治的目標とビジネス実務、技術革新、行動変容を結びつけ、何が実際に機能し、その理由を評価するための共通の枠組みを提供するものです。
Pascal Mastは次のように述べています。「私たちの取り組みの成果は、すぐに指針となり、モビリティと持続可能性に対するアプローチを一新すると考えています。このプロジェクトは、すべての人にとってより安全で、より公平で、より持続可能な未来を築く上で決定的な役割を果たすでしょう」
テュフズードジャパンのモビリティ関連サービス
テュフズードのグローバルな自動車エキスパートネットワークは、機能安全、国際認証、車両/システム/部品試験など幅広いサービスを通じ、顧客の製品が必要な品質・安全基準を満たし、信頼性の高い安全なモビリティを実現することを保証します。詳細はこちら
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