JRC Case Study

ケーススタディ

日本無線株式会社

日本無線株式会社

JRC

社名: 日本無線株式会社様|テュフズードジャパン 

事業内容: 情報通信機器製造業 

テュフズードによる提供サービス: 各国認証 

車両をGPSと3GやLTEデータ通信で管理・情報収集する“モバイルロケータ” テュフズードと共に構築した管理システムで、より迅速な各国認証の取得を実現

 

大正4年に創立された歴史ある通信機器メーカーの日本無線株式会社。世界各国に納入実績を持つ同社は、通信機器事業に関連する様々な製品についてもワールドワイドに展開しています。ただし、納品先の国々で無線認証取得に関する要求事項が異なるため、これまで何かと申請に手間がかかり納期への影響など、安定した市場投入への課題もあったようです。しかし、テュフズードと共に「各国認証」に取り組み、両社で試行錯誤しながら認証取得までの管理方法を改善させていくことで、以前より正確で迅速な海外への製品出荷を可能にしたともいいます。各国で異なる申請プロセスにそれぞれ対応させ、世界市場へのタイムリーな製品投入を実現した道のりには、幾つかのトラブルもあったようです。同社は、こうした経験を踏まえ、今後も通信機器における新機種を開発し、海外市場への展開を拡大させていく方針です。

 

モバイルロケータの世界展開

「我々の部署は、建設機械やトラックなどをGPSと3G/LTE通信回線で管理・情報収集する通信機器“モバイルロケータ”を製作しています。この製品は建機を世界展開する顧客に納入するため、各国へ認証申請をする必要があります」と日本無線株式会社(以下、JRC)の土方洋一グループ長は語ります。「納入先からの要望を受け、新しい機種を開発したところから海外認証は動き始めるのですが、それぞれの国毎に認証プロセスの違いや言葉の壁、時差があり、認証プロジェクトには困難な点がたくさんあります。そこでテュフズードに協力いただいて、申請を行っているのです。認証は試験とそのレポート作成、関連当局に対する申請書類の準備など、申請までが最も時間がかかりますが、テュフズードは対応が早いですし、テュフズードの海外の拠点や試験所などの豊富なネットワークを活用できます。機種を考慮せずに言えば、現在お願いしている“モバイルロケータ”で認証を取得した国はすでにのべ50カ国を超えていますね」

 

歴史ある日本無線株式会社(JRC)

JRCは2015年で創立100周年を迎える老舗企業。日露戦争時、あの有名な「敵艦隊見ユ」の報を発した、当時世界最高性能を持つ三四式無線電信機をルーツに持つとされています。土方氏はJRCの事業概要を次のように語ります。「現在の事業内容は、世界中の船舶向けに通信機器やレーダなどを供給する海上機器事業(船用電子機器)、ダムや河川、地域防災などの社会インフラのシステムを手掛けるソリューション事業、移動体通信機器から通信インフラネットワークまでを開発・販売する通信機器事業の3つに分かれています。私はカーナビに組み込むGPSで世界トップシェアを持つ通信機器事業部に所属しているのですが、開発した製品の評価をテュフズード(取引開始時は旧ザクタテクノロジー)にお願いしてすでに15年が経ちます。もう何機種お願いしているのか分からないぐらいです。国内の電波法認証やEMC試験などをお願いしていたのですが、そのうち海外認証が必要になってきたことで、現在の流れにつながっています。今は車両に組み込むモバイル通信機器 “モバイルロケータ”の各国認証をお願いしているところです」。

 

世界に広がるモバイル通信と各国認証の関係性

現在、テュフズードとともに各国認証を行っている“モバイルロケータ”について、土方氏は次のように解説します。「GPSの情報を3G回線やLTEなどの通信網により伝送する通信機器です。これを使用すれば車両の動態管理をリアルタイムで行うことができます。例えば、トラックに取り付けて経済走行を管理したり、配送状況の管理ができたりします。また、空いている車両を把握して移動させ、全体としての稼働率を上げるということも可能になっています。建設機械であれば、車両の状況を把握することで、メンテナンスや油圧・燃料の効率化を図ることもできます。走行距離や、クレーン動作時間といった情報をすべて集約して、メンテナンスデータとして自社に蓄え活用しているわけです。最近では、自家用高級車に取り付けて、ディーラに車が入ってくるだけでメンテナンス情報が表示されるというような利用方法もあるようですね」。

これら車両への通信機器の組み込みと各国認証の関係を土方氏は次のように語ります。「建設機械への通信機器の組み込みは世界的に広がっています。納入先がグローバル展開として海外に進出すると同時に、各国認証という業務も同時に必要となってきました。さらに建設機械の場合は、通信インフラの無い場所で作業を行うこともあります。その場合は通信モジュールを3Gから衛星通信に取り換えた機種を投入するのですが、機種が増えるごとに海外認証も増えていくという状況です」。今後も世界的な広がりが期待できるというモバイル通信機器。このような車両に取り付ける通信機器の可能性について土方氏は語ります。「そのうち自動運転も視野に入ってくるでしょう。例えば人が働くには危険な場所などをリモートコントロールしながら自動運転で入っていったり、災害時にはロボットに取り付けて放射線量を測定したりすることも考えられます」。

 

