ニュースレター

化学物質・プロセス

化学物質・プロセス

EU: REACH候補リストの高懸念物質(SVHC)の物質数が219になりました

ニュースレター [化学物質・プロセス] 2021年7月

 

2021年7月8日、欧州化学品庁(ECHA)は、REACH候補物質リストの第25次の更新を発表しました1。新たに8種類の高懸念物質(SVHC)が追加され、これにより、候補リストに掲載されているSVHCの総数は211種類から219種類になりました2

2021年3月から4月にかけて行われたパブリックコンサルテーションで議論された8物質がすべてSVHCとして認定され、候補リストに含まれました。表Aは、第25次の候補リストの更新で新たに含まれたSVHCの一覧です。

さらに2021年6月1日、欧州委員会(EC)は、レゾルシノールを高懸念物質(SVHC)に指定する旨を世界貿易機関(WTO)に通告しました3。この決定は、2021年の第4四半期までに公表される予定です。レゾルシノールは、第23次のパブリックコンサルテーションでSVHCとして特定することが諮問されましたが、その時点ではSVHCとして特定されませんでした。EC の決定が発表されると、ECHA はレゾルシノールを候補リストに含めることになります。

SVHCが候補リストに含まれることによる法的義務(情報伝達や通知など)に加えて、2021年1月5日からは、SVHCが重量比0.1%を超える成形品をEU市場に供給する企業は、SCIPデータベース4を介してECHAに情報を提出しなければなりません。これは、廃棄物枠組指令に基づく新しい義務です。

テュフズードジャパンは成形品に含まれるSVHCの測定から、SCIPデータベースへの届出代行までのサービスを提供しています。ご相談・ご質問はお問い合わせフォームにてご連絡ください。

 

表A. 第25次の候補リストの更新で新たに含まれたSVHC の一覧表

物質名  CAS番号(EC番号)  含める理由  可能な応用 
 1,4-dioxane

 123-91-1 (204-661-8)

・発がん性(REACH第57a条)

・環境に深刻な影響を与える可能性のある同等の懸念レベル(REACH第57f条)

・人の健康に深刻な影響を及ぼす可能性がある同等の懸念レベル(REACH57f)
 化学物質の合成時に溶媒として使用され、化学物質の合成時に副生成物として含まれることがある。
 

2,2-bis(bromomethyl)propane1,3-diol (BMP), 

2,2-dimethylpropan-1-ol, tribromo derivative/3-bromo-2,2-bis(bromomethyl)-1-propanol (TBNPA), 

2,3-dibromo-1-propanol (2,3-DBPA)
 

3296-90-0, 36483-57-5/ 1522-92-5,96-13-9

(221-967-7, 253-057-0,  202-480-9)

・発がん性(REACH57a)  プラスチック製品の難燃剤として使用されることがある。
 2-(4-tert-butylbenzyl)propionaldehyde and its individual stereoisomers  - ・生殖毒性(REACH57c)  洗浄剤、殺生物剤、ポリッシュとワックス、化粧品とパーソナルケア製品、フィラー、パテ、プラスター、モデリングクレイ、フィンガーペイント、インクとトナーなど様々な用途に使用されている。
 4,4'-(1-methylpropylidene)bisphenol; (bisphenol B)  

77-40-7 (201-025-1)

・人体及び環境に対する内分泌かく乱作用(REACH57f)  ビスフェノールBは、現在候補リストに掲載されているビスフェノールAと構造的に似ています。フェノール樹脂やポリカーボネート樹脂の製造に使用される可能性があります。
 Glutaral  

111-30-8 (203-856-5)

・人体に対する呼吸器感作性(REACH57f)  皮革のなめしやX線フィルム処理のための殺生物剤として使用される。
 Medium-chain chlorinated paraffins (MCCP) [UVCB substances consisting of more than or equal to 80% linear chloroalkanes with carbon chain lengths within the range from C14 to C17]  -

・PBT(REACH57d)

・vPvB(REACH57e)

 難燃剤であり、プラスチック、シーラント、ゴム、繊維製品の二次可塑化添加剤として使用される。
 Orthoboric acid, sodium salt

 13840-56-7 (237-560-2)

 ・生殖毒性(REACH第57c条)

 溶剤や腐食防止剤として使用される。
 Phenol, alkylation products (mainly in para position) with C12-rich branched or linear alkyl chains from oligomerisation, covering any individual isomers and/ or combinations thereof (PDDP)  - 生殖毒性(REACH57c)
・人体及び環境に対する内分泌かく乱作用(REACH57f)
 主に、様々な潤滑油添加剤材料や燃料システム洗浄剤の調製に使用される。さらに、特殊樹脂、塗料、ワニス、コーティング樹脂の製造のための中間体として、またフェノール/ホルムアルデヒド樹脂やインク樹脂のモノマーとしても使用される。

 

参照:

1 ECHA プレスリリース "Candidate List updated with eight hazardous chemicals" (ECHA/NR/21/20)

REACH候補リスト"Candidate List of substances of very high concern for Authorisation"

3 EU WTOへの通知書(PDFのダウンロードはこちら)

4 SCIPデータベース

 

テュフズードジャパンのSVHC関連サービスはこちら

お問い合わせはこちら

 

 

 

次のステップ

Site Selector