「各国認証」の取得の過程について

海外で認証取得を行う際、まず機器の試験によりデータを収集、次に仕様書や試験データ、申請書類を取りそろえて、国ごとの担当当局に申請を行います。言葉の壁や国ごとの慣習の違いもあり、取得にはトラブルも付きまとうため、専門家との協同作業が不可欠です。現在、JRCは、テュフズードのサポートを受けてスムーズな各国認証を行っていますが、それでも道のりは平坦ではなかったとのことです。「タイでの認証を行った時のことです。提出書類の不備やテュフズードとの行き違いが重なって、申請日が1カ月ほどずれ込んだことがあります。日本の機関であれば、事情を説明して対応を早めてもらうような場合もありますが、タイの機関ではそうはいきません。逆にそのまま放置されてしまうことさえあります。そこですぐにタイに入って申請をまとめようとしたのですが、申請業務を委託する予定であった現地代理人と連絡が取れず、さらに大混乱に陥りました。最終的には何とか期限までに取得がかなったのですが、その苦い経験を基にテュフズードと二人三脚で効率的な認証申請システムをまとめ上げていきました。具体的には、事前準備、プロジェクト開始、試験、レポート完了など、申請までの手順を分解してフェーズごとに分け、管理表を作りました。それぞれの落とし穴も確認して、対策も練っていきました。テュフズードと一緒になって改善点を抽出、システムを構築していったのです」と土方氏は過去の海外認証で苦労した体験談を語ります。その結果、海外で認証を取得するまでの期間は大幅に短縮され徐々に申請への不安が払しょくされていったといいます。

土方氏は語ります。「次の申請からは大変うまくいきました。改善前だと申請まで5カ月の期間を要していたのですが、改善後はなんと2カ月でやり遂げることができました。申請までの時間を圧縮できれば、それだけ申請日を前倒しできますので、戦略上はとても有利になるのです。書類で重複する部分を共有したり、申請する国が決まった時点で提出書類リストをつくったりしましたね。代理人も再委託ではなく、テュフズードの代理人に切り変えました。タイの問題があったからこそ、今の体制が構築できたと考えています」。タイの事例をきっかけに、ほかにも海外認証の問題点を解消できたといいます。「海外での認証は各国の当局を相手にするものであり、間に入る認証機関も作業状況をブラックボックス化しがちです。そのため、各国認証は認可の遅延がめずらしいものではなく、情報開示もなされない場合が多かったのです。タイの一件をテュフズードと克服することにより、情報がすべて共有され、進行状況をお互いに把握できるようになり、結果、製品納期の管理をしやすくなりました」

「さらに、私たちは世界50カ国以上に機器を納品していますが、例えば、欧州向けであればCEマーキング、北米向けであればFCC、オーストラリアはA-tickなど、各地域で要求事項が異なりそれぞれに応じた試験や書類を揃え当局への申請が求められます。その中には、中南米のウルグアイやボリビアさらに東ヨーロッパのベラルーシ、アゼルバイジャンなど関連情報の入手が難しい国々もあり、これらの地域の要求事項や情報を集めるのは大変困難なことです。認証機関によって情報収集や対応に差が出てくると思いますが、テュフズードは独自のネットワークを駆使し収集した情報を共有してくれました。必要な書類は何なのか、どの試験が必要で、機材は何台をいつまでに用意すればよいのか、さらには日本で対応できる部分と現地で対応しなければいけない部分はどれかなど、すべてがオープンです。両社で申請状況を共有していき、認証取得のステージが今どこにあるのかを常に把握することで、スムーズな出荷へとつながりました」。

 

テュフズードを選んだ理由

土方氏は、各国認証においてテュフズードを選び続ける理由を次のように語ります。「テュフズードの魅力は対応が柔軟で小回りが利くところです。営業の方の人柄も誠実で、柔らかい人間らしさがあります。風土といいますか、社風がとてもよいですね。もちろん仕組みも魅力的なのですが、人間的な面での信頼関係はとても大きいと思います。また管理システムを用いるようになってからは、認証が予定より遅れることが無く、概ね以前の機種よりも早く認証取得に至っています。当然、製品の納入先からも信頼が厚くなっています」。
土方氏が重視していた“小回りが利く”という部分について、テュフズード内には具体的な理由があるようです。JRCの各国認証をサポートするチームは、もともとザクタテクノロジーという試験、評価、認証業務を手掛ける会社でした(2012年にテュフズードのグループとなる)。海外の提携ラボを自分たちの足で探して提携を結んだ実績を持ち、大手と違って小回りが利くことが強みでした。テュフズードの一員となってからは、グループの世界水準のネットワークや信頼できる現地代理人を活用できるようになり、案件によって緩急のついた対応が可能となっているとのことです。

 

ケーススタディーダウンロード

もっと知る

Global Market Access
イーブックス

各国認証(GMA)

【2022年10月更新】刻々と変化する規制の枠組みについて最新の情報を提供し、グローバル市場における課題や国ごとに異なる規制について解説。

詳細はこちら

TOTOケーススタディー
ケーススタディ

TOTO

「おしり」を守る安全性を追究家電安全規格(IEC 60335-1)に適合

詳細はこちら

fujicon
ケーススタディ

フジコン株式会社

内部監査員は50名超!マネジメントシステム認証を、人材育成と事業成長のチャンスに

詳細はこちら

次のステップ

Site Selector